子供の鼻の細菌検査で肺感染症の診断ができることが判明! (2019年米国研究)
ニュース/レビュー
今回は子供の鼻は深刻な肺感染症への手がかりを握るという報告です。
エディンバラ大学が最新研究をプレスリリース(英文)をしました。それを翻訳してみましたので、ここにご紹介します。
ニュースタイトル「子供の鼻は深刻な肺感染症への手がかりを握る」
子供の鼻の中にいる小さな生き物が、重度の肺感染症の診断と治療を改善するための手がかりを提供するかもしれない、と研究は示しています。
専門家らはいろいろな菌の組み合わせ(体内に膨大にいる細菌とウイルスの集団)が、呼吸器感染症の子供の鼻では、健康な子供たちとは違っていることを発見しました。
この違いから、子供たちが必要な入院期間や自然に回復する可能性のある子供たちを見つけるのに役立ち、抗生物質を減らすことを可能にします。
つまり、ある子供たちは他の子よりも感染症になる傾向があるという理由を説明するのに役立ち、深刻な肺感染症を予防するための鍵となり得るものであると、研究者たちは述べています。
肺炎および細気管支炎を含む下気道感染症(LRTI)は、世界の5歳未満児における死亡原因の主なものです。症状は息切れ、脱力感および発熱をなどです。
微生物叢プロフィールは診断に役立つ
エディンバラ大学の医師がオランダのチームと協力して、入院中の6歳未満のLRTI 患者、150人以上の子供たちからサンプルを採取しました。彼らはこれらを300人の健康な子供からのサンプルと比較しました。
彼らは鼻と喉の奥にある微生物叢が肺で見られるものと関連していることを発見しました。この発見によって感染を理解し、原因を突き止めることが容易にできるようになりました。
専門家らによると、LRTIの小児は健康な子と比較して違った個々のウイルスおよび細菌の菌株や量などのプロファイルを持っていました。
これらのプロファイルは、子供の年齢などの要因と組み合わせると、92%の子供が健康であるか、または病気であるかを識別できます。これは子供の症状に関わらず正確に識別されました。
抗生物質使用のガイド
専門家たちはウイルスまたは菌のどちらが病気を引き起こしているのかを予測し、抗生物質を使用するかどうかの決定に影響を与える可能性があるという伝統的な考え方とは異なると言います。
この微生物叢プロファイルは、科学者たちが小児の入院期間、感染の重症度の指標を予測するのにも役立ちました。
この研究は、オランダ科学研究機構(Netherlands Organisation for Scientific Research)の資金提供によるもので、ジャーナルに雑誌、ランセット呼吸器医学(The Lancet Respiratory Medicine)に掲載されました。
ーーー 翻訳ここまで ーーー
引用ニュース & 原著論文
🔵 プレスリリース(英語):Children’s noses hold clues to serious lung infections, study shows(University of Edinburgh )🔵 原著論文: Bacterial and viral respiratory tract microbiota and host characteristics in children with lower respiratory tract infections: a matched case-control study(Lancet Respir Med. 2019 Mar 15)
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20余年アメリカで遺伝子治療&幹細胞の研究者をやってきました。
特に遺伝病の間違った遺伝子をピンポイントで修復し、元に戻す技術開発です。
理学博士(Ph.D. )
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