マスクや手洗いをしているのになぜ感染する! その原因は?【林修の今でしょ!講座】
今回は林修の今でしょ!講座(2020年8月11日)で放送された最新の新型コロナ対策をまとめました〜
講師:二木芳人(日本感染症学会専門医 昭和大学医学部客員教授)
佐藤昭裕(日本感染症学会専門医 KARADA内科クリニック 五反田院長)
この記事のもくじ
マスクや手洗いをしているのになぜ感染する! その原因は?
佐藤先生と二木先生はエアロゾル感染の可能性があるといいます。エアロゾルとは20分以上浮遊する小さい霧状の飛沫のこと。二木先生によると、エアロゾルは医療行為が行われる際にだけ発生すると、これまで考えられていました、最新の研究で通常の会話でもエアロゾルが発生していることが分かったそうです。パピプペポのような半濁音はエアロゾルが多く出るとのこと。しかしエアロゾルは不織布マスクを通過することはないそうですが、マスクの隙間から入り込む可能性があるということ。効果的なマスクの付け方は顔の大きさにあったマスクを隙間ができないように鼻の形に合わせてぴったり付けることが大切です。
エアロゾルが密閉した空間で発生すると空気中に浮遊して、感染リスクの危険があります。
感染症専門医が教えるエアロゾル感染の防ぎ方
二木先生:3密(密集・密閉・密接)の中で密集と密接はみなさん避けることができていますが、意外にダメなのが密閉で、密閉を避けるために大事なのが換気なのです。密閉された状態でマスクを外して大きな声を出すと、エアロゾルが発生し部屋の中でフワウワ浮いています。そのエアロゾルを外へ出してしまうためには換気が非常に重要なのです。エアコンで換気はできているのでは?
佐藤先生:今 換気ができるタイプのエアコンもでていますが、基本的にエアコンでは換気はできないです。空気を循環させるタイプのものだけですので。とにかく換気は窓を開けて外の風を通すことが重要です。換気機能付きエアコン
換気機能がついたエアコンを見つけましたのでリンクを以下に2つ貼っておきます。(seigo)
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エアロゾルの広がり方をコンピューターでシュミレーション
人が密集した室内でマスクなしで咳をした場合、エアロゾルがどのように動くかをシュミレーション(コンピュータによって計算しグラフィック化)したもの換気なし(エアコンは作動)の場合
マスクなしの感染者から咳で放たれたエアロゾルは、エアコンに向かうが、そこから出てくる風によって部屋中に飛び散り、しばらく空中をエアコンの風によって循環していた。
🔴 エアロゾルに多く触れてしまった人(感染の確率が上がった人):5人
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換気あり(エアコンなし)の場合
(小窓を開け、換気扇が作動している場合)マスクなしの感染者から咳で放たれたエアロゾルは、すぐ左横にある窓から入ってきた風に流され換気扇に向かい、半分程度は換気扇から直接出て行った。しかし換気扇の近く座っていた人に密度の濃いエアロゾルが直接付着。部屋を循環しているエアロゾルは、換気なしに比べて少なく見えた。
🔴 エアロゾルに多く触れてしまった人(感染の確率が上がった人):2人
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シュミレーション:by Institute for Health in the Built Environment, University of Oregon.
seigoの補足:感染者数はあまり減ってないじゃん↑(5人→2人)
補足②:今の時期は中国からのPM2.5が多いので、換気をするとそれが部屋に入ってきますので、空気清浄機でPM2.5は除去しましょう。(2020年8月7日の記事参照)
補足③:映像をよく見ると口から出たエアロゾルの半分くらいは一旦エアコン吸い込まれているように見えました。これを利用してエアコンには飛沫吸着型のフィルターをつけておけば、次に冷気とともに戻ってくるきに軽減できるのではないかと思いました。なので換気もいいですが、エアコンのフィルターを工夫するのも手なのではないかと映像を見て感じました。
どのくらいの頻度で換気をしたらよいか?
佐藤先生:できればいつも開けておくのいいですが、よく言われるのは1時間に5〜10分程度の換気をしっかり行うのが1つの目安。換気のポイント
🔵 空気の出入り口を2ヵ所以上作る(2ヵ所以上の窓を開ける)
窓が2ヵ所以上空いていれば、空気の流れが生まれ効率よく換気が行える
電車は窓を開けていない車両があるが大丈夫?
二木先生:聞いてみると、窓を開けてない車両は換気機能のあるエアコンをつけているのと。車の窓も2ヵ所を少しだけ開ければ1分間で空気が入れ替わります。タクシーでしたらお互いマスクをします。
熱中症対策のためにマスクはどうしたらよい?
二木先生:周りに人がいなければマスクを外して下さい。佐藤先生:ソーシャルディスタンスを守って1.5〜2m離れていれば(お互い手を伸ばして届かなければ良い)、マスクをとっても大丈夫。離れているほどよいですが。
二木先生:新型コロナウイルスの場合は「症状のない無症状感染者」が多いです。特に若い方がそうですよね。自分たちがそういう可能性があるということで意識していただいて常にマスクをして欲しいのですけれども、他に人がいなくてスペースがあればマスクをつけなくても良いです。
佐藤先生によりますと、
マスクは距離が取れない時の防具
だと思っていただいてよくて、一番大事なことは距離を取ることなので、佐藤先生は、周りと距離が取れない場所ではマスクをする
そうです。例えば、電車の中や駅の周りです。道を歩いていて、周りに人がいなくなったらマスクを外します。
二木先生:タクシーに乗るときはお互いマスクをして、その上で窓を少し開ける(2ヵ所)。それを心がけています。
自転車とかジョギングしている人はマスクをしなくて大丈夫?
佐藤先生:自転車に乗っている人はマスクをつけなくて良いです。ただ信号待ちで周りが混んでいる場合は、マスクをしたほうがいいです。二木先生:ジョギングも同じです。ただ一部の海外の研究データではジョギングするときに息が荒くなると飛沫やエアロゾルが飛ぶのですが、それが長く飛ぶという話もありますが、それは通常はそんなに気にしなくて良いです。仮に飛んだとしても下の方に落ちますので、よほど密接して走らなければ大丈夫です。
グループで走るときは十分距離をとって、縦にではなく横並びで走る
佐藤先生:汗の中にはウイルスはいないので、ジムで感染した場合は飛沫感染か密閉のエアロゾル感染だったと考えられます。海やプールでの感染リスクは?
佐藤先生:大量の水がありますので、そこにウイルスが入ってもそれを飲んでも感染することはほとんどないと思います。プールは次亜塩素酸ナトリウム(ブリーチ)という消毒薬も入っているので、その中で感染は考えなくて良いです。それよりも人混みに行ったり、人と会話する方が感染リスクは高くなります。キャンプ場ではトングや紙コップに感染リスクがあると言われていますが、お互い感染に気をつけている方が集まっているところではそんなにナーバスになる必要はありません。また紙コップを使用する場合は名前を書くなどのちょっとした工夫でリスクを最小限に抑えることができます。
感染者数は増えているが死者数が増えない理由は?
林氏の疑問:感染者数は増えているが死者数は0の日もある。何に気をつければいいのか?二木・佐藤先生:高齢者や持病がある方(重症化しやすい方)に感染が拡大する危険があります。今後、 第1波のように死亡者数が増える可能性があります。
二木先生:3〜4月の頃は検査が十分できなかったのです。ですから一番重要なことは、それによって重症化したり亡くなったりする方をなんとか減らさなければいけない。とうことでそういう人たちをターゲットにして検査をしていたのです。ですからそういう人たちを見つけていたのです。
二木先生:今の段階はPCR検査が潤沢にできるようになったので、若い人や症状の軽い人たちが今 見つかっていっている。広げて考えると第一波の時には若い人や症状の軽い人たちを見つけられていないと。うがって考えてみると〔意味の補足:穿つ(うがつ)は「物事の本質を捉えた見方をする」という意味ですが、多くの人は「疑って掛かるような見方をする」と間違った意味で使うようです〕今の状況というのは第一波の少し前の状況を反映している可能性がありますよね。今、家庭内感染や職場内感染になってきましたよね。家庭内感染が増えると高齢者にうつるリスクが上がります。
ウイルス自体が弱毒化していることはないか?
佐藤先生:はい。弱毒化しているという明確なエビデンス(証拠)はないと思います。今、若い方の感染が分かっていて、これから第1波の時のようになるのか? もう一点は今は治療がだいぶ確立してきて、中等症から重症、そういった方々に早めに薬を使うことによって死者数が抑えられたり重症化する方が少なくなってくるということはあると思います。現段階では患者にどんな治療をしている?
佐藤先生:抗ウイルス薬としてはレムデシビルがメインで使われます。あとアビガンといった薬もありますし、あとはステロイドという炎症を抑えるお薬、あとは血栓を作ってかなり重症化しているのではないかということがわかってきてますので、その血栓を抑えるようなお薬もあります。新型コロナを抑える3種類の薬
治療が確立されてきた3種の薬
抗ウイルス薬、抗炎症薬、抗血栓薬
林氏:完全な治療薬が見つかったわけではないのですけれども、いろんな物の組み合わせで、ある程度の対応ができるようになったことが今の死亡者数の減少につながっているというお考えですか?
佐藤・二木先生:はい。それはかなり大きい要因だと思います。
PCR検査の疑問
症状がなくてもPCR検査はできるか?
症状がなくても今はPCR検査を受けられます。🔵 心配だから自分で志願して受ける → 自費:3〜4万円(高いところは6万円)
申し込んだらいつできる?
佐藤先生:今は混んでいるので予約を取るのは難しいかも。(佐藤先生は自分の病院でPCR検査をしている。)うちのクリニックでは予約をいただければ翌日には受けられるくらいの混雑具合です。保険適用の場合の費用はいくら?
🔵 保健所が濃厚接触者と判断したとき/医師が判断したとき → 保険適用:平均2〜4千円(PCR代は無料)平均2〜4千円は次のような診療代です:初診料、採血、レントゲンなどの検査費用
風邪との症状を区別するには?
佐藤先生:風邪と新型コロナウイルスを問診で見分けるのはほとんど無理です。今、感染者数がどんどん増えてきているときに症状がある方には積極的にPCR検査はやっていいと思います。PCR検査も間違えることがあるので検査を過信するのではなくて、基本は「具合が悪ければ休む」ということなので、具合が悪くてもPCR検査がマイナスだから大丈夫ということではありません。
犬に新型コロナに感染したらどうしたらいい?
8月に日本で初めて犬への感染が確認されました。二木先生によると、犬は飼い主から新型コロナをもらったが、犬はコロナ系のウイルスに強いので、症状が出ることはほとんどありません。そのせいで犬が大きな病気をしたり、犬から犬や、また逆に人間に感染するという報告はありません。動物と人間との付き合い方は一定の距離をおくことが重要です。この番組の概要(by 林修の今でしょ!講座)
放送日:2020年8月11日◇出演者
【MC】林修
【副担任】斎藤ちはる(テレビ朝日アナウンサー)
【講師】福山貴昭/二木芳人(日本感染症学会専門医 昭和大学医学部客員教授)、佐藤昭裕(日本感染症学会専門医 KARADA内科クリニック 五反田院長)
【学友】名取裕子 伊集院光 伊沢拓司 阿部華也子 本髙克樹(7 MEN 侍)
◇おしらせ
☆番組HP
https://www.tv-asahi.co.jp/imadesho/
この番組は、テレビ朝日が選んだ『青少年に見てもらいたい番組』です。
seigoの追記
今回出演されたお二人の専門家は「日本感染症学会専門医」と書いてありますが、所属を見ると実際に新型コロナを治療している「専門医」には見えませんでした。どこかに原稿があって、それを読み上げているように聞こえました。抗ウイルス薬でイチオシはやはりレムデシビルでしたね。ただアビガンを無視しなかったのだけはよかったですが、今の日本の状況がかなりわかる番組でした。
東大の児玉先生も相ですけれども、なぜこれから第2波で死者数が増えると豪語しておられるのでしょうかね? そろそろ1ヵ月たちますがまだ上がってきていません。
京大特定教授の上久保先生の「第2波は来ない」と言っておられる説のほうが説得力があるように見えますが・・・。結果はもうじき出ます 😄
引き続き、マスクと手洗いは大切なので、そのリンクを以下に貼っておきます。
日本製の夏用マスク、手に優しい洗剤のリンク
私は新品のマスクでも使用前に洗います。理由はYouTube動画で述べました。洗い方:手袋をして新品のマスクの内側をハンドソープで洗う。乾かすときはゴムの部分でぶら下げると、ゴムが伸びてしまうので、キッチンペーパーに挟んで乾かす。使用後も同じように洗って乾かす。
日本製夏用・立体マスク
ポリウレタン製, サイズ選択(S,M,L,SS)
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2個セット [並行輸入品]
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20余年アメリカで遺伝子治療&幹細胞の研究者をやってきました。
特に遺伝病の間違った遺伝子をピンポイントで修復し、元に戻す技術開発です。
理学博士(Ph.D. )
アメリカ生活で学んだアンチエイジングなど健康に関する知識をシェアしたいと思います。
巷の情報もご紹介、時にはブッた斬ったりしてしまうかもしれません。
またポイントなどの節約術や生活に便利なガジェット(スマホやアプリの紹介)も記事にしますので参考になれば嬉しいです。
皆さん、ご一緒に「究極のヘルシーライフ」を楽しみましょう♪
《もっとくわしいプロフィールをみる》
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