クリーン・イーティング(自然食ダイエット)を簡単に始める11の方法〔レビュー: 科学的根拠・論文引用あり〕
クリーン・イーティング(きれいな食事)というものが最近人気のようですが、グヴィネス・パルトロウなどセレブが実践していて広まりました。
クリーン・フード(clean food)、クリーン・ウォーター(clean water)とは、つまり化学物質で汚染されていないきれいな食べ物や水のことです。 花粉症 や アトピー などの アレルギー になったときに、食事に気をつける事で症状が軽減することは有名ですが、そのような食生活を健常者が実践すると、さらに健康や美容にも良いことが分かってきました。
そのようなアレルギーを軽減する食事には共通点があり、砂糖や塩分、脂肪を低く抑え、なるべく自然食品を摂るように心がけることが有効で、そしてその様な食事を「クリーンイーティング」と呼ぶようになりました。健康で長生きのためになるべく毒を摂らず、栄養たっぷりのものを積極的に食べるということです。それは自然と環境や動物にも優しい食事になります。
今回はHealthlineの記事からクリーン・イーティングの簡単な始め方という素晴らしい記事(英文)を見つけましたので、それを翻訳してお伝えいたします。(翻訳のプロではないので読みづらかったらすみません。)
また訳文中のカッコ内の数字は研究論文などの英語の参考文献のリンクです。参考文献が情報の信頼度を上げますので、情報をもっと知りたい方は、ご参照下さい。
→ 最近はGoogle翻訳の性能が良くなって結構わかりやすいので(完璧ではないですが)ご活用下さい。(Google翻訳はこちら)
クリーン・イーティングを今日から簡単に始める11の方法
英文執筆者:Franziska Spritzler, RD, CDE
「クリーン・イーティング(きれいな食事, 自然食ダイエット)」という言葉は健康志向のコミュニティーの間で非常に人気があります。それは新鮮な自然食品に焦点を当てたダイエットです。このライフスタイルはある決まったガイドラインに添えばラクで楽しいものです。
では、クリーン・イーティングの11の簡単なコツを紹介します。
クリーン・イーティングとは?
クリーン・イーティングは、食べ物がきれいとか汚いといったことではありません。単に加工食品を最低限にして、栄養を最大で獲れる自然の食品を選ぶ食生活のことです。
この考え方は、できるだけ自然に近い食品を食べるということです。
環境などに優しく持続性のある食べ物を選ぶことも、クリーン・イーティングになります。
要点
クリーン・イーティングは、加工食品を最低限にし、環境などに優しく育てた、自然の栄養たっぷりの食べものを選ぶことです。
① 野菜や果物をいっぱい食べる
野菜や果物は紛れもなくヘルシーです。
野菜は炎症と戦い、細胞のダメージから守ってくれる繊維、ビタミン、ミネラルや成分がいっぱいです (1)。
実際、たくさんの大規模な観察研究は果物や野菜をたくさん食べることと、がんや心臓病などのリスク低下と関係があります (2, 3, 4, 5)。
新鮮な野菜や果物は、摘み取って洗ったらすぐに生で食べられるので、クリーンイーティングには理想的です。
有機を選べば、農薬も減らせるし健康にも良いようなので、さらにもう一歩踏み込んだクリーン・イーティングができます (6)。
では食事に果物と野菜をもっと取り入れる簡単な方法です:
- 少なくとも3種の野菜をサラダにしてグリーンに色を足す。
- 好きな料理にベリーやみじん切りのりんご、オレンジスライスを足す。
- 野菜を洗って細かく切り、オリーブオイルやハーブを混ぜて容器に入れて冷蔵庫に保管しすぐに食べられるようにしておく。
要点
野菜や果物はクリーン・イーティングの基本です。自然な丸ごとの食品は、ほとんど調理する必要がなく、しかも色々と健康に良いものです。
② 加工食品を控える
加工食品は、自然のままのものに手を加えたものなので、クリーン・イーティングのライフスタイルとは真逆なものです。
ほとんどの加工品は繊維や栄養素の一部を失っていますが、砂糖や化学物質、またはその他の成分が加えられています。しかも加工食品は炎症や心臓病のリスク増加と関連しています ( 7 ← オープンアクセス;論文の全文が無料で読める!)。
健康に悪い成分を入れてなくても、自然の食べ物が与えてくれるたくさんの効果がありません。
クリーンなものを食べることはできる限り加工食品を避けることです。
要点
加工食品は添加物や栄養不足で、クリーン・イーティングの原則に合いません。
③ ラベルを読む
クリーン・イーティングは丸ごとの新鮮な食べ物が基本ですが、パック(包装された)の野菜やナッツ、お肉なども良いです。ただラベルを良く読んで、防腐剤や砂糖、そして不健康な油が入っていないことを確認することが重要です。
例えば、多くのナッツは植物油でローストしてあるので、熱によるダメージを受けているかもしれません。生のナッツを食べるか自分で低い温度でローストして食べるのがベストです。
さらに、洗ってあるサラダミックスは時間の節約にはなりますが、添加物が入っているかもしれません。特に添付のドレッシングに。
要点
クリーン・イーティングな生活スタイルを保つために、ナッツや肉類などのパッケージされた食品は、怪しい成分が入っていないかラベルを良く読みましょう。
④ 精製された炭水化物はだめ
精製された炭水化物は栄養価が低いのに、つい食べ過ぎてしまう たいへん加工された食品です。研究では精製炭水化物(小麦粉, パスタ, 白米など)の摂取は、 炎症 や インスリン抵抗性 、 脂肪肝 、そして 肥満 の原因と関係しています (8, 9, 10 ← オープンアクセス)。
それにひきかえ栄養と繊維がたくさんある全粒穀物(玄米, 発芽玄米, オートミール, 十割そば, 全粒小麦, 全粒スペルト小麦など)は炎症を緩和し、腸の健康に良いです (11, 12)
2,834人に行ったある研究では、たくさん全粒穀物を食べた人は精製した穀物ばかりの人よりもお腹に余分な脂肪をもつ割合が低かったのです ( 13 ← オープンアクセス)。
穀物を食べるなら、胚芽パンやスチールカットオーツなどの加工の少ないタイプを選びましょう。即席シリアル、白パン、他の精製した炭水化物は避けましょう。
要点
精製穀物は、繊維や他の貴重な栄養素が不足しているからして、炎症の原因になります。クリーン・イーティングのためには、最小限に加工された穀物を選ぶか-あるいは加工食品は完全に避けるようにしましょう。
⑤ 植物油やスプレッドを避ける
植物油やマーガリンは、クリーン・イーティングとして適していません。もともとそれらはとても加工され、化学的な抽出過程を経て作られています。
油もオメガ6脂肪リノール酸(オメガ油の中でも悪いとされている油。オメガ3や6は良い油とされる)が多いです。動物と細胞の研究では、炎症をひどくしたり、太ったりと 心臓病のリスクを高める 可能性が示唆されています (14, 15 , 16 ← 15番はオープンアクセス)。
人工的なトランス脂肪酸はアメリカや他の国々で禁止されているものの、マーガリンとスプレッドに少量ですが入っているかもしれません (17, 18 ← どちらもオープンアクセス)。
クリーン・イーティングは植物油やスプレッドは全ておすすめしませんが、適度な量のヘルシーな脂肪を摂取することは重要です。脂の乗った魚、ナッツ、アボカドなどです。完全に植物油を避けられなければ、オリーブオイルにしましょう。
要点
マーガリンとある植物油は非常に加工されており、病気になる危険性と関連しています。ヘルシーオプションとして最小限に加工された油にしましょう。
⑥ どんなタイプの砂糖もダメ
クリーン・イーティングを試すなら、砂糖を避けることは非常に重要です。今のところ砂糖が入っている食品はいたるところにあり、ソースや調味料のような特に甘くないものにさえ入っています。テーブルシュガーも果糖ブドウ糖液糖も果糖が多いです。
研究では、これらの甘味料は健康障害の中でも 肥満 や 糖尿病 、 脂肪肝 、そして がん を生じる原因になっている可能性が示唆されています (19, 20, 21, 22, 23, 24, 25, 26 ← 19, 21, 22番がオープンアクセス)。
健康状態にもよりますが、クリーン・イーティングでは、ハチミツやメープルシロップのような自然の糖分なら少量を糖を時々食べることはできます。
ただし糖尿病や生活習慣病、また同程度の健康障害があるなら、自然のものであってもあらゆる濃縮した糖分は避けることがベストです。
さらに、天然の糖分でも栄養はほとんどありません。
完璧なクリーン・イーティングとしては、自然の食べ物を甘くしないで食べるようにしましょう。フルーツの甘みやナッツ、そして自然な食べ物の繊細な味わいが分かるようになります。
要点
砂糖はすごく加工されており、ある健康障害に関連しています。クリーン・イーティングをするには、時々にちょっとの自然な甘味料を使い、砂糖は完全に避けましょう。
⑦ アルコールを控える
アルコールは、つぶした穀物や果物、そして野菜に酵母を加えて発酵させて作ります。
ある種のアルコール、特にワインは適度な摂取で、心臓に良いかもしれません ( 27 ← オープンアクセス)
ですが、頻繁にアルコールを摂取するのは 炎症を促進 したり、 肝臓病 、 消化器系疾患 、 過剰な内臓脂肪 など多くの健康障害の一因となる可能性があります (28, 29, 30, 31, 32, 33, 34 ← 30, 32番がオープンアクセス)。
クリーン・イーティングな生活スタイルにこだわるなら、アルコールは最小限にするか、止めてください。
要点
適度なワインは心臓を守ってくれるかもしれませんが、お酒は色々な病気のリスク増加と関連します。クリーン・イーティングを実践するときは、お酒は控えましょう。
⑧ レシピで野菜を代わりに使う
精製した穀物(パスタ, 白米, 普通のそば・うどん)を使っているなら、それを野菜に変えるレシピを利用することにより、もっと健康になります。
例えばカリフラワーは、細かく刻むとご飯みたいになりますし、ポテトのようにマッシュにしたり、ピザクラストとしても使えます。
またスパゲッティスクワッシュ(そうめんカボチャ)は、加熱した後に長くて細い糸状になるので、パスタの代わりになります。ズッキーニでもおいしいパスタを作れます。
要点
クリーン・イーティングにするなら、パスタやご飯などの精製した穀物は栄養を増やすために野菜に変えてみましょう。
⑨ パック入りのスナックはダメ
クリーン・イーティングでは、パック入りのスナックは避けるべきです。クラッカーやグラノーラバー、マフィンおよび同様のスナック食品は精製した穀物、砂糖、植物油、などの不健康な成分が入っているものです。
食事の合間にお腹が空いた時、これらの食品に手が伸びないように手元にヘルシーなスナックを確保しておきましょう。
良いものはナッツや野菜、果物などです。これらは美味しく栄養がいっぱいで、病気から守ってくれるかもしれません (1, 35, 36)。
要点
精製した穀物でできた袋入りのスナックの代わりに、ナッツや果物、野菜などの栄養たっぷりの自然な食品を摂りましょう。
⑩ 主飲料は水
水は一番ヘルシーで一番自然な飲み物です。それは添加物や砂糖、人工甘味料、などの怪しい成分が入っていません。当然最もきれいな飲み物と言えるわけです。
水は体を潤し、ヘルシーな体重にもしてくれるかもしれません (37)。
逆に砂糖入りのドリンクは確実に 糖尿病 や 肥満 などの病気と関連しています。しかもフルーツジュースは糖分が高いので色々な同じような病気が起きるかもしれません (38, 39)。
無糖コーヒーやお茶も良い選択で色々な健康効果がありますが、カフェインに敏感な人は抑えめにする必要があるかもしれません。
要点
水はすごくヘルシーなので、クリーン・イーティングなライフスタイルでは主な飲み物にするべきです。
⑪ 環境や生き物に配慮して育てたものを選ぶ
クリーン・イーティングでは、新鮮で加工していない食べ物に加え、環境や生き物に配慮して育てた動物の食品を選ぶことが大事です。家畜は不衛生な牧場でぎゅうぎゅう詰めに育てられたりします。そう言った動物はほとんどの場合 感染を防ぐために抗生物質を与えられ、成長を促進するためにエストロゲンやテストステロンなどのホルモンを注射されてしまいます (40)。
さらに、大企業の牛の多くは彼らにとっては自然な食べ物である草より穀物を食べさせられています。研究では、グラスフェッドの牛肉は穀物で育った牛肉よりも抗炎症性オメガ3脂肪酸や抗酸化物質が多いことを示しています (41, 42, 43)。
工場畜産は大量の廃棄物ができ、環境への懸念を引き起こしています(44, 45 )。
人道的に育てられたお肉は健康と地球にも良いものです。
要点
人道的に小さな牧場で育てた動物の肉はクリーン・イーティングの考え方に合っています。
まとめ
クリーン・イーティングは、新鮮で栄養価が高いものを優先し、加工食品は最低限にとどめることを重視します。この食べ方は、健康に良いだけでなく、食べ物本来の風味を敏感に感じられるようにもしてくれます。
さらに、持続可能な農業と環境に配慮した食習慣も支援します。
ーーー 翻訳ここまで ーーー
引用レビュー
🔵 英語レビュー:11 Simple Ways to Start Clean Eating Today (healthline)April 8, 2019Seigoの追記
クリーン・イーティングを理解するには、まず加工食品がどんなものかを理解する(どんなに悪いかを知る)ことから始まりのかもしれません。加工食品は自然の食材を強く加熱したり、添加物を加えたりして元の形をすっかり変えてしまったりした(栄養素が減るばかりではなく毒を足している)ものです。
電子レンジにかけることも、ファイトケミカル(フラボノイド)を損失しますし(97%が失われます)、ビタミンB群も失われます。
米国はトランス脂肪酸を禁止したが, こっそり入っている(0.5g以下は表示義務がない)ことに注意!
上の訳文中に「(人工的なトランス脂肪酸が)マーガリンとスプレッドに少量ですが入っているかもしれません。」の記述が気になるところです。これは米国ではトランス脂肪酸の使用が禁止になっていますが、1食分あたり0.5g未満のトランス脂肪を含む食品は、トランス脂肪が0gと表示してもよいことになっているところが抜け穴になっています。ただしトランス脂肪は、自然のお肉にも数%くらいは「自然のトランス脂肪」が含まれている場合が多いので、自然食材由来のトランス脂肪は気にする必要はあまりないでしょう。
20余年アメリカで遺伝子治療&幹細胞の研究者をやってきました。
特に遺伝病の間違った遺伝子をピンポイントで修復し、元に戻す技術開発です。
理学博士(Ph.D. )
アメリカ生活で学んだアンチエイジングなど健康に関する知識をシェアしたいと思います。
巷の情報もご紹介、時にはブッた斬ったりしてしまうかもしれません。
またポイントなどの節約術や生活に便利なガジェット(スマホやアプリの紹介)も記事にしますので参考になれば嬉しいです。
皆さん、ご一緒に「究極のヘルシーライフ」を楽しみましょう♪
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