「ポリオワクチンが原因でポリオが発症!?」は本当だった! しかも厄介な変異が発生 (Science誌)

ニュース/レビュー

上図はポリオウイルス3型のカプシド構造
(出展:Wikimedia Commons, by Manuel Almagro Rivas, CC 表示-継承 4.0, リンク

ポリオワクチンに生きたポリオのウイルス(弱毒型)が入っているというニュースを以前見かけましたが、まさか本当に「ワクチン接種が原因でポリオにかかっていた」とは・・・それが Science 誌に発表されました。

問題は単純ではなく、ポリオワクチンから発生したポリオはいろんな変異ができてしまい、沈静化するにはまたワクチンを開発しなければならないと専門家が言っており、このままでは魔のループに入ってしまうのでしょうか?

この論文のレビュー記事とさらに4ヵ月前のレビュー記事も見つけましたので、両方とも翻訳したものを以下に貼っておきます。(翻訳のプロではないので分かりづらかったらすみません。)

また発表された論文はオープンアクセスですので、どなたも無料で全文が閲覧できます。リンクを以下のレビュー記事の後に貼っておきます。
→ 最近はGoogle翻訳の性能が良くなってスムーズな日本語に翻訳してくれるようになってきました。(時々変ですが)ご活用下さい。(Google翻訳のページはこちら

緊急に必要:ワクチン由来のポリオウイルスと戦う新しい方法

ポリオウイルスの電子顕微鏡写真(出展:Wikimeia Commons, by Manuel Almagro Rivas投稿者自身による作品, CC 表示-継承 4.0, リンク

英文執筆者:Bob Yirka (Medical Xpress)

英国、スイス、米国、およびコンゴの研究者チームは、ワクチン由来のポリオウイルスと闘うことが急務であることを発見しました。サイエンス誌に掲載された論文で、グループはワクチン由来のウイルスを発見したことを説明しています。野生のポリオには、タイプ1, 2, 3の3種類があります。タイプ2は約5年前に野生で根絶しましたが、ワクチンは長引く問題(野生型ポリオウイルスのように広がり、感染した人々を麻痺させるワクチン由来の突然変異ウイルス)起こしました。OPV2というワクチンは、 その使用により変異ウイルスが生じる ことが判明しましたが、ワクチン由来のポリオウイルスが残存していることがわかって、使用を中止しました。そして、人々がそれに感染するのを防ぐ唯一の方法は、OPV2をワクチン接種することです。しかし、また使用すると より多くの変異ウイルスが発生します。このため、研究者は新しいワクチンが必要であると指摘しています。彼らの研究でそれが緊急であることを示しました。

この研究では新しいワクチンが開発されずすぐに使用されない場合、変異ポリオウイルスがどのように広がる可能性があるかを示す統計モデルを実行しました。このウイルスが2016〜2019年の間に初めて出現したことがわかりました。

それ以来グローバルポリオ研究所ネットワークは26か国で859のウイルス感染者を特定しています。さらに、スイッチ(Switch)と呼ばれるようになった後(医療従事者が2種類のワクチンを使用してタイプ1およびタイプ3ポリオに対する予防接種を、両方のタイプに対して効果的な単一のワクチンに切り替えたとき)、 感染の約65.5%が(その2種類混合ワクチンから)発生した ことを見出しました。全体として、彼らは62件のスイッチ後イベントと41件の突然変異ポリオの発生を特定しました。保健当局は、OPV2再導入することでこれらの発生と戦いました。その結果、 より多くの変異ポリオの発生が引き起こされました。

研究者たちは、現在タイプ1とタイプ2に使用されているポリオワクチンも突然変異ポリオの大発生を引き起こすリスクがある可能性があることを示唆しているため、新しいタイプのワクチンが必要です。彼らは、新しいOPV2ワクチンが現在第II相臨床試験を受けていることを指摘しています。そして、弱毒化したウイルスによって免疫を作るという考えは同じですが、遺伝的にもっと安定しているため変異しにくいです。

引用されたニュース(英文):Urgently needed: New way to combat vaccine-derived poliovirus. (Medical Xpress) MARCH 20, 2020

原著論文(オープンアクセス):Evolving epidemiology of poliovirus serotype 2 following withdrawal of the type 2 oral poliovirus vaccineScience, 2020)

野生のウイルスよりもワクチンが原因となりポリオが発生した例

この2002年1月25日のファイル写真では、コンゴの子供がルワンダのギセニ近くの救援キャンプでポリオの予防接種を受けています。 2019年11月22日金曜日に発行された報告書によると、世界保健機関は、アフリカ4か国が、野生から感染したポリオの症例よりも経口ワクチンよって発生したポリオの症例のほうが多いことを報告した; 写真は口を通して摂取するワクチン(経口ワクチン)(出展:Wikimedia Commons, by USAID – USAID Bangladesh, リンク


アフリカの4ヵ国が、経口ワクチンが原因で生じたポリオの新しい症例を報告しました。これは国際保健の数値が示すように、現在、野生で感染するポリオよりもワクチン由来で発生したポリオによって体の麻痺が発症している子供の数のほうが多いのです。

先週後半の報告書で世界保健機関とパートナーは、ナイジェリア、コンゴ、中央アフリカ共和国、アンゴラでのワクチンによって引き起こされた新しいポリオの9つの症例に注目しました。アフリカの他の7ヵ国でも同様のアウトブレイクがあり、アジアで症例が報告されています。ポリオが風土病の2つの国、アフガニスタンとパキスタンのうち、パキスタンではワクチン関連の症例が確認されています。

まれに経口ポリオワクチンの生ウイルスが、新しい発生を引き起こす可能性のある形に変異することがあります。現在のすべてのワクチン由来のポリオ症例は、ワクチンに含まれる2型ウイルスによって引き起こされています。タイプ2の野生ウイルスは数年前に除去されました。

ポリオは汚染された水や食物に広がり、通常5歳未満の子供を襲う感染性の高い病気です。感染症の200分の1が麻痺になります。その中で呼吸筋が不自由になると死亡する割合はわずかです。

寄付者は先週、1988年に始まった撲滅イニシアチブの一環としてポリオと闘うために26億ドルを誓約し、2000年までにポリオを一掃することを望んでいました。

ポリオを根絶するためには、人口の95%以上が予防接種を受ける必要があります。 WHOとパートナーは安くて簡単に投与できるため、経口ポリオワクチンに長い間依存してきました。西洋諸国では、ポリオにかかることがない不活化ウイルス入りの高いポリオワクチンを使用しています。

WHOがポリオ撲滅を評価するために設立したグループである独立監視委員会は今月のレポートで、ワクチン由来のポリオウイルスが「西アフリカで制御不能に広がり、地理的境界を破り、根絶プロセス全体に関する基本的な質問と課題を提起している」と警告しました。」

同グループは当局がすでに検出された120日以内にすべてのワクチン由来のアウトブレイクを阻止するという最近承認されたポリオの目標の達成に「非常に失敗している」と述べました。 「緩和」などのワクチン関連ポリオの症例を阻止するためのWHOとそのパートナーの初期の態度を説明し、問題に取り組む方法に関する「新しい考え方」が必要でした。

引用されたニュース(英文):More polio cases now caused by vaccine than by wild virus. (Medical Xpress) NOVEMBER 25, 2019

Seigoの追記

ワクチンで病気になっているのでは?・・・などの話は陰謀論だと権威のある教授や医師が鼻で笑っていましたが、本当に病気になっていたのですね。

結局これでポリオはワクチンという治療薬を失い、変異型のポリオが暴走しようとしています。

新型コロナといい、このポリオウイルスも人類に牙を向き始めたのでしょうか?

免疫力を落とすような薬の使用や、免疫力を落とす放射性物質や農薬など様々な化学物質の使用は、これからは本当にやめていかないと、人類の存続が危ぶまれる事態になるかもしません。

これから新たな方向性を持って、地球(自然)を思いやる方向へ人類が転換できないならば、自然から淘汰される結果になりかねないような気がします。

この新型コロナによる緊急事態を切っ掛けに、ぜひみんなが良い方向へ進んでもらいたいものです。

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