PM2.5はやっぱり人を殺す!【2020年最新研究】危険すぎる日本のPM2.5規制値

ニュース/レビュー

ハーバード大学公衆衛生学部 (Harvard T.H. Chan School of Public Health) がPM2.5に対する人への影響を調べました。

PM2.5の増加は14万人以上の人に影響し、死亡率が増加していることが見出されました。

原著論文のリンクを下に貼っておきますが、それはオープンアクセスなので、どなたでもご覧になれるます 😄

大気汚染と早期死亡の因果関係のさらなる証拠

ハーバード大学公衆衛生学部の研究によれば、大気中のPM2.5をもっと減らせば10年で14万人以上の人をもっと長生きさせてあげられるということです。

Sciences Advances 誌に発表されたこの研究結果は、これまでで最大のアメリカ人のデータからPM2.5の長期の大気汚染と短命の関係を統計などで分析したもので、今のアメリカのPM2.5の基準値では高齢者など体の弱い人々を守れないという結果となりました。

この研究では6850万人のメディケア登録者(97%の65歳以上のアメリカ人)の16年分のデータを調べました。
BMI(ボディマス指数)、喫煙、民族、収入、教育などのファクターと、参加者の郵便番号から割り出した場所の大気汚染データを照合しました。毎日のPM2.5大気汚染は衛星データ、土地利用情報、気象変数やその他のファクターから推定しました。
分析法は既存の統計的なアプローチ2つだけでは足りないのでさらに最先端のアプローチ3つを使用し、結果は全て矛盾しないものとなりました。

アメリカのPM2.5の基準値は12µg/m3ですが、それすら高齢者の死亡と関係するということで、WHOの推奨する1年平均値10μg/m3だと死亡リスクが6〜7%減り、10年で143,257人が(WHOの基準を守った場合)救われることになるそうです(早死にしなくてすむ)。

引用ニュース&参考文献

🔵 プレスリリース:More evidence of causal link between air pollution and early death  (Harvard T.H. Chan School of Public Health) June 26, 2020

🔵 原著論文(オープンアクセス;全文が無料で読めます😄): “Evaluating the Impact of Long-term Exposure to Fine Particulate Matter on Mortality Among the Elderly
Science Advances,  17 Jul 2020,

seigoの追記 – 危険すぎる日本のPM2.5規制値

この報告を受けて、改めて日本のPM2.5に対する規制値をみると高すぎること(つまり規制が緩い → 早死にする危険が高い)が濃厚となりました。

アメリカでは14万人が早死に追い込まれているということですが、日本ではもっと多くなる可能性が高いです。

まずは基本的なPM2.5とは何なのかという所を説明し、その後に日本の規制値がどのくらい高いかをお示しします。

PM2.5とは?

PM2.5 = 大きさが2.5µm(マイクロメートル;1mmの100万分の1)の微小粒子状物質Particulate Matter)or 超微粒子

PM2.5髪の毛の太さの1/30くらいで花粉より小さいので、肺の奥まで入りやすく、呼吸器や循環器系の疾患のリスクが上がるかもしれません。
どんな物質かというと、単一の化学物質ではなく、炭素、硝酸塩、硫酸塩、金属、揮発性有機化合物(VOC、トルエン、キシレン、酢酸エチルなどなど)を主な成分とする様々な物質の混合物。
発生源はボイラー等のばい煙を発生する施設、自動車、船舶等の移動発生源、塗装や印刷等の揮発性有機化合物(VOC)を発生させるものなど、多種多様な人為起源があります。また、自然起源としては、火山や黄砂の他に、植物から蒸発するVOCなどもあります。(参考資料:佐賀県 PM2.5情報

緩すぎる日本の規制値

・日本では1年平均値が 15µg/m3 以下で、1日平均値が 35µg/m3 以下。環境省が平成 25 年2月に設置した”微小粒子状物質(PM2.5)に関する専門家会合”では「健康影響が出現する可能性が高い」と予測される濃度水準として、注意喚起のための暫定的な指針となる値を1日平均値 70µg/m3 と定めています。

ところで世界の基準は:
世界保健機関(WHO)は、1年平均値10μg/m31日平均値25μg/m3
アメリカ12µg/m31日平均値が 35µg/m3

なのでアメリカより日本の基準は甘く、また日本はお隣の中国から大量のPM2.5が降り注ぐので問題です。

PM2.5の規制値を少なくともWHOの年間10µg/m3以下にしないといけません。そして中国に対して大気汚染を辞めさせないと(中国の国民が一番危険ですが)周辺国の寿命を下げているという国際社会にあってはならない迷惑国家に成り下がってしまいます。

PM2.5の実測値が見れるサイト

tenki.jpのPM2.5の測定値。10µg/m3を超えると短命になるが日本では全ての地点でその値を超えている。このサイトでは36以上で警告表示になるようです。(出典:https://tenki.jp/pm25/)


🔵 日本:主な地点のPM2.5測定値(速報)の最大値(tenki.jp)tenki.jpのサイトへGo!

🔵 ロサンゼルス:Los Angeles-North Main Streetの大気汚染:リアルタイム大気汚染指数(AQI)

🔵 北京:Beijing Air Pollution: Real-time Air Quality Index (AQI) 北京のページへGo!

🔵 ロンドン:London Harlington Air Pollution: Real-time Air Quality Index (AQI)

seigoのオススメ空気清浄機

防衛策として少なくとも家の中だけはPM2.5フリーな環境にしたいものです。私が10年以上探し続けてようやく納得のできる空気清浄機を見つけました。それがこれです。
 

値段のもっと安い空気清浄機はたくさんありますが、やはり納得できる性能を発揮してくれるのはこのクラスのエアクリーナが必須です!

PM2.5はかなり小さい粒子なのでそれをしっかり除くには大きめのフィルター大量の空気を濾過できる強力なファンが必要なのです。

下の写真で分かるようにPM2.5がないと緑色になり、検知するとインジケーターが2段階に点灯します。PM2.5を見つけた場合は黄色、多い場合は赤になります。窓を開けるとほとんどの場合「PM2.5」のインジケーターが光るのでその性能を実感できます。またおならをすると「ニオイ」の所が光るのですぐにバレます 😅

seigoが使っているダイキン空気清浄機のインジケーター部分。ホコリとPM2.5とニオイを別々に検知するセンサーを持っている。また性能が抜群!


ダイキンという会社について
大阪の化学製品の会社で空調では世界一、フッ化製品ではデュポンにつぎ2位を誇る。
性能はもちろん、フィルターが10年に一度の交換なのが嬉しい。
電気集塵機方式でホコリに電圧をかけてプラスにしてマイナスに帯電したフィルターにしっかりとくっつくようにしてくれる。
またストリーマが様々な有害物質を分解してくれ、脱臭力もしっかりと持続。

当サイトの関連記事


このまま中国の大気汚染が続くと約3500人が日本で早死にする!? (2019年MIT調査)

関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。