死亡リスクが人工甘味料より砂糖入り飲料のほうが高いことが判明! (2019年ハーバード大研究)
ニュース/レビュー
今回は「有害な甘味料」について、ハーバード大の最新研究がプレスリリース(英文)されました。
それを翻訳してみましたので、ここにご紹介します。
ニュースタイトル「病的なスイート」
米国の男性と女性を対象とした長期にわたる大規模な研究によると、より多くの砂糖の入ったドリンク(SSBs, sugar-sweetened beverages)を飲むほど、特に心血管疾患による死亡、およびがんによる死亡のリスクが高くなります。SSBの摂取に関連した早死の危険性は、女性により顕著でした。ハーバード大学T.H.チャン公衆衛生学部(Harvard T.H. Chan School of Public)が率いるこの研究では、砂糖菓子ではなく人工甘味料入りのドリンク(ASB)を1日に1回摂取すると早死の危険性が低くなることも判明しました。しかし1日に4本以上の人工甘味料ドリンクを飲むと、女性の死亡リスクが高まりました。
「私たちの研究結果は、体全体の健康改善と長寿のために砂糖入りドリンクの摂取を制限し、代わりに他の飲料、できれば水を摂取することを支持します。」と、栄養学部の科学者であり、この研究の主執筆者であるヴァサンティマリク氏(Vasanti Malik)は述べています。
調査によると、SSB - 炭酸および非炭酸ソフトドリンク、フルーツドリンク、エナジードリンク、スポーツドリンクは、米国の食生活で最大の糖分供給源です。米国でのSSBの消費量は過去10年間で減少していますが、最近では大人の間に増加傾向があり、SSBだけからの摂取レベルは、1日の添加糖からのカロリー摂取量の10パーセント以下とする食事推奨値をわずかに超えています。著者らによればSSB摂取量は発展途上国でも、都市化の進行で飲料販売に拍車がかかることから増加しています。
以前の研究では、SSBの摂取量と死亡率の関連性についてはほとんど検討されていませんでしたが、SSBの摂取量と体重の増加、および2型糖尿病、心疾患、脳卒中のリスクの高さとの関連性を見出しています。最近の新しい研究では研究者らは看護師の健康調査(1980年~2014年)に参加した80,647人の女性と、健康専門家追跡調査(1986年~2014年)での37,716人の男性からのデータを分析しました。どちらの研究も、参加者は2年ごとに自分のライフスタイルと健康状態についてのアンケートに答える形で実施されました。
主要な食事と生活習慣の要因を調整した後、研究者は人がより多くのSSBを飲んでいるほど、何らかの原因による早期死亡のリスクが高まることを発見しました。月に1回未満のSSBを飲むのと比較して、月に1~4回の甘い飲み物を飲むことは1%のリスク増加に繋がっていました。週に2~6回の場合は6%の増加。1日に1~2回は、14パーセントの増加。1日に2回以上は、21パーセントの増加でした。SSB摂取に関連した早期死亡リスクの増加は、男性よりも女性の間でより明白でした。
砂糖入りドリンクの飲用と心血管疾患(CVD)による早期死亡リスクの増加との間には特に強い関連性がありました。まれにしかSSBの飲まない人と比較して、1日に2回以上飲んだ人は、CVDによる早期死亡のリスクが31%高まりました。1日当たりのSSBの追加1回分は、CVDに関連した死亡の10%以上の増加につながりました。
男性と女性ともに、SSBの消費とがんによる早期死亡リスクとの間には中程度の関連がありました。
研究者らはまた、人工甘味飲料(ASB, artificially sweetened beverages)の飲用と早期死亡のリスクとの関連性にも注目しました。彼らは、SSBをASBに置き換えることが、早期死亡のリスクが中程度に低いことと関連していることを発見した。しかし彼らはまた、ASBsの高摂取レベル(1日4食分)と女性の間の全体的死亡率およびCVD関連死亡率の両方のリスクのわずかな増加との間の関連を見出しました。
「これらの調査結果は、砂糖の摂りすぎによる代謝の危険因子への知られた悪影響、およびそれ自体が早死の主な原因でもある2型糖尿病のリスクを増やす強力な証拠と一致しています。砂糖入りドリンクの現在の価格にはその影響を踏まえた高い値段を足していないため、この結果は砂糖入りドリンクを子供や青少年に制限するための政策やソーダ税の実施へのさらなる支持を受けます」とウォルターウィレット疫学栄養学部教授が語っています。
引用ニュース & 原著論文
🔵 英語ニュース:Sickly sweet( Harvard T.H. Chan School of Public Health)🔵 引用原著論文: Long-Term Consumption of Sugar-Sweetened and Artificially Sweetened Beverages and Risk of Mortality in US Adults.(Circulation, 2019)
Seigoの追記
意外とドリンクで砂糖を知らずに摂り過ぎてしまいます。砂糖は炎症を体の中で起こしてしまうので、色々な生活習慣病の原因になりえます。
それでアメリカでは砂糖に課税しようという動きが出ていますが、いいアイディアだと思います。
ただ人工甘味料入りドリンクも決して安全ではなく、女性は4杯以上飲むと死亡のリスクが逆に高まるそうなので注意が必要ですね。
代わりに水を飲むのはデトックス効果も高まるので大賛成です。ただ塩素や不純物が含まれないものを選びたいですね。(最近は市販のミネラルウォーターにも農薬(ネオニコチノイド)が入っていることがあるので注意が必要です。)
私が日本で一番美味しいと思ったお水は「寿鶴(じゅかく)」です。酸化還元電位が低く、アルカリ性で、体が酸性になりやすい現代人にピッタリです。
(下の画像をクリック/タップするとAmazonの商品ペ—ジへジャンプします)
砂糖に完成してご興味がある方は、先日に砂糖の記事をアップしましたのでご参考までに。
今回はカリフォルニア大サンフランシスコ校(UCSF)からのレポートで砂糖の害が企業によって隠されてきたことの情報を公開しておりますのでご紹介します。(拙い和訳で恐縮ですが・・・)
UCSF からのレポート(英文)
Sugar’s Sick Secrets: How Industry ...
うちで使っている水精製機
うちでは逆浸透膜を使用した水精製機を使って、有害物質をなるべく除いてから料理やご飯を炊いております。(下の画像をクリック/タップするとAmazonの商品ペ—ジへジャンプします)
■■
日本では左の赤い精製機を使っています。
米国で使っていた精製機の記事はこちらです ↓
執筆日:2017年5月14日、更新日:2020年11月30日
さて、空気の次に大切なものは「水」です
日本では「塩素」が水道水に入っています
アメリカでは「塩素」に加えて、「フッ素」も入っています
水を殺菌するためにこれらの物質は入っているということですが、
私たちのお腹の中にい...
20余年アメリカで遺伝子治療&幹細胞の研究者をやってきました。
特に遺伝病の間違った遺伝子をピンポイントで修復し、元に戻す技術開発です。
理学博士(Ph.D. )
アメリカ生活で学んだアンチエイジングなど健康に関する知識をシェアしたいと思います。
巷の情報もご紹介、時にはブッた斬ったりしてしまうかもしれません。
またポイントなどの節約術や生活に便利なガジェット(スマホやアプリの紹介)も記事にしますので参考になれば嬉しいです。
皆さん、ご一緒に「究極のヘルシーライフ」を楽しみましょう♪
《もっとくわしいプロフィールをみる》
この記事へのコメントはありません。