治らない難病 潰瘍性大腸炎を薬(アサコール)に頼らず完治させた方法とは?【実体験】

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2020年8月下旬に安倍首相が潰瘍性大腸炎(UC)のため辞意を表明されました。私もUCになったことがありましたが、その病気と共に総理大臣という重い責務のあるポジションを7年以上も勤められたというのは、とてもツラかったことだったでしょう。私にはとてもできません。

私も20年前に米国でUCにかかりましたが、薬を使わずに治した経験がありますので、今日はそれを書かせていただきます。

症状だけを抑えるだけの薬アサコール(副作用あり)

安倍首相はアサコールという薬を飲んでおられたということですが、私も潰瘍性大腸炎と診断されてから医師からアサコールを処方されて飲んでいたことがあります(20年前にすでにありました)。
よく処方される薬で、確かに症状は軽くなるのですが(お腹のだるさや血便が減る)、薬を止めるとすぐに症状が復活するので、「なんだ、症状を止めているだけなんだ」ということがわかり、これが西洋医学がお得意の「対症療法」に過ぎないのかと思って落胆しました。

結局、薬は大腸炎を根本から治してくれるわけではない

っということが分かったのでサッサとアサコールを使うのは止めました。

2000年頃だったですが、その前後にも、花粉症の症状がでて病院に行くと、胃に副作用の少ない花粉症用の良い薬がでたということで試してみたのですが、確かに症状は治まるのですが、薬を止めるとやはり症状は戻ってしまいました。

製薬会社はこういう一時的に症状を止めてるだけの、病気を根本的に治さない薬を作るのに膨大な資金を使っている

っということにとても憤りを感じました。

一方、米国の代替医療という分野の一部の先生方は、東洋医学西洋医学、そして中国の医学(漢方薬を使用)などを駆使して、病気を根本的に治療する方法を追求している方々をロサンゼルスで見てきて大変感動しました。

西洋医学では、「対症療法」でしかない薬を長い間とっていると、その薬の副作用の影響で別の所が悪くなり、また他に症状を抑えるだけの(しかし根本的には治さない)薬をどんどんとらなければならなくなって、「薬漬けで殺される」となるに違いありません。

大腸炎は食事に入っている毒で起きる → その毒の入っている食べ物を摂らなければ治る

それで私の場合は肉・乳製品をやめて野菜中心の食事をしばらく続けて大分よくなりました。少なくとも薬は必要なくなりました。

やはり大腸に毒ではない、そして腸に炎症を起こさせないような食事が大切な事をその時に知りました。

食事を変えたら花粉症にもならなくなってしまいました 😄

潰瘍性大腸炎とは? 頻度は? 何歳に多い?

潰瘍性大腸炎(Ulcerative colitis; UC)は難病で、欧米に多い病気です。1000人に約1人がかかるとされ、日本では22万人ほど患者さんがおられるようです。20〜30代に多く、私もその頃にかかりました。50〜60代も第2のピークです。

症状は、粘血便、頻繁な下痢、腹痛、体重減少など。またうつなど精神にも影響が見られます。
私は小さな赤いものが便中に混ざっていたのでお医者さんに行きました。(必ず便の最初に赤いものが浮くのですぐに症状がでていることがわかります。私の場合は特に直腸に問題があったので、症状を感じやすかったので良くなっているか悪くなっているかはすぐに分かります。)

潰瘍性大腸炎の原因と治療法

原因は、免疫の異常によって大腸の細胞が攻撃され炎症が生じていることのようです。
また欧米では患者さんの20%に腸の炎症による病気があるので遺伝も関係しているようですが、ストレス、食生活、感染症、腸内細菌のバランスなどいろいろ要因も考えられますが、まだはっきり”これ”というものは分かっていません。

治療法は現在のところ、アサコール、サラゾピリン、ペンタサなどのメサラジンという大腸に有効な抗炎症薬による薬物療法が主です。また最近では糞便移植も試みられていますが、死亡例や2割くらいしか効かないなど試行錯誤中のようです。

無視されてきた腸内フローラと潰瘍性大腸炎の関係

さて潰瘍性大腸炎のキーポイントは、どれだけ炎症を起こさないようにするか腸内細菌のバランスにかかっているのではないかと推測していました。

そこで私は肉(アメリカでは牛肉が安い)や乳製品をやめ有機野菜を多く食べるようにしました。どちらの食品も「牛」由来であることがおわかりと思いますが、20年前から米国の牛は過酷な状況で飼育され、そのため牛の感染症がふえるので抗生物質が多用され、さらに人工の成長ホルモンのなどが打たれて牛を以上に大きくして牛乳を多く採取するという業者の悪徳ぶりが有名になり始めていました。

そんな牛から来ている牛肉と牛乳を止めるだけでも、大腸炎はかなり良くなりました。

お肉は完全にやめてしまうと元気が無くなり老化が加速することがありますので、今では少しは食べますが、外食で食べ過ぎたりすると、今でも腸の調子が悪くなるので週2回程度にしています(有機の肉を選択するのがベスト)。

以下に炎症を促すものと抑えるものをリストアップしておきますが、完全に止めると栄養欠乏になることもあるので注意が必要です。炎症を抑制してくれる食べ物をなるべくとるように心がけ、さらに加工食品やファーストフードを減らすことで、炎症はかなり減らすことができます。

私が潰瘍性大腸炎を完治させた方法は、次に続きます。

炎症を促す食材&炎症を抑える食材

 炎症を促す食材 
砂糖脂肪肉製品乳製品グルテン(小麦)農薬ポリ塩化ビフェニル*(polychlorinated biphenyl;PCB)、酸化チタン、カラギーナンなどの添加物、アルミニウムなどの重金属、大気汚染ストレス

※ 🔴 PCBを含有しているものは、缶詰や干物および合成樹脂パック包装など。(東京都調べPDF書類
🔴 また最近の論文では、PCBなどのダイオキシン類肉や肉製品、脂肪の多い魚、牛乳や乳製品などの脂肪分の多い食品に含まれているとの報告があります(文献 2018年, オープンアクセス:論文の全文が無料で閲覧できます。)PDF書類

 炎症を抑える食材 
セレン、クルクミン、緑茶ポリフェノールなど抗酸化物質、オメガ3、ビタミンD、グルタミン(粘膜を保護)、マシュマロウ(粘膜を保護)、発酵食品、野菜、果物、食物繊維


腸内フローラのバランスに必要な代表的な菌

腸内細菌のバランスも大事です。
UCなど炎症性の腸の病気では、ヨーネ菌(Mycobacterium avium subspecies paratuberculosis)、Clostridium difficile、付着侵襲性大腸菌( adhesion-invasive Escherichia coli;AIEC)などに慢性的に感染しているのが原因という仮説もあります。
エンテロコッカス・フェシウムとファエカリス(Enterococcus faecium, faecalis)が増えるとサイトカインが増えるし、大腸炎が悪化する報告があります。腸管毒素原のバクテロイデス・フラギリス(Bacteroides fragilis)やカンピロバクター(Campylobacter concisus)、フソバクテリウム・バリウム(Fusobacterium varium)、Ruminococcus gnavus、ピロリ以外のヘリコバクター(Non-pylori Helicobacter)、またカンジダ菌(Candida albicans、Candida tropicalis)や脂漏性皮膚炎に多いマラセチアMalassezia restrictaなどの真菌が増えるのも報告されています。

酢酸塩、プロピオン酸塩、酪酸塩などを作り出す菌が免疫を上げたり、炎症を鎮めたりしてくれるということで、炎症性腸疾患の患者さんはFaecalibacterium prausnitziiやロゼブリア(Roseburia)といった酪酸菌が減っているそうです。炎症に関わるSubdoligranulumやRuminococcaceae、多糖Aを作るBacteroides fragilis、ムチン分解菌のアッカーマンシア・ムシニフィラ(Akkermansia muciniphila)、パン酵母Saccharomyces cerevisiaeも減ってしまいます。

🔵 病状を軽減してくれる菌
発酵した豆由来乳酸菌 Lactobacillus plantarum ZDY2013
赤ちゃんの便由来のビフィズス菌 Bifidobacterium bifidum WBIN03
ロイテリ菌 Lactobacillus reuteriATCC 55730、Nissle 1917大腸菌、Lactobacillus rhamnosus NCIMB 30174, Lactobacillus plantarum NCIMB 30173, Lactobacillus acidophilus NCIMB 30175 、 Enterococcus faecium NCIMB 30176
(文献:The microbiome in inflammatory bowel diseases: from pathogenesis to therapy


参考文献

🔵 Challenges in IBD 2019 PDF書類

🔵 Inflammatory Bowel Diseases and Food Additives: To Add Fuel on the Flames!

🔵 Environmental Risk Factors for Inflammatory Bowel Disease
Gastroenterol Hepatol (N Y). 2010 May; 6(5): 339–346.

私が潰瘍性大腸炎を完治させた方法(2段階)

第1段階

2000年に潰瘍性大腸炎と診断されたときは、病院からアサコールを処方されましたが、それでは症状は一見収まったように見えますが、服用するのを止めるとすぐに症状が戻ってくるので、他の方法を探りました。ネットを調べるとやはりお肉や乳製品などの脂肪成分が大腸炎に良くないという記述を見たので、それを中心的に避けるようにし、そのかわり野菜を多く食べるように食事を変更していきました。

そのころはまだ有機野菜とグルテンフリー食品の良さには気づいておらず、とにかく肉を止めて野菜に変えましたが、それではお腹がすぐにすいてしまうので、大量の野菜を摂ることとなりました。その頃、私の友人は花粉症に悩まされていましたが、やはりお肉や牛乳をとらなくすると花粉症まで改善したことを聞いて、なにかその2つの食材は脂肪分が多いだけではなく、他に体に悪い成分があるのではないかと疑い始めたのもこの頃でした。

野菜中心の食事に変えてから3ヵ月くらいたつと、大腸炎の症状は治まり、薬をとらなくても大丈夫になりました。ただ時々、お肉や脂っこい者を食べてしまった場合に症状がぶり返すことがありましたので、まだ完全には治っていない状態が8年くらい続きました。第一段階目は、食事を変えただけでも症状は軽減しましたが、完全には治っていない状態が続いていました。これが潰瘍性大腸炎が慢性病と言われるりゆうであり、手強い病気だと思いました。

第2段階 – ついに代替医療の良い先生と巡り会う

米国では代替医療が発達していると言われますが、私はロサンゼルス(LA)に引っ越すまではその代替医療の良い先生に巡り会うことはできず、代替医療ってちょっと怪しいのでは?っと思っていましたが、実は代替医療の専門家は、医師(メティカルドクター)と同じように大学や大学院に相当する専門の施設があり、そこでプロレベルまで学びことができ、高い技術も取得することができるのです。やはり都市に行くとスゴイ先生が集まっているものですね。私はLAのなかでもハリウッドのセレブが住んでいる地域に仕事場がありましたので、さらに選りすぐりの先生が集まっていたのかもしれません。

代替医療の先生に巡り会う切っ掛けを与えてくれたのは日本人の美容師の方でしたが、その方がジョー先生(日本生まれなので日本語はパーフェクト)を紹介して下さったのです。ジョー先生は表向きはカイロプラクティックの先生なので、その頃問題となっていた私の軽い下痢を治せる可能性は低いのではと思っていたのですが、診てもらいました。

すると私と話したときの第一声が「根本的に下痢の原因を突き止めて治していきましょう」でした。

私は「えっ、えっ、そっ、そうですね。それができるなら素晴らしいです」と私も半分戸惑いながら、その言葉に感動してしまいました。それが医療の本質ですよね。なぜこの言葉を病院にいる「医師」からこれまで聞いたことはなかったでしょうか? 医師から言われる言葉は「下痢なんですけど」と尋ねれば、「はい、下痢のお薬出しておきますからね〜」と言われてその薬を飲むだけでした。「根本的に原因を調べて治しましょう」などと言ってくれる先生は、この人生で聞いたことがありませんでした。逆にそれを明るく言ってしまうジョー先生は、どれだけスゴイことなのかと、後からそれがジワジワと理解することになるのです。

腸が悪いのは胃のせいです。それではなぜ胃が悪いのか調べていきましょう。

「お腹を下しやすい」ということなので(下痢)、私は悪いところはてっきり腸にあると思っていましたが、意外なことに先生は「腸が悪いということは胃が悪いからです」といわれ、そして「胃が悪い原因は子供の時に背骨に傷を負ったか、副腎が疲労しているかのどちらかです」とすでに2つの可能性に絞って指摘されました。

先生はカイロプラクティック以外にも東洋医学や神経学なども学ばれていて、すごい分厚い本の図を見せてくれましたが、胃と副腎が関係があることを膨大な知識のなかから割り出していたようです(別の方が私と同じような診断をされるかどうかは分かりませんが)。

背骨に異常はないことはカイロプラクティックによる検査で分かったそうなので、残りは副腎が疑われました。すでにジョー先生は副腎は悪いことは99%分かっているようでしたが、いつもそうですが、ジョー先生は自分の診断を過信せず、必ず血液検査をするように言われ、本当に副腎が悪いかの直接的な検査結果が出ることを確認していました。

一週間、血液検査の結果が出て、やはり副腎に異常があることがわかり、副腎疲労であることが分かりました。これが胃に影響していて、そしてそれが腸に炎症を起こして下痢を引き起こしていたのです。そこへ肉や牛乳などの脂肪の多い食事やストレスが加わると、炎症はさらに悪化し潰瘍性大腸炎へと発展していたということのようです。これで私の体でなぜ潰瘍性大腸炎を生じたかのメカニズムが納得できたのです!

アメリカの代替医療はすごいです。ジョー先生に会って依頼、普通の病院に行くことはなくなりました。なぜなら病気になる前にジョー先生が体の異常を事前に察知して治してしまうからです。こちらも病気知らずになりました。しかもその治し方は自然治癒力を上手く引き出す方法なので副作用はほとんどありません(病院で使う対症療法の薬は使いませんので、副作用に悩まされることはありません)。

副腎疲労を治した模様はすでに以下の記事に発表してありますので、ご興味のある方はご覧下さい。

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※ ジョー先生とはロサンゼルスで開業しているカイロプラクターです。〔Webページ、日本語〕

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