【吉報】健康な老人の脳は若者と同じくらい若い神経細胞が多かったことが判明!/若い脳を保つコツもご紹介《論文速報シリーズ》
幹細胞国際学会の学術論文誌『Cell Stem Cell 』に脳の新しい知見が報告され話題を集めているそうです。
今日はその話題と若い脳を保つコツもご紹介したいと思います。
この記事のもくじ
論文のタイトル:ヒト海馬の神経新生は老化を通して持続する
今回取り扱った論文:
Cell Stem Cell. 2018 Apr 5;22(4):589-599
Human Hippocampal Neurogenesis Persists throughout Aging
調査方法
- 急死した男女28人(14~79歳)の脳の海馬を剖検を経て、米コロンビア大学の研究陣が分析。
- 28人の剖検対象者には「認知症」やその他の神経疾患、精神病性障害の診断を受けた人はいませんでした。
結果
・高齢者と若者の脳を比較した結果、中間型の前駆細胞(*1)と未熟な神経細胞がほぼ同数見つかったそうです。
・さらに、海馬の容量に関しても年齢差はとくに見られないとの結論も得られました。
*1. 前駆細胞は幹細胞から発生し、体を構成する最終分化細胞へと分化することのできる中間の細胞だそうです。主に、古くなったり傷ついたりした組織の再生に利用されるそうです。
若者の脳より劣ったところも見つかった
高齢者の脳においては「血管新生」が少なく、一部の海馬領域については静止期(*2)の前駆細胞ポールが小さいことも判明しました。
*2. 静止期:G0期のこと。細胞分裂も分裂準備もない状態、ないしは細胞周期から分かれた活動停止状態
若い脳を保つコツ
アルツハイマー病協会(Alzheimer’s Association)からの情報によりますと、認知症リスクとの関連で推奨されている生活習慣例は下記のような事項です。
① 喫煙をしない
② 適正体重や正常血圧の維持
③ 健康的な食生活
④ 定期的な運動
⑤ 社会活動や知的活動
さらに、ニューロジェネシス(神経新生)を研究する神経科学者が提唱している「神経細胞を増やすための習慣」を紹介すると、
⑥ 20~30%のカロリー制限
⑦(食事と食事の間隔を空けるなどの)断続的断食法
⑧(サーモンなどの)脂身の多い魚に含まれるオメガ3脂肪酸の摂取
⑨ ブルーベリーやダークチョコレートに含まれるフラボノイドの摂取
脳の老化を促進する習慣
飽和脂肪酸の摂り過ぎや飲み過ぎは「神経細胞の形成」に悪影響を与える食習慣となります。
Seigoの追記
フラボノイドを食べると脳が若返るとは吉報です。
フラボノイドに興味を持ってしまったので、どんな食品に含まれているか調べてみました ↓
それでは、フラボノイドをたくさんとっていつまでも若い脳でいましょう!
Seigo
– 高齢でも若々しい「脳」を維持できる!? 今日から始める脳の老化対策とは?(ヘルプレ)
20余年アメリカで遺伝子治療&幹細胞の研究者をやってきました。
特に遺伝病の間違った遺伝子をピンポイントで修復し、元に戻す技術開発です。
理学博士(Ph.D. )
アメリカ生活で学んだアンチエイジングなど健康に関する知識をシェアしたいと思います。
巷の情報もご紹介、時にはブッた斬ったりしてしまうかもしれません。
またポイントなどの節約術や生活に便利なガジェット(スマホやアプリの紹介)も記事にしますので参考になれば嬉しいです。
皆さん、ご一緒に「究極のヘルシーライフ」を楽しみましょう♪
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