ウイルスや花粉症に打ち勝つ免疫力をアップする2大ネバネバ食材とは? トマトが逆効果の理由
今回は2020年2月18日に放送された2つの番組(「林修の今でしょ!講座」&「この差って何?」)で免疫力をアップさせる最新情報が出ましたのでまとめました。
新型コロナに負けないように免疫力を強靱なものにしていきましょう!
この記事のもくじ
納豆で免疫力をアップ!
(林修の今でしょ!講座)講師:渡辺光博 先生(慶応義塾大学大学院 医学部教授)
世界の研究者が注目する免疫力をアップする納豆の特に多い成分とは?
スペルミジン
いま世界中から注目されてい納豆の成分が「スペルミジン」。 研究結果
スペルミジンを摂取すると寿命が約25%伸びた !!
マウスを使った実験結果(アメリカ テキサスA&M大学による研究)
人の血液を調べた結果では、納豆を食べる人はスペルミジンの量が約13へ上がっている(通常は約12)ことがわかりました(J.Nutr.Sci.Vitaminol.55:361-366,2009)。
スペルミジンは体内で何をしているか?
渡辺先生「スペルミジンは細胞の修復に必要な物質です。細胞が老化してボロボロになっていくところを自己浄化するシステムに使われます。」
ウイルスと戦う腸内の免疫細胞は加齢と供に減少していきます。このスペルミジンは免疫細胞を元気にして様々な病原菌を減らす働きがあるというのです。
渡辺先生「世界中でスペルミジンを最も多く含む食品の1つが納豆なのです。スペルミジンは豆腐に含まれておらず、大豆を発酵させることで作られるのです。」
免疫力をアップさせる納豆のトッピングとは? 2種類あり
① 漬け物+納豆
納豆の支出金額がトップクラスの福島県では、納豆専用の自動販売機があるくらい納豆が愛されています。そこでは白菜漬けと納豆を一緒に食べる習慣があります。渡辺先生:納豆菌と乳酸菌の組み合わせは免疫力を上げるのに最強で、腸内の善玉菌がさらに増加することがわかっています。乳酸菌は納豆菌のエサにもなっています。漬け物やキムチと合わせたり、デザートににヨーグルトを食べることもオススメ。
② 酢+納豆
納豆の生産量全国1位茨城県の健康長寿家庭がやっているのは「酢」をトッピングすること(映像ではほうれん草も一緒に入れていた)。実は酢に入っているグルコン酸は腸内の善玉菌を増やす作用があり、免疫力をアップする効果があるのです。また酢はカルシウムの吸収を助け、血流も良くしてくれます。また80歳でエベレスト登頂に成功した三浦さんも毎朝「酢納豆」を食べているそうです。
納豆に含まれる花粉症を撃退する物質とは?
納豆のネバネバ成分に含まれるレバンとポリグルタミン酸、そして納豆菌がくっつくと、花粉などのアレルギーを抑制することが分かっています。花粉症を抑制するには納豆をたくさん食べなくてはいけないと考えがちですが、1パックで十分です。
納豆の素晴らしいところは、納豆菌を食べるときに胞子(卵)も一緒に食べていることになるので、腸内で納豆菌が増えてくれるので、そんなに納豆を食べなくても大丈夫なのです。
研究結果:納豆で死亡リスク10%減
研究結果
2020年1月30日、納豆に関する最新研究が発表されました。国立がん研究センターが9万人を15年かけて調査。納豆を1日1パック食べると死亡リスクが10%下がりました。血管疾患(心筋梗塞などの循環器系疾患)に関しては約20%も減少しました。(国立がん研究センターによる多目的コホート研究)
ノーベル賞で話題に! 納豆の成分が骨を丈夫にする!?
2016年東京工業大学の大隅義典教授が「オートファジーのメカニズムの発見」でノーベル医学・生理学賞を受賞しました。このオートファジーというのは、一言で言うと人間には細胞が不調になったり、ゴミがたまってくると、それを自ら浄化する機構があるということです。骨は老化してくると自己再生能力が落ちてきますが、納豆のある2つの成分で骨を強化できることが分かったのです。
骨のオートファジーを活性化させる2つの成分とは?
納豆に含まれる骨のオートファジーを活性化させる2つの成分
🔵 スペルミジン ➡️ 自己再生能力を活性化
🔵 ビタミンK2 ➡️ 骨を形成する働き
(必要量:納豆1日に1パック)
※ 抗凝固剤で血栓の治療を受けている方などは医師の指示に従って下さい。
加熱しても死なない納豆菌!
⭐️ 納豆菌は120度でも死なないことが分かっています! なのでお味噌汁の中に納豆を入れても菌は死にません。ただネバネバ成分やナットウキナーゼは減少しますが、免疫力をアップさせるスペルミジンや納豆菌は減らないのです。|
長芋に入っているペクチンは納豆菌の大好物で、ペクチンを食べると納豆菌はスペルミジンをたくさん作ってくれるのです。
長芋で免疫力がアップ!
講師:田村哲彦 先生(タムラ薬局 代表薬剤師)
長いもを食べると腸が元気になって免疫力がUPするです。腸には免疫細胞の約70%が集中しています。腸は第二の脳と呼ばれ独立して免疫を司っています。腸が働かないとウイルスがきたときに防御することができなくなります。長いもには実は、善玉菌を増やすレジスタントスターチが含まれているのです。
(レジスタントは消化されないと言う意味。スターチーはデンプンと言う意味。)
デンプンは普通消化され体のエネルギーに変わります。デンプンが体内に消化されないので善玉菌の餌になり増えてくれます。善玉菌を増やすと「肥満の予防」や「インフルエンザの予防」そして「血糖値の上昇を防ぐ」といった効果があります。
長芋の産地、山梨・武川町で長いもを食べている健康長寿の方を調査しました。76歳の小澤さんは風邪で寝込んだことがないといいます。91歳の女性は大きな病気もせずインフルエンザにかかったこともないそうです。レジスタントスターチは他の芋にも入っているが、とるのが難しいという。
レジスタントスターチは熱に弱い。長芋は熱をかけないで食べれる唯一の芋。ホクホクするのはレジスタントスターチは下がっている証しだという。
長芋を食べるいい時間は?
長芋を食べるタイミングは夕食時。夕食に長芋を食べると寝ている間に腸内細菌がどんどん増殖していきます。善玉菌をふやすには短冊切りが良いです。⭐️ 長芋のレジスタントスターチは例え加熱してしまっても、冷やせばまた増えます。
インフルエンザウイルスを撃退してくれる長いものスーパー成分とは?
長いもにはディオスコリンAという山芋類共通のタンパク質が入っています(ディオは山芋類の学名)。 研究結果
体内に入ったウイルスは20分以内に細胞に侵入しますが、もしディオスコリンAがあると約1分で体内のウイルスを破壊してくれます!(弘前大学と青森県環境保健センターによる研究より)
研究結果
1週間に3回以上長芋を食べるとインフルエンザの発症率が44%も減った。
(やませながいもによる調査:青森県の福祉施設や保育園に通う349名が対象)
認知症対策に期待ができる長いものある成分とは?
長いもの成分ジオスゲニンは認知症対策に期待ができます。認知症は発症するまでの間に脳内にアミロイドβという成分がたまっていきます。ジオスゲニンはアミロイドβを取り除いてくれるという実績がでています。 研究結果
マウスを使った実験では長いものジオスゲニンを1日1回与えるとアルツハイマー病の原因の1つアミロイドβが約50%減少しました。また脳の認知機能を正常に戻しました。(富山大学 和漢医薬学総合研究所 東田千尋教授の研究より)
長いもを食べるオススメの量は?
長いもを日に100g食べると良い花粉症をやわらげるのはトマトジュース! しかし生のトマトは逆効果!?
(「この差って何?」)講師:呉猛達 先生(アレジオ銀座クリニック院長)
トマトジュースに含まれるリコピンには、アレルギー反応を抑制してくれます。しかし、既に花粉症を発症している人は 生のトマトを食べると口が痒(かゆ)くなってしまう恐れ があるので食べるのは良くないといいます(アレルギーを増してしまうことがあります)。【この現象は2020年2月15日の記事でも取り上げました。】そして、ヨーグルトや加熱したトマトを入れたトマトサバカレーは、花粉症予防に最適のメニューだと紹介されました。
家の中の花粉量を減らす事が大切
まとめ
⭐️ 納豆にお酢(グルコン酸)や乳酸菌(お漬け物)を一緒に摂ると、さらに免疫力がアップ!⭐️ 納豆には花粉症などのアレルギーを抑制する効果がある
⭐️ 納豆は免疫を強くするだけではなく、血管疾患を20%軽減させ、死亡リスクも10%下がる(→ つまり長生きする)
⭐️ 1週間に3回以上長いもを食べるとインフルエンザの発症率が44%減る
⭐️ 長いもは脳内のクリーニングを促進する働きがあり、アルツハイマー病の原因の1つアミロイドβを50%も除くという動物実験の結果がある。
⭐️ スギによる花粉症にかかっている人は、トマトジュースによって症状は軽減するが、生のトマトは逆に悪化する場合があるので注意。(スギの分子構造とトマトのある成分の構造が似ているためアレルギーが悪化するおそれあり。しかしトマトを加熱すればトラブルは起きない)
20余年アメリカで遺伝子治療&幹細胞の研究者をやってきました。
特に遺伝病の間違った遺伝子をピンポイントで修復し、元に戻す技術開発です。
理学博士(Ph.D. )
アメリカ生活で学んだアンチエイジングなど健康に関する知識をシェアしたいと思います。
巷の情報もご紹介、時にはブッた斬ったりしてしまうかもしれません。
またポイントなどの節約術や生活に便利なガジェット(スマホやアプリの紹介)も記事にしますので参考になれば嬉しいです。
皆さん、ご一緒に「究極のヘルシーライフ」を楽しみましょう♪
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