肺を若返らせる3つの方法! 老化度チェック法もご紹介

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今回の『主治医が見つかる診療所』(平成31年4月25日)は私たちのあらゆる活動を支えている呼吸をテーマに、現代人が陥っている落とし穴、そして「若返るための呼吸法」など、意外な情報を盛りだくさんでお伝えしていきます。

講師:奥仲哲弥 先生(国際医療福祉大学教授、呼吸器外科)


肺の老化度をチェックする方法「1秒量」

番組では肺の年齢を「1秒量」というテストで測っていました。

1秒量とは、大きく息を吸い込んで一気に吐き出す時に、1秒間で吐き出せる空気の量のこと。

この空気の量を測定器によって測定し、肺の推定年齢を出すことができるのです。

肺活量は良いが肺年齢が悪い人が続出!

イメージ画像(出典:by FineGraphics/写真AC)


番組では肺活量と肺年齢を多くの人に測定してもらいましたが、肺活量が実年齢より若い方が多かったのですが、肺年齢が10歳以上年取っている人が続出していることが分かりました。実年齢より上の人は非常に多いという事実が判明しました。

 肺活量が基準(目安)以上の38名中、肺年齢オーバーは25名もいた(65.8%の人が肺年齢が逆に年取っていた)


なぜ肺年齢が下がってしまったか?

🔵 それは息を正しく吐けていないから。

正しく息が吐けていないということは、肺の中の一部の空気しか交換できないことを意味し、これでは簡単に疲れたり、息が切れ安くなったり、また肩こりや・冷え性の原因にもなってしまいます。

肺年齢が高いと体の他の部位にも悪影響がでる

イメージ画像(出典:YakkoさんによるイラストACからのイラスト)


🔴 肺年齢が高い男性は、腹囲中性脂肪の値が高くなります。つまりがん心臓の病の可能性が高まります。(南雲吉則先生)

🔴 肺年齢が高くなり呼吸器に障害をもってくると、同じ年齢であっても骨折しやすくなります。(中山久德先生)

🔴 肺年齢が高いと麻酔のリスクが上がり術後の呼吸器の管理が難しくなります。また肺年齢が高い方は全身麻酔が難しくなってしまいます。外科医はどれだけ柔らかいかを調べて麻酔の効きやすさの指標にします。(上山博康先生)

息をしっかり吐くことの大切さとは?

奥仲先生:しっかり吐きますと深い呼吸ができるようになります。そうしますと、しっかりと酸素が取り込めますから免疫力がアップして病気になりにくい体になります。

 正しく息を吐く深呼吸のメリット 
酸素が取り込めるので免疫力がアップして病気になりにくい体へ
・血流がアップして冷えや肩こりが改善


肺を若返らせる3つの方法

イメージ画像(出典:Jill WellingtonによるPixabayからの画像)


それでは肺年齢を若返らせる方法が3つ紹介されたのでそれをまとめていきましょう。

① 体を前に倒しながら息を吐いて深呼吸する

 息を吐ききる深呼吸の仕方 
① 口を横に広げて薄く開く(番組ではよこ笛呼吸と呼んでいた)
② 10~15秒かけて息を吐き出す
③ 吐ききってから、さらに息を吐きながら体を前に倒す
④ 口を閉じ、鼻から5秒かけて息を吸う

これで横隔膜の筋肉を鍛えることができます。

② 肋間筋をのばす

肋間筋とは肋骨と肋骨の間にある筋肉です。主に息を吐く時に使います。

年をとると硬くなり(肋骨の間が)狭くなってしまいます。

そのためその自由度を広げるストレッチが必要になってきます。

 脇腹ストレッチのやり方 
① 背筋を伸ばして座る
② 頭と腰に手を置く
息を吐きながら体を横に倒す(⭐️ ここで大切なのは肋骨と肋骨の間が広がっているのを意識すること
息を吸いながら体を戻す
※高齢の方や持病のある方は医師と相談の上で行ってください

さらに息を吐きながら体を横に倒しているときに、肩甲骨の下のあたりを押してほぐします(腰に当てていた手で押す)

ポイントは肩甲骨の下のすき間に指を入れるイメージでやることです。

③ 長い鼻歌を歌う

イメージ画像(出典:Ryan McGuireによるPixabayからの画像)


鼻から息を出すことで、より強く横隔膜を使い、効率良く横隔膜が鍛えられる
⭐️ ポイントは、鼻歌をする時、一息でなるべく長く歌う!

「海」の鼻歌で実践 
「海は広いな」で5秒、「大きいな」で5秒、合わせて10秒
(ここまで一息で歌いきれれば肺年齢は30~40代と考えられます)

⭐️ メリット
・家で気軽にできる
・歌詞を覚える必要がない
・道具がいらない
・好きな曲でOK
なぜ鼻から息を出すと肺年齢が若返るか?
奥仲先生:口から息を出すのは簡単ですが、鼻から吐き出すというのはものすごく難しいのです。

歌を歌っている方が肺年齢が若いのは、横隔膜をきちんと使って呼吸しているので鼻歌も上手に歌えるのです。

鼻歌は口よりも小さい鼻の穴から息を出すため、より強く横隔膜を使わなければなりません。

つまり鼻歌は効率よく横隔膜が鍛えられるのです。

さらに小さい鼻の穴から勢いよく息を出すことで肺に圧力がかかり空気の通り道である気道がひろがって自然と呼吸もラクになるのです

 鼻歌で若返るポイント 
なるべく長い間隔で鼻歌を歌う → 気道が広がる → 横隔膜が鍛えられる → 肺年齢が若返る


本日の講師:奥仲哲弥 先生の4冊の書籍

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