ブルーライトが目にダメージを与えるメカニズム/ブルーライトカット用メガネなど
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今回はスマホなどから発せられるブルーライトによって失明の可能性があるといってる論文が発表されましたのでそれをご紹介させていただきます。
この記事のもくじ
ブルーライトとは
ブルーライトとは、波長が380~500nm(ナノメートル)の青色光のこと。パソコンやスマートフォンなどのLEDディスプレイやLED照明には、ブルーライトが多く含まれています。
上の図は、スマホの赤いラインがPCやブラウン管テレビよりもブルーライトの光の強度が大きいことを示しています(つまりブルーが他より明るい)。(またスマホやPCは特にブルーライト(青色)の光量が緑や黄色、赤に比べて多いことにもこのグラフから読み取れます。)
網膜のキー分子「レチナール」
網膜にある光受容体細胞は、光を感知して脳へのシグナル伝達のカスケードを引き起こすために「レチナール」と呼ばれる分子が必要です。加齢黄斑変性という疾患では網膜における光受容体細胞が細胞死を起こしていると言われています。
ブルーライトが光受容体細胞を破壊する科学的機構
研究チームのリーダーであるAjith Karunarathne准教授は「目が機能するには、網膜分子であるレチナールを連続的に供給する必要がある」といいます。しかし細胞に強いブルーライトを当てると、網膜細胞内の信号伝達が破綻し、そしてレチナールが光受容体細胞にとって有毒な化学分子に変化してしまい、最終的に細胞が死に至ることを示しました。
レチナール分子を光受容体細胞・ニューロン・心臓細胞など体のさまざまな細胞と組みあわせたところ、ブルーライトもしくはレチナールのいずれかだけでは細胞死が起きないことも示しました。
細胞が死なないように助けている分子
また論文の著者たちは、αトコフェロール(ビタミンE誘導体)および天然の抗酸化物質と呼ばれる分子が目の細胞や体の他の細胞で細胞死が起こるのを防いでいることを発見しました。しかし加齢により免疫システムが抑制されたりすると、変性レチナールの生成や青い光に対してたいへん弱くなってしまっていることが予想されます。
今回の発見は黄斑変性の症状を遅らせることが可能な点眼剤の開発につながることが期待されます。
どのように目を守ったら良いか
この論文の著者は次のように目を守ること勧めております。・暗闇の中で携帯電話やタブレットを見るのを避けるために、UVと青の両方の光をフィルタリングできるサングラスを着用する
Seigoの追記
ただしこの実験ではスマホからの光を実際に使っているわけではないく(人工的に作った別の光)、失明すると言われる細胞も別にヒトの目を使って実験したわけではなく、研究室レベルの培養細胞を使った実験の結果だということを留意しておいて下さい。とりあえず良いか悪いか分かっていないものには予防策をとっておくのが良いでしょう。
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参考文献
この研究論文は無料で全文が読めます(英文)Blue light excited retinal intercepts cellular signaling
Kasun Ratnayake, John L. Payton, O. Harshana Lakmal & Ajith Karunarathne
Scientific Reports, volume 8, Article number: 10207 (2018)
〇 日本語レビュー:
「ブルーライトが網膜を傷つけ失明を引き起こすメカニズムが明らかに」(Gigazine)
20余年アメリカで遺伝子治療&幹細胞の研究者をやってきました。
特に遺伝病の間違った遺伝子をピンポイントで修復し、元に戻す技術開発です。
理学博士(Ph.D. )
アメリカ生活で学んだアンチエイジングなど健康に関する知識をシェアしたいと思います。
巷の情報もご紹介、時にはブッた斬ったりしてしまうかもしれません。
またポイントなどの節約術や生活に便利なガジェット(スマホやアプリの紹介)も記事にしますので参考になれば嬉しいです。
皆さん、ご一緒に「究極のヘルシーライフ」を楽しみましょう♪
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