若返りの遺伝子治療、その方法とお値段は?人類初の試みで30歳若返った!?
テレビ速報
今回は2018年12月18日に放送された『悪魔の美容術 ~禁断の美容法を試した人は今大丈夫なのか!?~』の「1億円の“遺伝子治療”で20歳も若返った!?」の部分をまとめていきます。
講師:日比野佐和子 先生(大阪大学臨床遺伝子治療学講座 特任准教授/医師)
この記事のもくじ
遺伝子治療法(2種類の遺伝子治療を施した)
・テロメラーゼの遺伝子治療(テロメラーゼを活性化させるウィルス遺伝子を使用)(テロメアは年齢とともに短くなっていき、寿命に関係していると言われている)・筋肉の老化を防ぐ遺伝子治療(筋肉の増強)
今回治療の様子を撮影した映像が世界で初めて放送されました。
治療が行われたのは2015年9月。そのやり方は:
・点滴のように静脈を通してウィルス遺伝子が全身に5時間の間送られた
・身体の至る所に注射器によって注射された(2種類の液体を別々に注射)
(身体を切ったり、大がかりな手術はない)
日比野先生:テロメアが短くなる原因は、食事や肥満、運動不足などであったり、生活習慣のなかでのストレスがテロメアを短くすると言われています。短くなっても再び延びることはないと言われています。
これを最新医学の力でテロメアを再び延ばし肉体を若返らせようとしています。その治療の先にあるのは若返りだけではなく、人類の夢「不老不死」なのです。
ちなみにテロメア&テロメラーゼのしくみを発見したエリザベス・ブラックバーン博士は2009年にノーベル賞を受賞しています。
テロメアを延長する遺伝子治療の危険性
日比野先生:(テロメアを延長する治療は)がんの発症リスクが高まると言われています。このため先進国では安全を担保する動物試験すら行われず、国が認可していません。
日本の医師が直撃インタビュー
遺伝子治療から3年、日比野先生がシカゴに向かい特別インタビューしました。エリザベス・パリッシュ(CEO, BioViva USA Inc. 自分の遺伝子治療会社)が1億円をかけて2015年に遺伝子治療を受けたとのこと。
日比野先生の前に現れたパリッシュは48歳としてはとても若く見え、シワやほうれい線がほとんどない。
そればかりではなく、運動もしてないのに筋肉が増えたという。(実際に筋肉がついた腕を見せてくれた)
ガンの発症はどうか?
がんにはなっておらず、逆に胃腸や肝臓などの内臓の調子がとても良くなっているとのこと。また、記憶力も上がっているという。
国で禁止されている治療をどうやって受けたか?
米国では禁止されている治療法なので南米コロンビアで受けたとのこと。遺伝子治療でどのくらい寿命が延びたか
遺伝子治療後が2年で20年若返り、次の1年でさらに10年若返った(合計30年若返った)今年に入ってテロメアの検査をしたら、またさらに10歳分延びていたとのこと。
治療を受けたのは子供のため
パリッシュの息子さんは完治が難しい筋肉の病気でした。その息子さんを一生看病するために自分が長生きするしかないと思ったのです。そして彼女は自らCEOとなり遺伝子治療をする会社を設立。
会社に所属するドクターに担当させ人類初の遺伝子治療を受けたのでした。
補足
遺伝子治療の成功を報告するライブドアニュース(2016年5月6日)「わたしは遺伝子治療で20歳若返った:45歳、米バイオ企業CEO」記事冒頭部分:マウスの寿命が20%延びうるとされる遺伝子治療を、BioViva USA社のCEOが自身の身体で試し、細胞が20歳若返ったと主張している。
Seigoの補足:動物実験のデータでは若返るのではなく、マウスの寿命が20%延びるという結果でした。
Seigoの追記
テロメアを短くしただけで本当に若返るのでしょうか?科学的データは示されていなかったようでした。
20歳若返ったのはテロメアの長さを測定して長くなったので「若返っているに違いない」という推測のデータだと思います。
実質的に定量したデータが出てなかったので本当に若返ったかどうかはわかりませんでした。(今では血管年齢とかアディポネクチン量などいろいろ定量する手段はあるはずですが・・・)
筋肉についてもエクササイズしてないのに筋肉がつきましたと非科学的な感想ばかりでした。
科学的なデータを示すべきだと思います。
私は最初、パリッシュの息子さんが完治が難しい筋肉の病気でそれを治すため母であるCEOの方が実験台になったのだと尊敬の眼差しでみておりましたが、内容をよく見てみますと遺伝子治療を受けて理由は少し違っていて「その息子さんを一生看病するために自分が長生きするしかない」と思ったとおっしゃっておりました。
一生看病するためではなく、せっかく遺伝子治療会社を作ったのですからぜひお子様を早く遺伝子治療で完治させたいという言葉が出てこなかったのが不思議です。
それにしても先端医療で若返ることができるような素晴らしい技術が一日も早く我々に(お安く)利用できるといいですね。
遺伝子治療に関係した書籍
20余年アメリカで遺伝子治療&幹細胞の研究者をやってきました。
特に遺伝病の間違った遺伝子をピンポイントで修復し、元に戻す技術開発です。
理学博士(Ph.D. )
アメリカ生活で学んだアンチエイジングなど健康に関する知識をシェアしたいと思います。
巷の情報もご紹介、時にはブッた斬ったりしてしまうかもしれません。
またポイントなどの節約術や生活に便利なガジェット(スマホやアプリの紹介)も記事にしますので参考になれば嬉しいです。
皆さん、ご一緒に「究極のヘルシーライフ」を楽しみましょう♪
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