断食によって慢性炎症が改善することが科学的に解明!? (Cell 誌発表)

ニュース/レビュー

これまでお医者さんは、断食に治療効果があるなどとはほとんど信じておりませんでしたが、ついに科学的に断食が慢性炎症を抑える効果があることが証明されました。

発表された論文はあの信頼のある Cell 誌へ出版されました。

これはマウントサイナイの研究者によってなされ、その研究のプレスリリース(英文)が病院のサイトに公開されましたので、その翻訳版をご紹介します。(翻訳のプロではないので読みづらかったらすみません m(_ _)m )

また発表されたCell 誌の今回の論文は全文が一般に公開されたオープンアクセスですので、どなたでも無料で論文の全文が閲覧でき、そのPDF書類はダウンロードが可能です。
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マウントサイナイの研究者は、断食が炎症を減らし、慢性炎症性疾患を改善することを発見

長寿と病気と闘うための断続的な断食の深いベネフィットを示した新しい研究

ニューヨーク(2019年8月22日)- 断食療法は近年、人々と科学的な関心を集めていますが、断食は流行として片付けられるべきではありません。Cell 誌で発表された研究で、マウントサイナイの研究者は断食が炎症を軽減し、急性感染症に対する免疫反応に影響を与えないで慢性炎症性疾患を改善することを発見しました。
急性炎症は感染症と戦うのに役立つノーマルな免疫プロセスですが、慢性炎症は、 心臓病 糖尿病 がん 多発性硬化症 、そして 炎症性腸疾患 などの健康に深刻な影響を与える可能性があります。

カロリー制限は炎症性疾患および自己免疫疾患を改善することが知られていますが、カロリー摂取量を減らすことで炎症を制御するメカニズムはほとんど理解されていません」と、マウント・サイナイ・ アイカーン医科大学プレシジョン免疫学研究所の所長で著書の責任者のミリアム・メラッド教授は言いました。

断食とブチ断食の違い。(この図は2019年6月2日の断食の記事より)図は本文とは無関係です。


Merad博士らは、ヒトおよびマウスの免疫細胞を用いて、断続的な断食によって血液中の「単球」と言う炎症誘発性細胞(骨髄からの)流出が減少することを示しました。さらなる調査で、断食中にこの細胞は「スリープモード」になり、食べた人に見られる単球よりも炎症が低いことが明らかになりました。

単球炎症性の強い免疫細胞で、深刻な組織のダメージを起こす可能性があります。近年の食習慣で単球の数が血液中に増えています。」とMerad博士は述べています。

「慢性炎症によって起こる広範囲の疾患とこの疾患の患者の増加を考えると、空腹時の抗炎症効果の調査には大きな可能性があります。」と同大学腫瘍学科の第一著者のポスドクであるステファン・ジョーダンPhDは言いました。

研究者は断食が炎症性疾患を改善する分子メカニズムを解読しようとすることを計画しており、多くの疾患を治療するための新しい予防的な治療法につながる可能性があります。

ーーー 翻訳ここまで ーーー


引用ニュース&原著論文

🔵 英語ニュース:Mount Sinai Researchers Discover That Fasting Reduces Inflammation and Improves Chronic Inflammatory Diseases

🔵 原著論文(オープンアクセス;論文の全文が無料で閲覧できます): Dietary Intake Regulates the Circulating Inflammatory Monocyte Pool (Cell , VOLUME 178, ISSUE 5, P1102-1114.E17, AUGUST 22, 2019 )
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Seigoの追記

研究成果をCell誌に発表されることのスゴサ

Cell研究者が憧れるトップの科学雑誌で、書いた人は「Cellライター」と呼ばれるくら格が違います。(natureやScienceに論文を載せても natureライターとは呼ばれません。)

何年も着実に実験してしっかりデータを出すような大作の論文が出る場合が多いのです。

山中先生のグループもCell誌にiPS細胞の発見の成果を発表してノーベル賞を受賞されました。

ただ今回のような「断食で炎症が減る」というような論文は、今まで取り上げて来なかった種類(軽い内容?)のものかも知れません。

最近はもしかして論文の質が落ちていて、しかしCellも出版には数が必要なので、ちょっと研究機関のネームバリューが良いところなら載せやすいということもあるのかもしれませんが、今まであまり有名な論文に取り上げれてこなかったトピックスだけに新鮮さが取り上げられたのでしょうか。

それにしても断食すると湿疹や腸の炎症が良くなる気がしていましたが、それは単球が減ったことが原因だったとは知りませんでした。

原著論文からの図解つき要約(グラフィカル・アブストラクト)

研究の要点(ハイライト)
🔵 断食が循環する単球数を減少させることがヒトとマウスで確認されました
🔵 断食はまた、単球の代謝および炎症活動を減少させます
🔵 肝臓にあるエネルギー・センサーがCCL2産生を介して恒常性単球数を調節します
🔵 断食は、抗菌のための免疫機能を損なうことなく炎症性疾患を改善します
(出典:www.cell.com


断食が慢性炎症を抑える分子メカニズム

論文では、短期の断続的な断食で次のような分子メカニズムが明らかにされました。

断食の科学的メリット(慢性炎症を抑える分子メカニズム)

・肝臓などの炎症性サイトカインのケモカイン受容体2CCL2が減る(CCL2を作ることで単球の数を調節)

・AMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)が活性化

・ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体アルファ(PPARα)によって全身のCCL2産生が減る

動物も餌がないときは食べない日なんかあって、それが休肝日だったりするのかもしれないです。

お医者様は断食の効果なんて信じてませんでしたが、こういう論文が出てくると否定するわけにはいかなくなってきましたね 😄

たまに断食すると炎症も減って、アンチエイジングに役立ちそうですね!

私もプチ断食を時々してましたが、この論文のおかげで胸を張って実行できますね 😄

 

 

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