しめ鯖(シメサバ)特集-京都の老舗「いづう」の『さば姿寿司』の作り方-全ステップ公開&ネット注文可【世界!ニッポン行きたい人応援団】
世界!ニッポン行きたい人応援団
2時間スペシャル
(2018年3月26日(月) 20時00分~21時54分)
シメサバをこよなく愛するイギリス人男性。子供の頃から無類の魚好きで仕事で世界の海を調査していた時、日本人の同僚が作ってくれたシメサバに感動! その魅力の虜になりました。
「イギリスではあまり知られていない、魚の美味しい食べ方を広めたい、そしてニッポンで伝統的なさば料理や魚の食文化を学びたい!」という彼がニッポンに来られました!今回は番組で紹介された京都のサバ寿司の歴史と「いづう」の『さば姿寿司』の作り方(全行程)をこちらでまとめました。
またその「いづう」の『さば姿寿司』がネットで購入できる方法を見つけましたので、最後にご紹介します 😉
今回紹介された京都「いづう」の地図を載せておきました。
興味がある方はどうぞ。
京都のサバ寿司というのは、鮮度を殺していく事によって旨みを出していくきます。にぎり寿司と全く発想が逆なんです。 もっと詳しい説明は下に書きましたのでご覧下さい。
(写真はオフィシャルホームページより:世界!ニッポン行きたい人応援団2時間スペシャル | テレビ東京)
日本海でとれた塩漬けのサバを背負って、行商人たちが京都まで歩いた街道です。
そのためサバを使った様々な郷土料理が生まれました!
- 福井県・小浜(おばま) 浜焼きさば
- 福井県(ぬかで漬けた) へしこ
- 朽木 なれずし
- 佐賀県・長浜 焼きさば そうめん
- 京都 シメサバ
海が遠い京都では冷房技術が発達するまでさば街道から塩さばがなによりのご馳走でした。めでたい日にはこの塩さばを酢でしめ「さば寿司」にして食べる風習がありました。それゆえ京都には「さば寿司」の名店が今もあります。
そんな中、「さば寿司」をひろく世間に送り出した老舗(しにせ)へ。ジャックさんも憧がれ続けた老舗中の老舗が「いづう」です。
初代いづみや卯兵衛の名前にちなみ断面の酢飯をウサギの形にしているのが特徴です。
サバ寿司は時間がたつにつれコンブの風味がだんだんと染み渡り味が変化するというのです。
8代目「佐々木勝悟」当主は8時間くらい寝かせたものが好きだとおっしゃっておりました。
公開された老舗「いづう」のシメサバ作り方
(作り方を公開して頂けたことに感謝です。)
「いづう」は魚の降ろしから炊飯まで作業に特化した専門の職人がいる分業制。
❶ 魚をおろす
材料
• まさば(程よく脂がのった歯ごたえある肉厚のサバを日本全国から厳選)
• 血合いを除く特別な道具:ささら(竹特有の繊維で身を傷つけずに洗える)
❷ 塩漬けする(3時間)
- 3枚おろしをした後の塩の振り方:お腹の方は脂の乗りがいいので塩を厚めに盛る。/ しっぽの部分は身が薄くなっているので少し塩は薄めに打つ。
知恵 – 塩でしめる理由
• 臭みのもとになる水分を抜く
• 塩でしめると身の弾力が保てる
❸ たっぷりの米酢に浸す(2~3分、季節によって時間は変わるそうです)
– もちろん前段階の塩を水でよく落としてから米酢に浸す
⭐️ わずか2~3分と短いのはサバの旨味が酢の中に染み出すのを防ぐため。
– 表面についた酢を一晩かけてじっくり身に浸透させます。
❹ [いづう最大のこだわり] 氷を使った冷蔵庫(10℃前後)で1日寝かせ熟成させる → 旨みが生まれる
– 氷のおかげで身は乾燥せずしっとり感を維持できる
知恵 – 酢でしめる理由
• タンパク質が固まり旨み成分を閉じ込めてくれる
❺ 「羅臼(らうす;北海道産)昆布」を使用。旨み成分が極めて高いといわれている。
– ジャックさんがこの昆布を食べてみたら、旨みも塩気もちょうどいいと言っておりました。つまりすぐに食べても美味しいくらいの味だということなのでしょう
– この昆布の旨みと塩気が、サバと酢飯に浸透。時間ともに深い味わいを生むのです。
❻ 「江州米(滋賀県産)」を使用
– 昆布とかつお節でとった一番だしを3倍で薄めたもので炊いています。
– 一番外側の鍋に接している米は固いので使用しない。
❼ 炊きたてのお米に砂糖を混ぜた米酢を手早く混ぜ、米1粒1粒をコーティング
➡ 混ぜた後、一晩寝かせる)
– お米の芯まで酢を染み込ませるため。
– この時にいづうでは100年以上使っている「木桶」に米を寝かせている。→ 木の桶は余分な米の水分を吸う。ボウルを使うとベトッとした食感になるそうです。
ジャックさんの質問:米はどのくらいとげばいいか?
➡ (炊飯場歴40年の柏谷伸雄さんの回答):研いだときの水のにごりの度合いが重要で、完全に透明になってしまったら美味しさが逃げてしまっているそうです。
❽ サバの半身を切り分け長方形に(ウサギの形になるように調整)して、大きさを合わせた酢飯と一緒にする。
– ここで使うのが、「さらし(木綿)」。酢飯をつぶさないよう余分な空気を抜いていきます。
ジャックさんの質問:どのくらいの加減で握っているのか?
➡ (8代目「佐々木勝悟」当主による回答):お魚とごはんが同じ食感になるように握っています。
❾ 最後に「羅臼(らうす)昆布」を巻けば237年の伝統が培った「鯖姿寿司」の完成です!
補足:『炙り(あぶり)しめさば』について
ジャックさんの地元(イギリス)でとれるサバというのはたいへん脂が多いそうです。
脂の多い場合はすこし炙ると美味しく召し上がれるそうです。
なんと「佐々木勝悟」当主は、ジャックさんのためにメニューにはない『炙りしめさば』を作ってくれました。
ぜひお酒と一緒に味わって下さいと、お酒までもサービスされていました。(なんとお優しい!)
いづうの「鯖姿寿司」食べずに死ぬことはできませんね!
いづうの寿司をを検索していたら、なんと京都へ買いに行かなくてもネットで手に入れる事ができることがわかりました!
いづう■鯖姿寿司1本入り(Shinise Mall)
鯖姿寿司
ご自分でサバ寿司を作ってみたい方にはこのような檜(ひのき)でできた型を使うのが便利です。
ヒノキのにおいがして、さらに雰囲気が高まります (^^)
押し蓋つきです。
さば寿司器の写真をクリックすると楽天ショップにジャンプできるようにリンクを貼っておきました。
Seigo の追記
米酢にサバを漬ける時間が3分までと決めていたり、一晩熟成させたりというところが、研究者みたいにオタクっぽくって好きです。
素人だったら気にせず3分以上米酢に浸してしまいそうです。
あぁー羅臼昆布を巻いて寝かせる時間が8時間、20時間とか実験ぽくっていいですねー
私が1つだけ困ったところは酢飯に「砂糖」を使っていることです。
砂糖がアンチエイジングの敵なのはこのサイトでも述べてきました。
しかし砂糖の悪さを軽減してくれる食材を鯖姿寿司に使っておりました。
それは「羅臼(らうす)昆布」です。
砂糖を食べてしまったら携帯用「らうす昆布」を食べる
砂糖を食べてしまったときに私は軽い頭痛が起きるのですが、頭痛を軽減してくれる唯一の食材がこの「羅臼昆布」でした。
私は一口サイズでそのまま食べれる「羅臼昆布」を日頃から携帯していました。(写真は楽天ショップで売っているおつまみ用「羅臼昆布」)
番組では鯖姿寿司に巻いてある昆布をよけて食べていませんでしたが、もしここのお寿司の砂糖で頭痛がしてしまったら、余った昆布を食べれば頭痛が軽減する可能性がありそうです。
もしかしていづう「鯖姿寿司」は「羅臼昆布」で巻いてあるので砂糖の悪い点は軽減されているのかも知れません。
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