オメガ3とオメガ6の違いと比率とは? バランスよく摂るにはどうする?〔科学的根拠・論文引用あり〕

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「オメガ6とオメガ3のバランスの良い摂り方」は米国のHealthlineからのレビュー記事(英語)からのものです。本サイトではそれを翻訳したものをご紹介いたします。(翻訳のプロではないので読みづらかったらすみません m(_ _)m )

以下の訳文中のカッコ内の数字研究論文などの参考文献のリンクです(論文は英語)。この参考文献が情報の信頼度を上げるはずですので、情報をもっと詳しく知りたいとかは吟味したい方は、カッコ内の引用先も参照して下さい。
→ 最近はGoogle翻訳性能が良くなって結構わかりやすいので(完璧ではないですが)ご活用下さい。(Google翻訳はこちら

オメガ6とオメガ3のバランスの良い摂り方

今日、ほとんどの人はオメガ6脂肪酸(植物性油として)を多く摂取しています。

つまりオメガ3を多く含む動物性食品の消費は過去史上最も少なくなっています。

多価不飽和脂肪酸のバランスの悪い比率が欧米型の食事の最も残念な点であると、科学者たちはうすうす感じています。

オメガ-6およびオメガ-3脂肪酸を気にする理由

 

サケのイメージ画像(出典:Barbara JacksonによるPixabayからの画像)


オメガ6脂肪酸とオメガ3脂肪酸にはたくさんの二重結合があるので、polyunsaturated fats(多価不飽和脂肪)と呼ばれています。
※polyは「多い」を意味します
オメガ6脂肪酸とオメガ3脂肪酸を作る酵素は体にはないので、食事から摂取する必要があります。

食事から摂取しないと、欠乏症が進んで病に繋がります。このようなことから、オメガ6脂肪酸とオメガ3脂肪酸は人にとって必要不可欠な脂肪酸とされています。

しかし、オメガ6脂肪酸とオメガ3脂肪酸はそのほかの多くの脂肪酸と異なるところがあります。これらの脂肪酸はエネルギーや蓄積さの為に使われるだけでなく、生物学上でも活躍をしていて、血液凝固や炎症の過程でも重要な役割を果たしています。

しかしオメガ6脂肪酸とオメガ3脂肪酸は同じ効能を持っていません。科学者らはオメガ6脂肪酸が炎症誘発作用を持つのに対し、オメガ3脂肪酸は抗炎症作用を持ちます (1)。

もちろん、炎症も生きていく上では欠かせません。感染や怪我から体を守ってくれます。
しかし、炎症が長く続いたり過剰になってしまうと、体への大きなダメージになったり、病気につながる場合があります。
実際に、慢性炎症は最も深刻な現代病(心臓病やメタボリックシンドローム、糖尿病、関節炎、アルツハイマー病や様々な種類のガン)に関係する恐れがあります。

オメガ6脂肪酸が高くオメガ3脂肪酸が低い食事は炎症を高め、両方がバランスの良く含まれる食事は炎症を低くすると科学者は仮定しました (2)。

欧米型の食事をよく摂る人はオメガ3脂肪酸に対して、オメガ6脂肪酸の割合がとても多くなります。多くの人はこれが深刻な問題だと信じています。

要点
オメガ3脂肪酸に対してオメガ6脂肪酸の割合がとても高い場合、体内の過剰な炎症につながる可能性があります。これにより様々な病気のリスクを上げている可能性があります。


産業革命前の人々はどのくらいオメガ6脂肪酸を摂取していたのか

医師のStephan Guyenet先生によると、産業革命前の人々のオメガ6とオメガ3の摂取割合は一般的に4:1から1:4でした。
主に陸の動物を食べていた狩猟採集民は2:1から4:1の割合でオメガ6とオメガ3の脂肪を摂っていました。一方で、オメガ3を豊富に含むシーフードを食べたイヌイットのオメガ6とオメガ3の割合は1:4でした。他の産業革命前の人々の消費率は3:1くらいでした。
また人類学の証明では、やがて人類が進化すると、オメガ6とオメガ3の割合は1:1あたりになりますが、現代では16:1であることが示唆されています (3)。
このような人々は現代の人よりも平均寿命は短かったですが、心臓病や糖尿病のような慢性的生活習慣病はあまり多くなかったと推定している研究者も中にはいます。
産業革命前の人々はオメガ6を程よく摂取するだけでなく、運動をしたり、糖分や現代のジャンクフードをあまり食べていませんでした。
このような要因より、産業革命前の人々は現代の人に比べ、生活習慣病にかかるリスクが低いことがわかります。しかし、その効果はオメガ6脂肪酸の摂取が少ないからだけではありません。

要点
産業革命前の食事をしていた人々はオメガ6とオメガ3の割合がおおよそ4:1から1:4まで幅広く、ほとんどはこれの中間あたりの割合が多かったです。

今日ではこの割合が16:1で、遺伝子的に対応できるよりもオメガ6がずっと高いです。

欧米型の食事の問題点

西洋人は加工された種子油や植物油を摂取していることが多いです。

このような油にはオメガ6がたくさん含まれています。

100年前はこのような油を作る技術はなかったので、遺伝子的に多くのオメガ6に対応する機会はありませんでした。

下のグラフから、アメリカの一人当たりの年間の大豆油消費量が0から11kg(24パウンド)に増加しており、劇的に増えていることがわかります。

1999年には年内に摂取した全てのカロリーのうちの7%にも及んでいます (4)。

オメガ6の摂取量が多くなってしまう理由の一つに大豆油が大きく影響しています。

というのも、オメガ6を豊富に含む大豆油は安いので、あらゆる加工食品に使われている為です。

下のグラフでも、体内で摂取したオメガ6の量がこの50年だけでいかに200%以上も増えたのか確認できます。

つまり、体脂肪貯蔵と細胞膜の健康の両方の点から、今日人々が食べている脂肪は実質体を変えてしまっていることと繋がってきます。

細胞膜中の多量のオメガ6は心臓病のリスクに大きな影響を与え、炎症を促進する可能性があるというのはもっとも納得できる話でもあります (5)。

しかし小規模な対照研究では、オメガ6による心臓病への影響を調査しました (6, 7)。

そこでは、最も一般的にオメガ6脂肪酸を含むリノール酸は炎症マーカーのレベルを上げないことが示されました (8)。

実際に、オメガ6脂肪酸の過度な摂取が、本当に慢性的な生活習慣病に影響を与えているのかどうかまでは明らかになっていないままです。

一方で、オメガ3脂肪酸が健康にポジティブな影響を与えることがたくさん立証されています。
例えば具体的には、心臓へのメリットに大きな影響を与えています(9, 10, 11)。
また、オメガ3はうつ病や統合失調症、双極性障害など、あらゆる種類の精神疾患を改善する可能性があります (12, 13, 14)。

とは言っても、オメガ3やオメガ6といった多価不飽和脂肪酸の過度な摂取には様々なリスクがあります。

脂肪酸分子内の二重結合はとても反応性が高いです(15, 16, 17)。

この二重結合が酸素と反応する傾向があり、フリーラジカルの連鎖反応を形成します。

このようなフリーラジカルは細胞にダメージを与え、老化やがん発症の原因の一つになります。

オメガ3とオメガ6をバランス良く取ろうと、いくらオメガ3を摂取するようにしても多すぎるのは良くないでしょう。

比較的少ない量でバランス良く取るのが一番良いです。

要点
ここ100年で、オメガ6をたくさん含む植物油の消費量は著しく増えました。

科学者たちはこれを危惧しています。

オメガ6を豊富に含む植物油を避ける

オメガ6の摂取量を減らすためにすべきたった一つのことがあります。

それは、オメガ6をたくさん含んでいる加工された種子油や植物油、加工食品を避けることです。

以下は一般的な脂肪やオイルに関するグラフです。

中でも、オメガ6を多く含むリノール酸を示している青色の割合が高いものは全て避けるようにしてください。

またこのグラフから、バターやココナッツオイル、パーム油、オリーブオイルはオメガ6の割合が比較的少ないことがわかります。

一方で、ひまわり油やコーンオイル、大豆油、綿実油はオメガ6の割合が最も高いです。

体にいい料理用の油についてもっと知りたい方は、こちらの記事をご参考まで。

オメガ6脂肪酸が少ない食事の効果が出るには長い時間とライフスタイル一生変えることを理解するのが大切です。

大抵の人は多量のオメガ6脂肪酸を体脂肪に蓄積していて、これを除去するのにはしばらく時間がかかる可能性があります。

オメガ6脂肪酸を懸念する人はオリーブオイルなど、オメガ6脂肪酸の量が少ない植物油を使うようにしてください。

また、オメガ3のサプリメントを取ったり、一週間に2回は脂肪の多い魚を食べるようにするのも良いでしょう。

要点
オメガ6の摂取量を減らす上で最も大切なことは、オメガ6を含む加工食品や加工された植物油を食事に取り入れないようにすることです。


オメガ3を多く含む動物性食品を食べる

クルミは28g中に2.5gのオメガ3脂肪酸(αリノレン酸)が多く含まれる。クルミは角度によっては脳ミソみたいに見える・・・?(出典:Ulrike LeoneによるPixabayからの画像)


動物性食品はオメガ3脂肪酸であるEPAやDHAをたくさん含みます。

今日の一つの問題は、大豆やコーンを含む穀物食品をエサとして動物に与えていることが多いということです。

これにより、オメガ3が減り、動物の肉に含まれる多価不飽和脂肪がほとんどオメガ6になります (18, 19)。

なので余裕ある人は草を飼料として与えられた(グラスフェッドの)牛の肉が最も良いでしょう。
しかし、加工されずに従来の方法で育てられた肉であればヘルシーです (20, 21)。
従来の方法で育てられた鶏肉や豚肉の中には、オメガ6を多く含むものもあります。
極力オメガ6を避けたいのであれば、鶏肉や豚肉の脂肪分の少ない部位を選ぶようにしましょう。
また、穀物食品を与えられている鶏の卵よりは、オメガ3を多く含む放牧卵にしてください。

オメガ3の摂取量を効果的に増やす方法は、一週間に1回や2回はシーフードを食べるようにすることです。

鮭のような脂肪の多い魚は特に良いでしょう。

従来の方法で育てられた肉は食べるけど、シーフードはあまり食べないという人は魚油のサプリメントを取るようにしてみてください。

タラ肝油はビタミンDとAをたくさん含んでいるのでオススメです。

また、亜麻やチアシードなど植物由来のオメガ3もあります。

しかし、これらにはALAというオメガ3が含まれます。

人間の体ではALAを活性型であるEPAやDHAにうまく変換できません (22)。

この為、草を飼料として与えられた動物や魚からオメガ3を取るほうが良いのです。

しかし、喪のEPAやDHAを含んだビーガンに優しいサプリメントが手に入りやすいです。

要点
サプリメントを取ったり、草を飼料として与えられた動物の肉や脂肪の多い魚を食べるようにすることで、オメガ3脂肪酸の摂取量を増やすことができます。


最後に

オメガ3脂肪酸に比べオメガ6脂肪酸の摂取量が高い場合、さまざまな慢性疾患を促進する可能性があります。

しかし、まだこの説を支えられるほどの説得力のある証拠は見つかっておりません。

過度なオメガ6の取りすぎによって起こりうる健康への影響を調査するために、より質の高い研究が必要になります。

少し心配なら、オメガ脂肪酸をバランス良く取るために以下を参考にすると良いでしょう。

1. オメガ6を多く含む植物油や加工食品を避けること
2. 少なくとも週に1,2回はシーフードなど、オメガ3を多く含む動物性食品を食べること
3. 必要であれば、魚油などオメガ3を含むサプリメントを飲むこと

ーーー 翻訳ここまで ーーー


引用レビュー

🔵 英語ニュース:How to Optimize Your Omega-6 to Omega-3 RatioHealthline

 

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