脳出血の新原因は口の中の○○菌が脳の血管を食い破った結果だった!? その撃退法とは? 【たけしの家庭の医学】2019年5月28日
今日のたけしの家庭の医学(2019年5月28日)では脳出血の新原因が発表されました。
まさか口の中にいる○○菌が脳の血管を食い破っていたとは・・・😅
口の中は衛生的にしておかないといけない事が身にしみて分かる回でした。
今回はその要約から研究背景までをまとめました。
講師:猪原匡史 先生(国立循環器センター・部長)
この記事のもくじ
脳出血とは
脳の血管が破け、脳細胞などが壊されて半身不随などの後遺症がでる病。高血圧などが原因で起こり、激しい頭痛と共に意識不明になる。
発症後、数時間以内に処置しなければ命を落とすこともある重大な病です。
そんな脳出血に関して4年前ある衝撃的な新真実が発表されました。
研究結果
60〜70代のいたって健康な男女140名の脳を特殊なMRIで検査したところ、約3人に1人の割合で脳出血を起こした痕跡が発見された。
小さな脳出血とは?
無症状であっても小さな脳出血があることがMRIの進歩によって分かってきました。MRIの画像をみますと、脳組織の中にちいさなほくろのような黒い点(1cm以下)が脳出血の跡だったのです。
こうしたごく小さな出血が健康な人の脳内で日常的に起きており、これが大出血の前触れとなっている事が判明したのです。
早期に発見することが命に関わる大きな出血を防げる可能性があります。
人の名前や言葉がなかなか出てこないという日常的なちょっとした事が、人の脳の中では上記のような小さな出血が原因で起きている可能性があります。
脳の毛細血管の内皮細胞が剥がれた後にうごめいていたものとは?
毛細血管は内皮細胞に覆われていますが、それが剥がれ落ちてしまうことがあります。
その剥がれ落ちた血管の内側に細菌(特に悪玉虫歯菌)がみつかったのです。
そしてこの虫歯菌が集まり小さな脳出血の原因になるとされています。
口の中で繁殖し、歯を溶かす虫歯菌が小さな脳出血を引き起こし、引いては命に関わる大出血のリスクを高めてしまうと言われています。
どうやって虫歯菌が脳の血管を食い破るのか?
猪原先生:「口腔内の虫歯菌、この中でも特に悪玉虫歯菌が細い血管にくっついてそれを最終的に破棄してしまう」ということが分かってきました。 悪玉虫歯菌が脳の血管を食い破るステップ
虫歯菌の中で特に血管にくっつきやすく小さな脳出血を引き起こす性質のあるものを悪玉虫歯菌と呼ぶ。
① 口の中でこの悪玉虫歯菌が異常に増えると傷口などから体内に侵入。
② 通常であれば免疫細胞が処理するが、数が多すぎると対処仕切れずそのまま全身を循環してしまう。
③ やがて脳の毛細血管まで到達。動脈硬化などで剥がれた血管壁に付着してしまう。
④ 血管を構成するタンパク質を悪玉虫歯菌が徐々に溶かし、やがて小さな穴を開け出血を引き起こす可能性があることが分かってきたのです。
小さな脳出血を発見する1分間テスト
日常生活の中で人の名前は言葉がなかなか出てこないという人の脳の中ではMRIでしか見つからない「小さな脳出血」が起きている可能性が高いのです。猪原先生に寄りますと、小さな出血が今 起きているかどうかは1分間の簡単なテストで推測することができるといいます。
番組によるテスト
健康診断などで特に問題のない健康な60代以上の男女15名を1分間テストをやってもらいました。
1分間言葉思い出しテスト
50音の1文字から始まる言葉を1分間に何個言えるか?
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例えば「あ」から始める言葉(雨、赤い・・・)を名詞でも動詞でも何でも構わないのでできるだけたくさん言って下さい。
ダメな言葉:
① 人名や地名など固有名詞はNG
②「雨」と「飴」などの読み方が同じ言葉や
「雨」と「雨音」などの同じ単語が重複する言葉はNG
(言ってしまった場合はどちらか1つだけカウント)
結果
テストの結果は15人の内7名が10個未満でした。その後、特別なMRIで検査したところその中の5名に小さな脳出血が見つかりました。
悪玉虫歯菌はキスをしても感染しない
猪原先生:大人になってからキスをしてもほとんど移らないですね。口の中の細菌の分布は3歳まででおよそ決まると言われていて、3歳以降だといくら菌が入ってきても定着せずに死んでしまう。悪玉虫歯菌があったとしても数が少なく抑えていれば、仮に血液の中に入っても免疫細胞の力でやっつけてくれる。
なので大事なのは数を増やさないようにすることで、そのためには歯磨きというのは非常に必要なのです。
ただ重要な事ですけれども、歯磨きをしていても悪玉虫歯菌が増えてしまう人がいます。
悪玉虫歯菌の撃退法
悪玉虫歯菌の撃退法は唾液を多く出るような習慣をつけることです。もともと唾液の中には悪玉虫歯菌を抑える物質(ラクトフェリンと呼ぶ)が液体成分として入っていますが、唾液が減ってくると悪玉虫歯菌を抑えられなくなります。
知識
ラクトフェリンが口内の悪玉菌を含め悪玉虫歯菌を抑える働きがある
そこで唾液の分泌を増やせば悪玉虫歯菌の撃退になるわけです。
番組では、舌の運動で唾液が増えるそうなのでその3つのやり方をご紹介いたします。。
口(くち)ストレッチのやり方
監修:植田耕一郎 先生(日本大学歯学部・教授)
このやり方はたけしの家庭の医学・スマホサイトに詳しく写真付きで載っています。こちらではやり方の要点だけを述べます。
3種類のストレッチを、朝・昼・晩と1日3回を目安に続けると唾液が増えるそうです。
🔵 唇のストレッチ
– 唇をすぼめて(前に突き出すように)5秒間
– 口をイーと横に延ばして5秒キープ
– これを5回繰り返す
🔵 頬のストレッチ
– 頬を大きく膨らませて5秒キープ
– 思いっきりしぼませ(口内の空気を吸って)5秒キープ
– これを5回繰り返す
🔵 舌のストレッチ
– 舌をまっすぐに突き出したら、左→右→上→下の順番に動かします
– これを5回繰り返す
※ 口ストレッチの効果は?
頬や舌を動かすことで、その内側に存在する唾液線が刺激され、唾液の分泌が促進します。
この刺激を与え続ければ、ストレッチをやっていない時も唾液が出やすくなります。
番組では一人の方がこの口ストレッチほうを一週間やった結果
🔵 唾液量が4倍に増えた(0.5g → 2g)
🔵 虫歯菌が半分に減少(100万→50万個/1mL中)
※ この結果を猪原先生に伝えたところ・・・
猪原先生「非常に興味深い減少だと思います。それだけ短時間で虫歯菌の減少につながったということは非常に効果があるのではないかと思います。ただ脳出血のリスクを下げるという意味ではそれを継続されることが非常に重要なんじゃないですかね。」
Seigoの予防法:善玉菌ダブレットを寝る前になめる
寝ている間に口の中の悪玉菌が増えてしまいます。それは口を閉じていて密封状態になっているからだと言われています。〔実験で言えば、口の中は、細菌を培養器(37℃で菌が増えやすい環境)で培養しているようなものです 😅〕そのため昔の知恵では、朝起きたら朝食を摂る前にまず歯を磨く習慣がありました。それは今では利にかなったことで、夜の間に増えた悪玉菌を歯磨きで落としていたのです。
よって朝に歯を磨くのは朝食前が正解です。うがいだけでかなり効果があると言われています。
朝にやってはいけないこと
やってはいけないのは「起きたら朝いっぱいの水」です。これは口の中に増えた悪玉菌を腸内に押し込んでしまいます。
朝、歯磨きやうがいをしないまま朝食を食べてしまうこともダメです。
Seigoの口内の悪玉菌を減らす方法
善玉菌の入ったタブレットを就寝前になめるだけです。美味しいので幸せな気分で就寝できます。
甘くて美味しいのですが、虫歯菌を増やす砂糖どはいっさいは言っていません(当たり前ですが)。
このやり方は、悪玉虫歯菌を減らし、口臭予防にもなり、歯周病菌もへらすので歯石はできにくくなり、さらに今回のTV発表では脳出血も防ぐ可能性がありますので、一石四鳥です 😄
ネットで手に入る口内用善玉菌(乳酸菌)のリンクを貼っておきます。
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20余年アメリカで遺伝子治療&幹細胞の研究者をやってきました。
特に遺伝病の間違った遺伝子をピンポイントで修復し、元に戻す技術開発です。
理学博士(Ph.D. )
アメリカ生活で学んだアンチエイジングなど健康に関する知識をシェアしたいと思います。
巷の情報もご紹介、時にはブッた斬ったりしてしまうかもしれません。
またポイントなどの節約術や生活に便利なガジェット(スマホやアプリの紹介)も記事にしますので参考になれば嬉しいです。
皆さん、ご一緒に「究極のヘルシーライフ」を楽しみましょう♪
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