妊婦の腸内細菌は〇〇ホルモンの作用でビフィズス菌を増やすことが判明! 不妊治療にも期待 (2019年最新論文)

ニュース/レビュー

妊婦の腸内細菌が増殖・変化することを初めて証明したという研究報告がありました。

イスラエルのバル-イラン大学がその調査結果を論文発表し、またそのレビュー記事(英文)を大学サイトに発表しました。今回はそのレビュー記事を翻訳しましたのでご紹介します。(翻訳のプロではないので読みづらかったらすみません m(_ _)m )

この発表された論文はオープンアクセスですので、どなたでも無料で論文の全文が閲覧できます!(英語ですが・・・😅 )
→ 最近はGoogle翻訳性能が良くなって読みやすい日本語に和訳をしてくれますので(完璧ではないですが)ご活用下さい。(Google翻訳はこちら

ニュースタイトル「新しい研究は妊婦の腸内細菌が増殖・変化することを初めて証明

イスラエルのバル-イラン大学の研究者たちは、母体の腸内細菌妊娠を「感知」し、赤ん坊が母乳の糖分を分解できるようにするために赤ん坊のところへ移動する必要性を「理解」していることを発見しました。

人体の内外には、全部で約1.8kg(4ポンド)以上の重さに及ぶ微生物が存在していて、健康や病気への抵抗に重要な役割を持っていますが、この「ミクロバイオーム(腸内フローラ)」は妊娠によって変化が生じます。腸内フローラの変化に焦点を当てた以前の研究では妊娠中に体重増加と炎症反応の根幹の一部に関与しているとされていましたが、どのようにして起こるのかはわかっていませんでした。

Azrieli医学講座のOmry Koren博士と、バル・イラン大学数学学部のYoram Louzon教授、Beilinson病院の研究者らは、プロゲステロンが、妊娠中のバクテリアの微生物組成を、赤ちゃんの成長に役立つように調節することを発見しました。この研究は、2019年4月16日に Cell Reports 誌に掲載されました。

研究者らは妊娠の進行に伴う微生物の変化を調べ、妊娠後期に微生物組成に劇的な変化があることを発見しました。これには、ビフィズス菌の相対量の増加が含まれますが、これらの細菌は、母乳中の健康な糖を代謝するため、乳児の成長にとって非常に重要であり、またプロバイオティクス能も有しています。以前の研究では、妊娠中のビフィズス菌増加の欠如と早産との相関が示されています。

Korenらの研究者グループは、妊娠中の女性では、炎症反応の増加に伴いプロゲステロンのレベルの増加が起こることを発見しました。他の微生物の増加も見られましたが、妊娠マウスと関係して増加していたのはビフィズス菌のみでした。

マウスにプロゲステロンを与えて擬似的な妊娠状態にしたところ、同様にビフィズス菌が増加したため、ビフィズス菌が、何らかの方法でプロゲステロンを検知し反応したものと結論づけられました。また、培養実験でも、プロゲステロンによってビフィズス菌の増殖が急速に起きたため、ビフィズス菌がプロゲステロンを感知、応答することが示されました。

「我々の結果は、プロゲステロンが妊娠後期にビフィズス菌の増殖を促進するモデルを描き出すものです。この発見は、妊娠中のホルモンと腸内細菌の関係だけでなく、不妊治療の一環としてのプロゲステロン補給や更年期女性の治療など、ホルモンが関係する他の状態の理解についても、新しい見方を提供するものとなります」
とKoren博士は話しています。

研究チームは、現在、これらの細菌がどのように反応するのか、どの遺伝子が機能しているのか、他の妊娠ホルモンが作用するのか、どのような効果を示すのか、について明らかにしようとしています。

引用ニュース&原著論文

🔵 英語ニュース:New Study Proves for the First Time that Intestinal Bacteria Grow in Pregnant WomenBar-Ilan University)Date: 2019-04-17

🔵 原著論文(オープンアクセス;論文の全文が無料で閲覧可能):Progesterone Increases Bifidobacterium Relative Abundance during Late Pregnancy.
Cell Rep. (2019) Apr 16;27(3):730-736.e3. doi: 10.1016/j.celrep.2019.03.075.
Nuriel-Ohayon M, Neuman H, ・・・ Avni O, Koren O

Seigoの追記

妊娠後期に血中のプロゲステロンが増加し、それが腸内のビフィズス菌増増殖を促しているそうです。

あとで赤ん坊が生まれてミルクを飲むようになってから糖代謝が必要なんですが、その時に活躍する菌がビフィズス菌です。妊娠後期にビフィズス菌が増えるのは、生まれた後に赤ん坊の腸内にビフィズス菌は移動するために増えて準備していると予想していますが、そのことはこの研究では示されていません。

また妊娠中にビフィズス菌の増加が起きないと早産になりやすいという統計結果が出ているそうなので、不妊治療の1つとしてプロゲステロンの補充が重要になるのではないかと考えているそうでです。

しかしまだこの研究はマウスレベルでまだ人では試されてないので、その点は留意して下さい。

さらに最近の報告では母の腸内細菌から出される分泌物が子供の免疫系に影響することを調べた研究が発表されましたので、そのリンクを貼っておきます ↓

関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。