果実に入っているエラグ酸が肌のシワを取る効果とは? ベリーが地球上で最もヘルシーな食べ物である11の理由〔科学的根拠･論文引用あり〕

ニュース／レビュー

エラグ酸は果物にある抗酸化物質で、セクション⑦にベネフィットが書いてあります。

ベリーについてのレビューは米国のHealthlineからのもので、タイトルは「ベリーが地球上で最もヘルシーな食べ物である11の理由」です。和訳を掲載し、カッコ内の数字は研究論文などの参考文献のリンクです（論文は英語）。

この参考文献が情報の信頼度を上げるはずですので、情報をもっと詳しく知りたいとかは吟味したい方は、カッコ内の引用先も参照して下さい。
→ 最近はGoogle翻訳の性能が良くなって結構わかりやすいので（完璧ではないですが）ご活用下さい。（Google翻訳はこちら）

ベリーが地球上で最もヘルシーな食べ物である11の理由

英文執筆者：Franziska Spritzler氏
(RD: 管理栄養士, CDE: 糖尿病療養指導士)


ベリーは最もヘルシーな食べ物の一つです。
 
美味しくて栄養価が高く、体にとって素晴らしく健康的なメリットがいくつもあります。
 
以下がベリーを食生活に取り入れたい11の理由です。

① 抗酸化物質が豊富である

ベリーには抗酸化物質が含まれていて、フリーラジカルの調節を手伝ってくれます。
 
フリーラジカルとは不安定分子のことです。
少量の場合は体に良いですが、数が多すぎると細胞にダメージを与え、酸化ストレスを引き起こしてしまう可能性があります (1)。
 
ベリーはアントシアニンやエラグ酸、そしてレスベラトロールなど抗酸化物質が豊富です。
このような植物成分は細胞を保護し、病気のリスクを減らす可能性があります (2, 3)。
 
ある調査では、ザクロに次いでブルーベリーやブラックベリー、ラズベリーは一般的に食べられる果物の中でも高い抗酸化作用を持っていることが示されました (4)。
 
実際に、さまざまな調査でベリーの抗酸化物質が酸化ストレスの軽減を促す可能性があることが確認できました (5, 6, 7, 8, 9)。
 

健康な男性を対象としたある研究では、300g (10オンス) のブルーベリーを食べるだけで、DNAがフリーラジカルによるダメージから保護されることがわかりました (8)。
また健康な人を対象にした別の研究では、500g (17オンス) のいちごを30日間毎日食べると、酸化を促進するマーカーが38%減少しました (9)。
 

要点
ベリーはアントシアニンなど抗酸化物質が豊富で、フリーラジカルのダメージから細胞を守ってくれる可能性があります。 


② 血糖やインスリン反応を改善する可能性がある

ベリーには血糖やインスリンのレベルを改善する可能性があります。
 
ラボでの実験と人の研究によりますと、ベリーには以下のような可能性があることが示されています。(10, 11, 12, 13)
① 高血糖から細胞を保護する
② インスリン感受性を高める
③ 血糖値を下げる
④ 高炭水化物の食事に対するインスリン反応性を減らす
なんと、これらの効果は健康体の人だけでなく、インスリン抵抗性がある人に対しても効き目があるようなのです。
 
健康な女性を対象にしたある調査では、パンのみを食べた人と比べて、150g (5オンス) のいちごピューレまたはミックスベリーをパンに付けて食べた人はインスリン値が24%〜26%下がりました (13)。
 
さらに６週間の研究では、インスリン抵抗性がある肥満の人に１日に2回ブルーベリースムージーを飲んでもらいました。ベリーを摂取していない人よりも、彼らはインスリン感受性がより改善されました (14)。
 

要点
炭水化物をたくさん食べてもスムージーとベリーを一緒に摂ると、血糖やインスリン反応を改善する可能性があります。


③ 食物繊維が豊富である

ベリーは水溶性食物繊維を含んだ食物繊維が豊富です。水溶性食物繊維を摂取すると、食べ物がゆっくりと消化管を通っていくので、空腹感が減り、満腹感を上げることが研究で示されています。
 
これにより摂取するカロリーが減り、体重管理がしやすくなります (15, 16)。
 
さらに、食物繊維はいろんな食物から吸収するカロリー数を減らしてくれます。
 
ある調査によると、食物繊維を倍摂取すると１日の摂取カロリーが130カロリー下がる可能性があることが分かりました (17)。
 
また、ベリーには繊維がたくさん含まれているので、トータルの炭水化物から繊維の分を差し引くと、実質の糖質量が少ないということになります。
以下が100g (3.5オンス) のベリーに含まれる炭水化物と、炭水化物内に含まれる食物繊維の量になります (18, 19, 20, 21)。
 
ベリーの種類 炭水化物 炭水化物に含まれる食物繊維
ラズベリー 11.9g 6.5g
ブラックベリー 10.2g 5.3g
いちご 7.7g 2g
ブルーベリー 14.5g
2.4g
ベリーの適量は１カップと思っておいて下さい。ベリーの種類にもよりますが、1カップはだいたい125〜150g (4.4〜5.3オンス)にあたります。
 
実質の糖質量が少ない為、低炭水化物を好む人にとっては、ベリーは低糖質フレンドリーです。

要点
ベリーは食物繊維を含む為、体内で吸収するカロリー数や食欲を減らすだけでなく、満腹感を増やす可能性があります。


④ 多くの栄養素を摂取できる

ベリーはカロリーが低く、栄養価がとても高いです。抗酸化物質が豊富であることに加え、ビタミンやミネラルも多く含んでいます。
 
ベリー類の中でも、特にいちごはビタミンCがたっぷりです。実際のところ、1カップ(150g)のいちごで、ビタミンCの１日あたりの推奨摂取量を150%も摂取することができます (20)。
 
ビタミンCは例外ですが、どのベリー類もビタミンとミネラルの含有量はほとんど同じです。
 
以下は一盛りあたりのブラックベリー [100g (3.5オンス)] の栄養成分になります (19)。
・カロリー : 43
・ビタミンC : 一日の推奨摂取量の35%
・マンガン : 一日の推奨摂取量の32%
・ビタミンK1 : 一日の推奨摂取量の25%
・銅 : 一日の推奨摂取量の8%
・葉酸 : 一日の推奨摂取量の6%
100g (3.5オンス) あたりのベリーのカロリー数は種類によって違います。いちごであれば32カロリーから、ブルーベリーであれば57カロリーまでありますが、ベリー類はカロリーが最も低いフルーツと言えるくらいです (20, 21)。
 

要点
ベリーはカロリーが低いですが、ビタミンやミネラルが豊富です。特にビタミンCやマンガンがたっぷり含まれています。


⑤ 抗炎症作用がある

ベリーは強力な抗炎作用があります。
 
炎症は感染やケガに対する防御です。
 
しかし、ストレスの蓄積や無理な運動、不健康な食習慣により、現代の生活スタイルは余計に長期的な炎症になることがあります。
 
この種の慢性炎症は 糖尿病 や 心臓病 、 肥満 といった病気の一因になると考えられています (22, 23, 24)。
 
数々の研究によると、ベリーの抗酸化物質は炎症マーカーを下げてくれる可能性があることを示唆しています (25, 26, 27, 28)。
 
肥満の人を対象にしたある調査では、高炭水化物で高脂肪の食べものと一緒にいちごドリンクを飲んだグループは、対象のグループよりも著しく炎症マーカーが減少しました (28)。
 

要点
ベリーは炎症を軽減し、心臓病やその他の心臓に関わる問題のリスクを減らす可能性があります。


⑥ コレステロール値を下げてくれる可能性がある

ベリーは心臓に優しい食べ物です。
 
ブラックラズベリーといちごは、肥満やメタボリックシンドロームの人々のコレステロールを下げることが研究で示されてきました (29, 30, 31, 32, 33, 34)。
 
８週間に渡った調査で、メタボリックシンドロームの成人にフリーズドライのいちごで作った飲み物を毎日飲んでもらいました。すると、彼らのLDLコレステロールが11%減少しました (31)。
 
さらに、ベリーはLDLコレステロールが酸化したり損傷したりするのを防ぎます。LDLコレステロールが酸化したり、損傷したりすると心臓病の大きな要因になりうると考えられています (32, 33, 34, 35, 36, 37)。
 
肥満の人々を対象にした比較研究では、8週間50g (1.5オンス) のフリーズドライブルーベリーを食べた人の酸化LDLの値が28%減ったことが分かりました (37)。
 

要点
ベリーはLDLコレステロール値を下げ、酸化を防ぎ、心臓病のリスクを下げる可能性があることが示されてきました。


⑦ お肌に優しい可能性がある

抗酸化物質がフリーラジカルを制御してくれるので、ベリーは肌のしわを減らす可能性があります。フリーラジカルは老化など肌へのダメージの原因の一つに関わってきます (38)。
 
数多く調査されてきたわけではありませんが、ベリー類がお肌に優しいのはエラグ酸のおかげであると考えられます。
 
動物と試験管の研究では、この抗酸化物質がコラーゲンを分解してしまう酵素の生成を止めることにより、肌を守る可能性があることが示されました (39, 40, 41)。
 
コラーゲンは、皮膚の構成要素でもあるタンパク質です。お肌に弾力を与えてくれます。
 
コラーゲンがダメージを受けると、肌が垂るみ、シワが増えてしまう可能性があります。
 
ある調査では、毛の無いねずみを８週間紫外線に晒し、エラグ酸を摂取させました。すると、炎症が軽減し、コラーゲンがダメージから守られました (41)。
 

要点
ベリーには抗酸化作用のあるエラグ酸が含まれます。このエラグ酸は、シワや、その他にも太陽を浴びたことにより出てくる肌の老化サインを軽減してくれます。


⑧ ガンから守ってくれる可能性がある

ブルーベリー（出典：HeidelbergerinによるPixabayからの画像）


アントシアニンやエラグ酸、レスベラトロールなどベリーの抗酸化物質はガンのリスクを下げる可能性があります (42, 43, 44)。
 
特に、動物や人を対象にした実験では、ベリーが食道ガンや口腔ガン、乳ガン、結腸ガンから守ってくれる可能性があることが示されています (45, 46, 47, 48, 49)。
 
ある調査では、結腸ガンを患う20人の方に、1〜9週間60g (2オンス) のフリーズドライラズベリーを食べてもらいました。すると、参加者全員ではありませんが、中には腫瘍マーカーが改善した人もいました(49)。
 
また試験管を使った研究では、抗酸化物質の多い少ないに関わらず、全ての種類のいちごが肝がん細胞に対して強力で、保護効果もあることが分かりました (50)。
 

要点
ベリーは、さまざまな種類のガンを患う人や動物の腫瘍成長に関係のあるマーカーを軽減することが示されました。


⑨ ほとんどのダイエットに適用できる

ベリーはたいていの食事に加えることができます。低炭水化物の食べ物や、ケトン食療法を取るようにしている人はよくフルーツを避けますが、ベリーは適度に楽しむことができるでしょう。
 
例えば、70gのブラックベリーと60gのラズベリー(半カップ分)につき、消化されやすい炭水化物が4g以下含まれます (18, 19)。
 
パレオダイエットや地中海食、ベジタリアン、ビーガンなど、たくさんのベリーがあらゆる食事に使われています。
 
体重を落としたい人は、カロリーが少ないベリーを食事やスナック、デザートに取り入れると良いでしょう。
 
オーガニックや自然に生えているベリーは今、世界中のどこでも手に入ります。
旬というわけではありませんが、フローズンベリーも買って必要に応じて解凍できます。
 
以下に当てはまる方はベリーを避ける必要があります。
・消化器疾患の為に繊維質の少ない食事を取っている方
・ベリーアレルギーの方
 
ベリー類の中でも、いちごに対するアレルギー反応がある方は少なくないです。
 

要点
ベリーはカロリーや炭水化物が少なく、新鮮なベリーもフローズンベリーも手に入りやすいので、多くの食事に取り入れて楽しむことができます。


⑩ 動脈を健康な状態にしてくれる可能性がある

上でもお伝えしたように、ベリーはコレステロールを下げる可能性に加え、動脈の改善を含めた心臓の健康にベリーは恩恵をもたらします。
 
血管の内側を覆う細胞のことを内皮細胞と呼びます。内皮細胞は血圧を制御したり、血液が凝固するのを妨げるのを助けたり、他にも色々な重要な機能を果たします。
 
過剰な炎症はこのような細胞にダメージを与え、適切な機能を妨げてしまいます。これを内皮機能不全といいます。内皮機能不全は心臓病の主なリスクの原因になります (51)。
 
健康な成人とメタボリックシンドロームの人、そして喫煙者を対象にした研究では、ベリーが内皮機能を改善することが分かりました (29, 52, 53, 54, 55, 56)。
 
メタボリックシンドロームを抱える44人を対象にした比較研究では、毎日ブルーベリースムージーを飲んだグループが対照のグループと比べ、内皮の機能の著しい改善が見られました (56)。
 
新鮮なベリーが最も体に良いようですが、加工されたベリーも心臓の健康へのメリットがいくつか考えられます。
焼いたベリーは加工食品として捉えられますが、フリーズ･ドライベリーは加工食品と考えられていません。
 
ある調査では、ブルーベリーを焼くとアントシアニンが減ったのですが、抗酸化成分の濃度は変わりませんでした。また、焼いたベリーを食べた人も、フリーズドライベリーを食べた人の動脈機能も同じように改善されました (57)。
 

要点
健康体の人やメタボリックシンドロームを抱える人、喫煙者を対象にした様々な研究で、ベリーが動脈機能を改善することが分かりました。


⑪ ベリーだけでも、他の食べ物と組み合わせても美味しい

ラズベリーデザート（出典：PexelsによるPixabayからの画像）


ベリーは紛れもなく美味しいものです。
ベリー１種類だけでも、色んな種類でも最高のスナックやデザートになります。
 
もともと甘みがあって、甘味料は基本的には必要ないでしょう。
しかし、ホイップクリームと組み合わせるとよりエレガントなデザートになります。
 
刻んだナッツをギリシャヨーグルトやカッテージチーズあるいはリコッタチーズと混ぜ、そこにベリーをトッピングして朝食に食べるのがおススメです。
 
ベリーをあなたの食事に取り入れるのであればサラダもオススメです。
 
ベリーを使ったあらゆるレシピはインターネットで見つかります。
 

要点
ベリーは単体でも、クリームと一緒でも、健康的なレシピで調理しても美味しく召し上がることができます。


結論

ベリーは美味しくて非常に栄養価が高く、心臓やお肌の健康へのメリットも多いです。
ベリーを食生活に取り入れることで、あらゆる面の健康が改善されるので楽しみながら召し上がることができるでしょう。
 

ーーー　翻訳ここまで　ーーー


引用レビュー

🔵 英語レビュー：11 Reasons Why Berries Are Among the Healthiest Foods on Earth（Healthline）

Seigoの追記

ベリーにはエラグ酸という抗酸化物質が含まれていて、ガンの抑制作用を示したり、肌のシワを減少させる効果があることは知りませんでした。

またエラグ酸のサプリを調べると、 ザクロ（英語でポメグランテ）エキスには体の中でエラグ酸に転換されるエラジタンニンが入っていることが分かりました。

ということはザクロを食べれば肌のシワを軽減する効果が期待できるわけです。

忙しい方のためにザクロのサプリメントをiHerbで見つけましたので、以下に貼っておきます。（※ 商品概要のページに行くとエラグ酸（ラジタンニ）の含有量が書いてあります ↓）

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