日焼け止めに含まれる新たな2つの有害物質が判明!? (米国EWG年次報告)
紫外線からお肌を守るのに、夏に限らず一年中サンスクリーンをつける方は多いと思います。
でも実際にはサンスクリーンは日焼け止めの効果が足りなかったり、安全ではない成分が入っていたりするのでアメリカではガイドラインを設けています。
酸化チタンは安全性はOKのようですが、新たに有害物質が2つ見つかったので、それに注目して見ていきましょう。
今回はEcoWatchのサンスクリーンについての記事を翻訳してご紹介します。(翻訳のプロではないので読みづらかったらすみません。)
この記事のもくじ
何百もの日焼け止めが効かないか、安全でない成分が含まれていることがわかりました(EWG年次レビュー)
英文執筆者: Sam Nickerson
もうすぐ夏です、ということは日差しの悪い影響を防ぐために日焼け止めを購入する時が来ました〔参考資料:NIH、日焼けレビュー(英文)〕。ただ日焼け止めが全部同じように作られているわけではありません。非営利組織の環境ワーキンググループ(EWG;Environmental Working Group)は今月13回目の年次日焼け止めに関する指針をリリースし、1,300以上の市販の日焼け止めの安全性と有効性を評価しました。食品医薬品局(FDA;Food and Drug Administration)によると有害となる可能性のある化学物質が含まれているか、日焼け防止効果が不十分である製品が3分の2にのぼることが判明しました。
EWGの専門家は、FDAが2月に策定した安全のためのガイドラインを満たす有効成分を含むものは、調査した製品(日焼け止め、保湿剤、リップクリームなど)の中で、わずか40%であることを明らかにしました。
FDAによると、ほとんどの日焼け止め剤に含まれる16種の一般的な有効成分のうち二つ、酸化亜鉛と酸化チタンは安全で効果があることを示す十分なテストが行われています。他の2つの成分、PABAとサリチル酸トロラミンは提案された安全基準に従うと安全ではないことがわかりましたが、残りの12の成分はFDAがちゃんと効くかどうか、安全とみなすことができるかを示す十分なデータがないとのことです。
「良いニュースは、EWGが13年間提唱していることをFDAが再確認したことです。サイエンスの先端の知識に基づいて最も安全で効果的な日焼け止めの有効成分は酸化亜鉛と二酸化チタンであることです。」とEWGの健康生活科学プログラムのディレクターであるNneka Leibaはプレスリリースで述べています。「日焼け止めに使っている化学物質が健康に害がないことを示す検査がされたのはずっと昔のことです。」
多くの化学成分は1970年代にFDAが厳しい試験規則を設定したときに、クリーム、ローション、スプレーは皮膚の奥深くに十分浸透しないと信じられていたために、適用を除外されたので十分に検査されなかったとTime 誌が報告しました。しかしFDAの最近の研究では、一般的な日焼け止めの成分のアボベンゾン (Avobenzone)やオキシベンゾン (Oxybenzone)、オクトクリレン (Octocrylene)、そしてエカムスル (Ecamsule) はすべて、さらなる検査のための閾値を超えるレベルが血流に入ることが確認されました。
オキシベンゾンは アレルゲン であり、人の成長、発達、生殖に悪い影響(EWGの日焼け止めレビュー)がある 内分泌かく乱物質(環境ホルモン)の可能性があるとUSA Today誌が報じていますし、サンゴ礁にダメージを与えるかもしれません。オキシベンゾンはEWGによって検査された日焼け止めの60%以上に入っていることが発見されました。
Time 誌はまた、日焼け止めのメーカーは皮膚ガンの懸念に対応するため、そしてSPF(Sun Protection Factor; 紫外線防御指数)値を増加させるために、より強力な化学物質を加えましたが、ヘルスエキスパートはこういった日焼け止めを頻繁に使うと化学物質が(体内に)吸収される可能性があると示唆したことを報じました。
後日、FDAの評価プロセスを改善するための法律が制定され、高いSPF値が全ての種類の紫外線から守ってくれるということは研究で示されていないので、EWGはSPF値を制限するというFDAの提案を支持しています。それどころか、SPF値50+以上は誤った安心感がもたらされ、逆に日に当たってしまうことが増えるとEWGは述べています。
EWGの日焼止めガイド2019はある良いニュースをもたらしました;260以上の日焼け止めがEWGの安全基準を満たし、FDAの提案基準も満たすであろうことです。全製品のリストはEWGのウェブサイトに掲載されています。
ーーー 翻訳ここまで ーーー
引用ニュース & 原著論文
🔵 英語ニュース:Hundreds of Sunscreens Don’t Work or Have Unsafe Ingredients, Annual Review Finds (EcoWatch)May. 24, 2019安全な日焼け止めリスト(米国バージョン)
260以上の日焼け止めがEWGの安全基準を満たし、FDAの提案基準も満たす予定の全製品のリストがこちらです(英語)。資生堂製(Shiseido)も1商品エントリーされていました。
Seigoの追記
酸化チタンの何が危険か?
これまで酸化チタンは、国際がん研究機関(IARC)が2006年にグループ2B(人に対して発がん性がある可能性があるもの)に分類してらい、発がんの危険性があるのではないかと危惧されてきました。しかし今回のFDAの発表では皮膚の上から塗るような日焼け止めクリームの場合は危険性は認められなかったとのことです。ただ「米国の」政府機関の発表することは間違っていることも多く、ヨーロッパの機関が後から危険性を指摘して、一気に訂正されることもよくあるので、このことは気をつけて見ていきたいです。
私が危険だと思っているのは酸化チタンを空気を通して肺に入った場合です。酸化チタンの粒子が小さい(21〜250nm)ほど肺がんが増えることが分かっています(日本語総説より、PDF書類)。ですので皮膚に塗る分には安全かも知れませんが、肺から吸い込むことがないように今後も注意が必要です。
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20余年アメリカで遺伝子治療&幹細胞の研究者をやってきました。
特に遺伝病の間違った遺伝子をピンポイントで修復し、元に戻す技術開発です。
理学博士(Ph.D. )
アメリカ生活で学んだアンチエイジングなど健康に関する知識をシェアしたいと思います。
巷の情報もご紹介、時にはブッた斬ったりしてしまうかもしれません。
またポイントなどの節約術や生活に便利なガジェット(スマホやアプリの紹介)も記事にしますので参考になれば嬉しいです。
皆さん、ご一緒に「究極のヘルシーライフ」を楽しみましょう♪
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