健康長寿は昆布を捨てずに食べていた! 血管・筋肉・脳を老けさせない秘密を全公開!【林修の今でしょ!講座】

テレビ速報

執筆日:2018年7月27日, 更新日:2020年1月21日
(たけしの家庭の医学, 最新情報を追加, 2020年1月21日)

林修の今でしょ!講座(2018年7月17日)『ネバネバ食材BEST3』についてまとめました!

今回の番組は3大ネバネバ食材である
🔵 山の「とろろ」
🔵 畑の「おくら」
🔵 海の「昆布」
の特集です!

このページは「昆布」を書かせていただき、「とろろ」と「おくら」は別のページにまとめさせていただきます。

新しい情報や知識はなるべくクイズ形式にしましたので楽しみながらお読み下さい。

講師:安井肇 先生(北海道大学大学院水産科学研究院 教授)昆布研究の第一人者


この記事のもくじ

長寿の秘密 – 北海道・利尻島

昆布のだしを取った後に、健康長寿の方たちはその「出がらしの昆布」を捨てずに、上手に利用していたのです。

「出がらしの昆布」にも人を老けさせない成分がたくさん入っていたのです!

昆布の一大生産地、北海道の利尻島を調査

そこで92歳の現役「昆布の漁師」を取材。
漁に使うのは「ネジリシバ」という棒1本だけ。それを水中に差し込み、ねじると昆布がパスタのように棒に巻き付いて、1回に6kgもの昆布をとっていた!
利尻島の3人の住民の血管年齢を調べたらなぜか3人ともピッタリ10年若かった。

昆布の歴史

奈良時代に昆布を献上していた記録が残っています。税の1つとして納められていたということは昆布には非常に大きな勝ちが認められていたということになります。
(794~797年に書かれた歴史書「続日本紀行」より)

カルシウムの含有量は牛乳の約7倍

真昆布 710mg、牛乳 110mg


 

クイズ:昆布のネバネバに含まれるア〇〇ン酸が塩分は排出してくれます。そのア〇〇ン酸とはなに?

答え:アルギン酸
安井先生:人間の体内で塩分過多になりますと高血圧になります。塩分が多いと腸の中でアルギン酸が結合して排出してくれます。油分(脂質や老廃物)もアルギン酸が結合して排出を促進してくれます。デトックス効果も期待できます。

安井先生が見せてくれたアルギン酸の実験
塩水をはったボールの中に「昆布エキス」を200mLくらい入れると、液体がスライム(ジェル状に)固まった。これはアルギン酸の作用によって固まっていて、これが余分な塩分や老廃物と結合し便と一緒に排出されるしくみなのです。


皆藤さんの質問:昆布料理は佃煮(つくだに)のようにちょっと塩気の強いイメージがあるのですけどもアルギン酸の力を借りれば気にせず食べても大丈夫ですか?

安井先生:そうですね。それを排出する力がありますので。

利尻島では昆布でだしをとったら味噌に入れていた

利尻島の人たちはみそ汁用に昆布でだしをとったらその昆布を味噌の中に入れていた。
そして一週間くらいしたら味噌の中から昆布をとりだし細かく刻んでご飯のお供にしていた。

ダブルで血管を老けさせない効果
昆布のアルギン酸(塩分を排出)+大豆ペプチド(血圧上昇の抑制)

アルギン酸はこんな所にも使われている
🔵 ソフトクリームやアイスクリームの粘りけを出す
🔵 コンビニのサンドイッチをしっとりさせる
(アルギン酸そのものはしょっぱくなく、無味無臭。)


室井さんの質問:昆布は1日どのくらい食べればいい?

安井先生:乾燥昆布を食べるのなら1~2g、昆布巻きなら1~2個で十分です。

 最新研究 
昆布のネバネバ成分のラミナランを胃がんになるモデルマウスに毎日3週間投与したところ胃がんの発生を抑える作用が見られました。(2018年5月12日 東京大学大学院と信州大学の共同研究)

 最新研究 
がん細胞を移植したマウスに昆布のネバネバ成分のフコイダンを交ぜたエサを与えたところ、マウスの生存日数が約2倍に伸びました。この成分もがんの抑制に期待できるのではないかと研究されています。(2012年 鳥取大学の研究)

この学術論文は無料で全文が閲覧可能です(英文)↓

論文を閲覧する

⭐️ フコイダンを多く含む昆布が「がごめ昆布」です。
(がごめ昆布は北海道・函館の太平洋側の海岸でとれます。)

安井先生の「がごめ昆布」を使ったオススメ料理
〔がごめ昆布豆腐〕がごめ昆布をのせたお豆腐。ネギも加えてありました。
高タンパク質(豆腐)と食物繊維(がごめ昆布)のコラボ
⭐️ ビールの好きな方はこれを食べてからアルコールをとると、ネバネバが守ってくれてゆっくりとアルコールが吸収されるようになります。酔いも長く続きます。二日酔いや悪酔いはしなくなります。

⭐️ ⭐️ ⭐️


長寿の秘密 – 富山県

クイズ:富山県は昆布支出金額日本一です。なぜ富山県の人はよく昆布を食べるのでしょう

答え:富山は江戸時代、北海道でとれた昆布を全国へ(船で)流通させるための中継地点だったのです。そのため昔から昆布を食べる習慣が根付いていたのですが、この伝統的な食べ方こそ医学的に理にかなったあるものを昆布に組み合わせていたのです。

クイズ:昆布と〇〇を組み合わせると筋肉を老けさせない!〇〇はなに?

答え:刺身

 富山の健康長寿のこぶ漬け料理 
1. 乾燥した昆布にお酒を塗る
2. お刺身(マダラ、他は番組で説明してないがイカやサケの刺身が載っているように見えました)をのせていく
3. 塩をふって「昆布締め」にする。
4. 約5時間ほど寝かせると昆布の旨味が刺身に移り食べ頃になります。
※ ラップでくるみ冷凍保存すると3日は刺身が長持ちするということです。


クイズ:なぜ刺身の昆布締めが筋肉を老けさせないのか?

答え:魚のタンパク質と昆布のフコキサンチンがあるため
安井先生:フコキサンチンは橙色から赤色の成分で昆布グループ特有の色素になります。昆布には筋肉を作るのに必要なエネルギーを送り込むフコキサンチンが豊富に含まれており、そして筋肉を作るのに重要なタンパク質が魚に豊富に含まれているため、結果 筋肉が衰えないのです。

富山はスーパーに「昆布締め」が普通に置いてある

実は富山県は生涯寝たきりにならない健康寿命が男女ともにベストテンに入る健康長寿が多い県なのです。
その秘訣を街の人にきいてみるとほとんどの人が「昆布締め」を食べていました。
地元の方が行くスーパーをのぞいてみても(映像では「Super Center Plant」が紹介されていました)「昆布〆」と書かれた専用のコーナーがあり、24種類の昆布締めが置いてありました。
「ヒラメ」の昆布締めや「真鯛」、魚だけでなくエビ(白えび)の昆布締めまで。
お刺身とぜんぜん違って、昆布の甘みが刺身に染み込んで非常に美味しくなるそうです。
山菜も昆布で締めらるそうです。
安井先生:100歳でも元気に歩くには昆布のパワーが必要だと思います。

焼く肉も昆布締め

昆布大国富山では焼き肉店でも(映像では「富山炙」のお店が紹介されていた)「和牛霜降りカルビの昆布締め」がお客に出され、感想は:
「普通のやつと全然違う!」
「うまい、うまい! やっぱり昆布締め」

クイズ:富山の健康長寿は昆布とある食材を組み合わせて脂肪を燃焼させていた! その食材とは

答え:とろろ昆布
富山では海苔の代わりにとろろ昆布をまぶしたおにぎりをよく食べるそうです。(中には梅干しが入っていました。)

フコキサンチンの2番目のスゴイパワー → 脂肪を燃やす

安井先生:フコキサンチンは代謝を活性化させる能力があります。簡単に言えばスリムになります。

 研究結果 
昆布のフコキサンチンは内臓脂肪をエネルギーに変え燃焼させる作用があることが明らかにされました。ロシアの女性を調査した研究によるとフコキサンチンを2.4mgずつ16週間摂取したところ平均で体重が6kg減少という報告があります。(2010年 ロシア自然科学アカデミー免疫病研究所が発表)

このロシアの研究論文は全文が無料で閲覧できます(英文)↓

論文を閲覧する

安井先生:フコキサンチンは海藻の油になるのですが、油が脂(あぶら)を制するという、油をとるんですがその油が逆に貯まっている脂を燃やしてくれる効果があります。

追加情報(2020年1月21日):ワカメにもフコキサンチンが入っていて、エネルギーをためている白色脂肪をエネルギーを燃やす褐色脂肪に近い細胞に変化させる作用をもっています。その結果、内臓脂肪が減ることになるのです。(小田原雅人 先生より, 東京医科大; たけしの家庭の医学)


とろろ昆布の製造過程にも脂肪燃焼パワーをアップさせるさらなる秘密

安井先生:とろろ昆布は製造過程で「酢」が混ざっています。酢には疲労回復、内臓脂肪の減少など作用があります。
室井さん:富山には普通のとろろ昆布よりももっと酢がきついものも売っています。

クイズ:昆布の旨み成分の中には脳を老けさせない成分が入っていました。それはなに?

答え:グルタミン酸
昆布の出しに含まれる栄養がグルタミン酸。旨み成分として有名ですが脳を老けさせないことが分かったのです。

 グルタミン酸 
今から約110年前に東京帝国大学(現東京大学)池田菊苗教授1907年に発見され、世界共通の「旨味」という言葉の元になった栄養素。

 最新研究 
グルタミン酸は脳の情報伝達に関わっております。記憶力や集中力などの頭を使うパワーをアップさせることが分かっています。グルタミン酸を適度にうまくとれば認知症の予防になったり、長寿で元気に頭もよく働いて長寿になります。

だしに含まれるグルタミン酸以外の栄養素
ビタミンB1, B2, C
アスパラギン酸(アスパラに入っている旨味)
カリウム
カルシウム
マグネシウム


昆布のだしを効率よく出す方法は?

昆布はお湯よりも水に30分つけるだけのほうが旨味(栄養)がより出ます。
熱で壊れない栄養もしっかりとれます。
実際、利尻島の家庭を覗いてみてもだしは水から出していました。

室井さんからの質問:一度だしを取った昆布を洗濯ばさみで干してまた使っている知り合いがいますが、そういうのはありですか?
安井先生:それは非常に良い使い方です。まだ出きっていない栄養成分が使えるのではないかと思います。

クイズ:昆布のだしをとるときの栄養が抽出される切り方は? A. 縦に切る、B. 横に切る

答え:B. 横に切る
安井先生:組織に対して垂直に切るとより壊れやすくなりますのでだしは出やすくなります。

昆布のだしは作り置きはできますか?

安井先生:熱をかけただしなら冷蔵後で4~5日は保存可能。冷凍保存すれば3週間が保存の目安。

昆布についた白い粉はふき取るべき?

安井先生:白いのはふき取らないほうがいい。白い粉は昆布の成分です。マンニトールという甘味成分です。

安井先生の昆布のスゴイところ・まとめ
人間の命の元はどこから来たと思いますか? もとは海の中から生命は生まれています。海の生命の要素がいっぱい昆布に入っています。昆布の一切れは海を持つことになるのです。だから疲れたら、あるいは体のバランスが崩れたら昆布の成分で元気になるというのがこの昆布の力なのです。
伊集院さん:壮大な話になってきましたね。何億年、何十億年さかのぼっていく話・・・


昆布のスゴイパワーまとめ

⭐️ ネバネバ成分:アルギン酸 → 塩分・脂質・老廃物除去

⭐️ ネバネバ成分:ラミナラン → 胃がん予防

⭐️ ネバネバ成分:フコイダン → がん抑制

⭐️ 色素成分:フコキサンチン → 筋肉を作る効率をアップ

⭐️ 色素成分:フコキサンチン+とろろ昆布に含まれる酢 → 内臓脂肪減少&脂肪燃焼

⭐️ 旨味成分:グルタミン酸 → 記憶力・集中力がアップ&認知症予防

Seigoの追記

昆布のパワーはスゴイですね。こんないろんな成分が入っていて、がん抑制や認知症の予防にも期待できるとはしりませんでした。

普段は食べない昆布ですが、10ヵ月前に砂糖で頭が痛くなってしまったのを昆布を食べるとなおってしまうことを発見していら、私は小さな昆布を持ち歩くようになりました。おそらく砂糖で酸化した体を昆布のパワーで治してくれているのだと考えています。さすが海の成分を含んだ昆布。私たちの計り知れないすごいところがこれからも派遣されるのでしょうね!

ネットで昆布関連の食品が手に入るのを見つけたので下にはっておきます。

それでは昆布を恩恵を存分に受けて、ますます若返ってしまいましょう!


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