調味料(アミノ酸)に対するアレルギーとは?【論文引用あり】MSGアレルギーの実態

ニュース/レビュー

原材料名に「調味料(アミノ酸)」や「調味料(アミノ酸等)」というのをご存知でしょうか?

前はグルタミン酸ナトリウム(MSG)と表記されていましたが、なぜか名称が変更しました。調味料(アミノ酸)の主な成分はMSGですが、イノシン酸ナトリウムも入っており場合があり消費者にはなにがどのくらい入っているのか分からない状態が日本では続いています。

アメリカでは日本のように原材料名を隠すようなことはありませんが、MSGの毒性に疑問を投げかける論文が多発し、MSGの毒性を言う人は陰謀論者のような扱いにされそうです。

しかしMSGのアレルギー症状を実際に欧米人は簡単に発症するので、それを隠すことは出来ません。

MSGは欧米ではMSGアレルギー中華料理症候群と呼ばれ誰もが知っている言葉です。

しかしMSG企業からの圧力からか、MSGが安全とする論文が多数提出され、その毒性がわかりにくくなっている分野の1つです。(※ これはアスパルテーム(会社のCEOは元国防総省長官ラムズフェルド)と同じ状況。アスパルテームは脳腫瘍を生じさせるとする論文が多数出されましたが、安全とする論文がアスパルテーム企業が援助する研究団体から多数提出されました。さらに悪いことに、メディアは安全だとする研究しか取り上げないので、いまだにアスパルテームは市場に出回っています。)

この状況のため以下のレビューを読むときはそのことを頭に入れて下さい!

ここでは信頼性を上げるために査読済みの論文3人の専門家から審査を受けて合格を獲得した学術論文)を主な情報源としており、その情報には矢印で「信頼できるソース」と本文中に示してあります。以下はhealthlineサイトからのレビュー記事です。(下線がある文字をクリック/タップすると論文が開きます)

MSGアレルギーとは?

執筆者(英文): Michael Kerr, 2018年9月17日
医学的なレビューをした人:Natalie Butler, R.D., L.D.


概要

グルタミン酸ナトリウム(MSG)は、風味を高める食品添加物として使用されます。多くの人がアレルギーの症状や副作用が起きるかもしれないと思っているため、評判が悪いです。

ただしこれに関する証拠の多くは裏付けに乏しく、この主題に関する臨床研究は限られています。では、MSGについての真実は?本当に言われているように良くないものですか?

証拠

MSGは心配の声がありますが、何十年にもわたる研究で深刻な症状との関係の実証にはほとんど失敗してきました。人々は食べた後の反応を報告しました、しかし最近まで研究者はアレルギーを科学的に証明することはできませんでした。

2016年研究者(← 信頼できるソース)は、MSGは 遺伝毒性 があり、細胞や遺伝物質、白血球の一種のヒト リンパ球にもダメージを与える ことを見つけました。

2015年、動物でMSGをずっと摂取していると、 腎臓のダメージ につながることを発表(← 信頼できるソース)しました 。

2014年別の 動物実験(←信頼できるソース)では、MSGを摂取すると気分や感情に影響を与える脳内の神経伝達物質であるセロトニンの変化により、 うつ病 のような行動を起こす可能性を明らかにしました。

2014年に、少数の慢性じんましんの人でMSGとアレルギー反応のリンクを 臨床栄養研究(←信頼できるソース)示しました。ただしこれらの報告の多くには、次のような軽度の症状が含まれています。
  • 肌がチクチクする
  • 頭痛
  • 胸の灼熱感
MSGの大量投与で症状を引き起こしていることが見つかりました(←信頼できるソース)。しかしそのような現象はレストランや食料品店の食品では起こりにくいです。米国食品医薬品局(←信頼できるソース)の信頼できる情報では、MSGを塩コショウと同じ「一般に安全と認められている」カテゴリーに分類しました。 ジャーナルClinical&Experimental Allergy 誌に掲載された2009年のレビューでも、同様の結論に達しました。

MSGの安全性の例外は子供です。 Nutrition, Research, and Practice 誌に発表された2011年の研究(←信頼できるソースでは、MSGと皮膚炎の子供との関連性が明らかになりました。ですがさらなる研究が必要です。

症状と診断

MSGに弱い人は以下を経験するかもしれません:
  • 頭痛
  • じんましん
  • 鼻水または鼻づまり
  • 軽度の胸痛
  • フラッシング
  • 特に口の中や周りのしびれや灼熱感
  • 顔面圧迫または腫れ
  • 発汗
  • 吐き気
  • 消化器系の不調
  • うつ病 や気分のむら
  • 倦怠感
より深刻な症状には次のものがあります。
  • 胸痛
  • 動悸
  • 呼吸困難
  • 喉の腫れ
  • アナフィラキシー
医師はMSGアレルギーが疑われる場合、過去2時間以内にMSGの入った食品を食べたか尋ねることがあります。心拍数の上昇、不整脈、肺への空気の流れの低下により、MSGアレルギーが確認される場合があります。

処理

MSGへのアレルギー反応のほとんどは軽く、自然に消えます。アナフィラキシーなどのより深刻な症状は、エピネフリン(アドレナリン)注射の緊急治療を必要とします。

次のいずれかの症状が出た場合は、すぐに医師に連絡して最寄りの救急治療室に行ってください。
  • 呼吸困難
  • 唇や喉の腫れ
  • 動悸
  • 胸痛
食物アレルギーの最善の治療法は、その食物を食べないようにすることです。ただし米国農務省によると、MSGは事実上すべての食品に自然に存在します。これは次のようなタンパク質を多く含む食品に多量に含まれています。
  • お肉
  • チーズ
ラベル表示は、MSGが成分として添加された場合にのみ必要です。そのような場合グルタミン酸ナトリウムとして表示されます。(注:日本では、調味料(アミノ酸)もしくは 調味料(アミノ酸等))

MSGにアレルギーや不耐性のある人は、パッケージされた食品や加工食品を避ける必要があります。代わりに、果物、野菜、有機のお肉などの生鮮食品を選びましょう。二次的な名前であるか、MSGを含む避けるべき物質は次のとおりです。
  • 乾燥肉
  • 肉エキス
  • チキンストック
  • 結合剤、乳化剤、調味料となる加水分解タンパク質
  • マルトデキストリン
  • 加工でんぷん
食品ラベルでは, これらの製品を「乾燥牛肉」,「チキンストック」,「豚肉エキス」,「加水分解小麦タンパク質」という場合があります。

ごく一部の人がMSGに反応したと以前は考えられていました。より最近の研究では、もっと増えている可能性を示唆しています。MSGアレルギーが疑われる場合は、上記の食品を避けてください。MSG食品を食べても軽い不快感しか感じない可能性が高くなります。

がんなどの重病歴やアレルギーを起こす傾向がある場合、さらなる研究で安全性が確認されるまで、MSGの摂取の制限を検討してください。「除去食」を試すことで、自宅で反応をテストすることもできます。これを行うには、体の反応に細心の注意を払いながら特定の食品を避け、後で再び追加してみてください。これはどの物質がアレルギーを引き起こしているのかを特定するのに役立つかもしれません。

重い症状になったことがあるなら、医者は厳格な除去食や添加物フリーの食事を指示し、エピネフリンショットを処方するかもしれません。

(このレビュー記事は2017年7月19日に最後に医学的にレビューされました)


9つの情報源

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引用資料

🔵 What Is an MSG Allergy? (healthline) Medically reviewed by Natalie Butler, R.D., L.D. — Written by Michael Kerr — Updated on September 17, 2018

seigoの追記

グルタミン酸ナトリウムは、アミノ酸なんだから体にいいんじゃないの?と思いますよね。
まずグルタミン酸とグルタミンは名前が似てますが、働きが全然違います。

グルタミン酸とグルタミンの違い

グルタミン酸は体が作れる非必須アミノ酸です。グルテンの材料で、グルテンを加水分解して発見されたのでこの名前がつきました。主に神経伝達物質として働きます。

グルタミンはグルタミン酸とアンモニアから体が作ることができるので非必須アミノ酸ですが、手術やストレスなどで足りなくなるので準必須アミノ酸とされています。体に最も多いアミノ酸で、アンモニア毒から体を守ったり体のpHバランスを保ったりだけでなく、腸壁の保護や体に最も多いアミノ酸で、アンモニア毒から体を守ったり体のpHバランスを保ったりだけでなく、腸壁の保護や筋肉の維持免疫など様々な重要な働きをしてくれます。

グルタミンもグルタミン酸も共に細胞に多いのでお肉などいろいろな食べ物に含まれています。

グルタミン酸とグルタミン酸ナトリウムの違い

グルタミン酸ナトリウムはグルタミン酸の水素イオン一つがナトリウムに置き換わった物です。グルタミン酸よりすぐ水に溶け、旨味のある分子です。免疫など様々な重要な働きをしてくれます。

MSGを摂取すると、血中のグルタミン酸ナトリウムは10倍ほど高くなりますが、一方タンパク質の多いものを食べてもグルタミン酸ナトリウムの量はそれほど上がりません。ですからグルタミン酸ナトリウムが多すぎて脳を興奮させてしまうということもありますが、ナトリウム過剰も問題とされています。私たちは精製した塩とMSGで体の基本的で大切な働きを担うナトリウムが多すぎるとバランスを崩してしまいます。ですから研究で 腎臓のダメージ が起こるというのも納得がいきます。

体に大丈夫なものでも多すぎるとやはり問題になってくるのではないでしょうか。

MSGの製造過程の問題

そしてMSGの製造方法にも問題があり、硫酸アンモニウム抗生物質界面活性剤発泡剤添加剤などを使うことでそれらが混入して悪さをしている可能性もあるのかもしれません。お肉や魚などを煮込んでの出汁はやはり他のアミノ酸やいろいろな体に必要な成分が含まれている、長期にわたって人間の体に慣れ親しんだ物質が多いので、やはり栄養学的にもアンチエイジングにも最高にいいんですけどね。

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