胃酸を抑える薬が食べ物アレルギーを引き起こすことが判明!? (2019年最新研究)

ニュース/レビュー

胸焼け用の薬はアレルギー症状を引き起こす可能性があるという調査結果が発表されました。

この結果はオーストリアのウィーン医科大学から論文が出版され、また大学のサイト内にレビュー記事(英文)が発表されました。今回はそのレビュー記事を翻訳しましたのでご紹介します。(翻訳のプロではないので読みづらかったらすみません m(_ _)m )

また発表された論文はオープンアクセスですので、どなたでも無料で論文の全文が閲覧できます! 翻訳文の下にリンクを貼っておきます。
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胃を守る薬はアレルギーを引き起こす可能性があります

胃を保護する薬は広く使用されていますが、ウィーン医科大学がオーストリアの社会保険機関と共同で、オーストリアの定量的処方データを使用して実施した調査によると、胃保護薬(特にプロトンポンプ阻害薬PPI)は、その後の抗アレルギー薬の処方と相関することが既に示されていました。今回、胃保護薬がアレルギーを強めたり誘発したりする可能性があるという、以前の疫学的および実験的研究の結果が、全人口に基づき検証されました。

抗アレルギー治療を必要とするほどの、アレルゲンに対するアレルギー反応のリスクは、2倍または3倍に及ぶという結果が、Nature Communications 誌で発表されました。

胃酸阻害剤は、胃酸の産生を抑え、胸焼けを緩和し、損傷した胃粘膜の治癒を促進します。胃の不調や膨満感に対処する薬剤として、頻繁に処方されます。逆流(胸焼け)につながるストレス反応に対する薬剤として第一に選択されるもので、オーストリアの医療保険会社は、2013年には1,540,505人に対し、少なくとも1パックのPPIの処方に支払いを行いました。

ウィーン医科大学が実施した全国規模の研究では、特にプロトンポンプ阻害剤ファミリーの胃保護剤の服用と、その後の抗アレルギー薬の処方との間に相関関係があることがわかりました。

この研究では、2009年から2013年にかけて胃保護剤の処方を受けたことがある人に対する抗アレルギー薬(抗ヒスタミン薬、アレルゲン免疫療法)の処方を分析しました。この定量的研究のデータは、主にオーストリアの全社会保険機関によって提供されたものです。
筆頭著者のGalateja Jordakievaは「PPIなどの胃を保護する薬を服用している人々は、治療を必要とするアレルギー症状を発症するリスクが2倍または3倍になる」と説明しています。

イメージ画像(出典:by ジュン/PAKUTASO)


胃酸は消化管で重要な機能を果たします。胃酸に含まれる酸依存性酵素は、食品中のタンパク質を、その後の過程に適した形態に分解します。胃酸の産生が阻害されてこれらの機能が低下した場合、アレルゲンは未処理のまま、消化管にたどり着くことになります。その結果、アレルギーを引き起こしたり、既存のアレルギーを持つ人々の症状を悪化させる可能性があります。

研究主導者のErika Jensen-Jarolimは、管理外の処方に対し警告を発し、「いわゆる胃保護剤は、必要以上に使用すべきではありません。タンパク質消化を阻害し、胃腸管内の細菌フローラを変化させ、アレルギー反応のリスクを高めることになります。処方による効果が十分に発揮されたら、出来るだけ速やかに服用を中止すべきです。その上、胃酸阻害剤は症状を抑えるだけで、根本的な治療にはなりません。処方する医師は、薬を服用する期間をできるだけ短くするよう計らうべきです。胸焼けなどのストレス症状の治療には、胃酸阻害剤の処方よりも、ライフスタイルを変更したり、ワークライフバランスを改善するなどで対処する方が良いでしょう」と述べています。

ーーー 翻訳ここまで ーーー


引用ニュース&原著論文

🔵 英語ニュース:Stomach-protecting medicines can trigger allergiesMedical University Vienna

🔵 原著論文(オープンアクセス;論文の全文が無料でご覧になれます): Country-wide medical records infer increased allergy risk of gastric acid inhibition. Nat Commun. 2019; 10: 3298.,Published online 2019 Jul 30., doi: 10.1038/s41467-019-10914-6
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Seigoの追記

オーストリアのこの調査で、人口の97%をカバーする程の人数が調べられました。

結果、胃酸過多などで胃保護薬(特にプロトンポンプ阻害薬・PPI)を服用している人々は、治療を必要とするレベルのアレルギー症状を発症するリスクが、服用していない人より2〜3倍増えていることを発見したそうです。

その理由は、胃酸がちゃんと作れないと完全に分解されない食物が増えてアレルギーを引き起こすアレルゲンが多数発生し、アレルギーを悪くするそうです。

本文によると胃酸阻害剤は症状を抑えるだけで、根本的な治療にはなっていないそうです。胸焼けなどのストレス症状の治療には、薬を飲むよりも、ライフスタイルを変更したりするなどで対処したほうが良いと勧めておりました。

アレルギー症状は消化が不十分なために起きる可能性

この論文から推察しますと、アレルギー症状は胃液や肝臓、すい臓から出る消化酵素のパワーが減って十分に消化できなくなり、アレルゲンが発生してアレルギー症状が出るのかもしれません。

胃腸の炎症や老化も、実は胃腸の消化力が弱っているため弱い炎症が知らない間に起きて、花粉症や老化、そして自己免疫疾患などが進行していくのかもです。ですが消化酵素をサプリで補うことで予防できる可能性もありますね 😄

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