太りにくい鍋ランキングベスト5/カロリーが高いからといって太りやすいわけではない?

テレビ速報

2019年12月24日放送分の『この差って何ですか?』-「太りやすい鍋」と「太りにくい鍋」の差をまとめました。

「カロリーが高いもの=太りやすい」、とは限らないことが赤石先生より説明がありましたので、その理由も記しておきます。

講師:赤石定典 先生(東京慈恵会医科大学付属病院 管理栄養士)


カロリーの高い鍋ランキング

カロリーの高い鍋ランキング
第1位 坦々鍋

第2位 すき焼き
第3位 豆乳鍋
第4位 もつ鍋
第5位 しゃぶしゃぶ
第6位 キムチ鍋
第7位 寄せ鍋
第8位 水炊き

カロリーが一番高いのは担々麺です。しかしだからといって太りやすい鍋にはならないそうです。次にその理由です。

太りやすいか太りにくいかをカロリーで判断するのは間違いだった!

カロリーを決める3つの栄養素は「糖質」と「脂質」そして「たんぱく質」があり、太る原因となるのは糖質脂質だけです。「たんぱく質」は筋肉生成に主に使われるため太る原因にはならないのだそうです。

さらに食物繊維を含んでいると、糖質・脂質の吸収を抑えてくれるので、カロリーは低くなります。

ですので、たんぱく質と食物繊維が多い食事だったらカロリーが高くても太らないということです。

太る指標として正しいのは、カロリーではなく、糖質と脂質を足して、たんぱく質と食物繊維を引いた値なのです。

太る指標としての正しい計算法
〔赤石先生がつけたネーミング:太りやすい〜値


(糖質+脂質)– たんぱく質 – 食物繊維

これを使って計算した太りやすい鍋ランキングが次です。

太りやすい鍋ランキング

太りやすい鍋ランキング
第1位 すき焼き

第2位 しゃぶしゃぶ
第3位 坦々鍋
第4位 水炊き
第5位 豆乳鍋
第6位 キムチ鍋
第7位 もつ鍋
第8位 寄せ鍋

しゃぶしゃぶはお湯と茹でることによって「脂が抜けて太りにくいのではないかと考えている方もおられるようですが、なぜしゃぶしゃぶが太りやすいかを次のセクションで赤石先生がご説明されています。

太りやすい理由

🔴 太りやすい鍋 第1位:すき焼きは、甘くするために「割り下」を入れますが、これには約30個の角砂糖が入っています(4人分)。すき焼きによく使われる牛肉(かたロースやリブロース)は脂質が豚肉より多いのも太りやすい原因です。牛肉は豚肉よりも脂肪の量が圧倒的に多いのです。
〔かたロース:脂質 37.4g、リブロース:脂質 56.5g(肉の重さ100gあたり)→ 半分近くが脂(あぶら)である〕

🔴 太りやすい鍋 第2位:しゃぶしゃぶは、脂はお湯で除かれるイメージがありますが、野菜をゆでる時に脂が野菜と一緒にくっついてくるので、脂を摂る量が減っているわけではないのです。

またごまダレにも脂質が多いので、太りやすい原因になってしまうのです。

🔴 太りやすい鍋 第3位:坦々鍋は、つゆにラー油ごま油を使っていてさらに豚肉まで入っているので、カロリーが一番高い鍋ですが、太りやすさでは第3位となりました。その第1の理由は、使っているお肉が牛肉ではなく豚肉なので(脂の量が少ない)、すき焼きほどは太りやすいわけではありません。

下の表のように、豚肉はバラ肉であっても牛肉より脂質が少ないのです。
肉の同じ部位の脂質の量(100gあたり)
牛肉 豚肉
かたロース 37.4g 19.2g
バラ 50.0g (50%が脂質!) 37.4g

〔出典:日本食品標準成分表 2015年版(七訂)〕

豚バラは脂質が多いイメージがありますが、脂質は37%程度で、実は牛のバラ肉のほうが多く50%もあるのです。

問題:豚肉は糖質をエネルギーに変えるビタミンB1が牛肉の〇倍ある? A. 3倍 B. 5倍 C. 10倍

答え:C. 10倍

赤石先生:「豚肉」はビタミンB1が多いので太りにくいということになります。これはすべての料理に当てはまり「肉じゃが」も牛肉より豚肉を使用したほうが太りにくいということです。

さらに担々麺に入っているニンニクにはアリシンが含まれており、ビタミンB1の吸収率をアップしてくれますので、糖質の代謝を早め太りやすい〜値は下がります。

豚肉が牛肉より太りにくい3つの理由 (鍋編)(赤石先生より)
① 同じ部位で比べると牛肉より豚の方が脂質の量が少ない。
② ビタミンB1が牛肉の10倍多いので糖質をエネルギーに変換する効率が高い。
③ 担々麺にはニンニクが入っているため、アリシンの作用でビタミンB1の吸収率がアップし糖質が効率よく消費される。

赤石先生によりますと上記の「太りやすい鍋ランキング」の4位〜8位はヘルシーな鍋に分類されるということで、ランキングを逆にひっくり返して「太りにくい鍋ランキング」として次に並べ直しました。

太りにくい鍋ランキング ベスト5

第1位 寄せ鍋
第2位 もつ鍋
第3位 キムチ鍋
第4位 豆乳鍋
第5位 水炊き

第1位が「水炊き」ではなく「寄せ鍋」の理由

赤石先生:この理由は寄せ鍋に使われるエビやタラの脂質の量が圧倒的に少ないから。
肉の脂質の量の比較(100gあたり)
牛肉 豚肉 鶏肉 魚介類
かたロース
37.4g
かたロース
19.2g
もも
19.1g
エビ
0.6g (少ない 😄)
バラ肉 50.0g (50%が脂質 😖) バラ肉
37.4g
手羽元
12.8g
タラ
0.2g (少ない 😄)

〔出典:日本食品標準成分表 2015年版(七訂)〕

タラの脂質の量牛肉のバラ肉より250倍少ないのです。(計算の仕方:50g ÷ 0.2g = 250倍)

水炊きは、鶏肉と野菜が中心の鍋で、鶏肉の脂質が魚介類よりは多いので上位には入らなかったようです。

脂質の量を考慮すると、魚介類と鶏肉の寄せ鍋もヘルシー食に分類されるとのこと。

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第2位が「もつ鍋」の理由

「もつ鍋」はカロリーランキングが4位でした太りにくさでは2位に入りました。

その理由は、マルチョウ(牛の小腸)の脂質の量がそれほど多くなく(100g当り26.1g)、さらにハツには脂質をエネルギーに変えてくれるビタミンB2の含有量が食材の中でもトップクラスなのです。ですので、マルチョウをハツと一緒に食べれば、マルチョウの脂質をハツのビタミンB2で減らせるのです。

さらにもつ鍋に入っているニラにはアリシンが含まれていて、糖質をエネルギーに変えるビタミンB1の吸収率をアップしてくれるため、太りにくい鍋となりました。

問題:一番太りにくい「締め」はどれ? A. 雑炊 B. うどん C. ラーメン

答え:A. 雑炊

赤石先生:糖質の量は下の表のようにそれほど変わりませんが、ご飯は雑炊にするとつゆでカサが増すので、食べるお米の量が少なくてすむのです。(つまり1膳分は一人で食べないということ) 結果的に糖質をあまり摂らないですむので。
糖質の量の比較(1食分あたり)
ご飯(1膳) うどん(1玉) 中華麺(1玉)
55.7g 51.8g 58.4g
Seigoの補足:それにしても糖質の量はどれも多いですね。ご飯は小麦ではないというところも良い点ではないでしょうか(小麦は腸に炎症を起こしやすく、また外国産が多いため農薬の心配もあります)。

ちょい足しで太りにくくなる食材とは?

しかし太りやすいからといっても「すき焼き」はやっぱり食べたいものですよね。

そこで赤石先生がちょい足しで太らなくなる具材を教えてくれました。その名も「太るのを防(ふせ) good food👍」です。

実はある食材にしか含まれていない成分が鍋で煮ることで溶け出して、太るのを防ぐのです!

その成分のことを「MXフラクション」と呼びます。(神戸薬科大学の難波宏彰教授により見出され、1994年に論文発表されました)

MXフラクションの役割
🔵 血糖値の上昇を抑える
🔵 過剰な脂質を排出する

この「MXフラクション」の栄養素を豊富に含んでいる食材がマイタケです!

この「MXフラクション」は硬い細胞壁の中に入っています。そのまま食べただけでは体に吸収されにくいのです。100℃ぐらいの温度でジックリと10分以上煮ることで「MXフラクション」が細胞から出てきますので「鍋」がピッタリの料理なのです!
鍋にマイタケを50gくらいを入れて、10分以上煮て、つゆまで食するのが最適です。

Seigoの補足:マイタケシイタケ放射能が高いのでお気をつけ下さい。食べるなら0.5ベクレルより低いものを探す必要があります。(関東地方の市場で出回っているものは、5〜15ベクレルくらいのものが多いです。それ以上のものもよくありますので、放射能値が書いてないきのこ類は避けたほうがよいでしょう。参考:2018年に国が発表したキノコの放射能値


放射能不検出 & 無農薬栽培で育てられたマイタケ
放射能が不検出で、さらに無農薬栽培のマイタケをネット販売しているところを見つけました(放射能の検出限界:1.0〜1.1Bq/kg、ここで売っているマイタケはこの値より低いことになります)。

以下にその商品のリンクを貼っておきます。

ネットで手に入るタラのリンク
ネットで手に入るエビのリンク

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