人食いバクテリアが感染した時に症状はあるの?/対処法と死亡までの時系列まとめ

テレビ速報

今回は『主治医が見つかる診療所』の「怖い病気を引き起こすキケンな週間」(2019年3月7日放送)をまとめました。

(番組で放送されたイメージ再現ビデオは、体験者と医師への取材をもとに構成されています。)

建設会社に勤める60歳の男性がある晩に足の爪を切っていて「深爪(ふかづめ)」をしてしまい軽い出血しました。その足はあくる日腫れ上がりたった2日で命を落としました。

〔 ※ この記事はこのように体が急変した時にすぐに対処し、命を落とすことのないように、要点を中心に分かりやすく記録しています。〕

深爪から死亡までの時系列

【1日目晩】
60歳の男性が足の爪を切っていて「深爪(ふかづめ)」をし、軽い出血を起こす。

【2日目朝8時】
深爪をした足のくるぶしから上の当りに「赤い斑点のようなアザ」ができているのを発見する。しかし特に痛みもなかったため気にもとめず出社

【2日目朝8時】 異変発覚
その日の昼食時には体が熱っぽいことに気づく。しかしどうせ風邪だろうと思い2度目の放置。

【2日目14時】
体調は悪化し、熱が上がってきてしまう。大量の汗が出て、全身にダルさがでる。

インフルエンザにかかったと思いすぐに近くの内科医へ行き、熱を測ると40℃以上も出ていました。しかし検査の結果はインフルエンザではありませんでした。しかしこの時 男性は、足のあざの事は医師に伝えず、解熱剤だけをもらって家に帰ってしまいました。

【3日目朝5時】
足に強烈な痛みを感じ目が覚める。
くるぶしからふくらはぎにかけて大きく腫れ上がり赤黒く変色していた。

人食いバクテリアに感染した足の写真(出展:思うがまま 情報サイト)


救急病院へ行き採血をして、その血液は血液培養検査に回された。直ちに入院して検査結果を待った。

命を落とす10時間前に、血液検査の結果が分かった。
劇症型溶血性レンサ球菌」いわゆる人食いバクテリアの感染が認められました。

【6日目早朝】
60歳の男性死亡

人食いバクテリアとは

この細菌に詳しい菊池賢 先生(東京女子医科大学 教授)によりますと
人食いバクテリアと呼ばれている菌は様々な毒素を作って体の組織を溶かしていく
・亡くなる方は数十時間で命を落とします

🔵 人食いバクテリア「劇症型溶血性レンサ球菌」の特徴

この細菌は私たちの身の回りに存在し、カゼなどの原因になる「溶血性レンサ球菌(溶連菌)」です。
これが何らかの原因で突然変異を起こし人食いバクテリアへと変わってしまうのです。

何らかの原因で突然変異を起こして変化する:
溶血性レンサ球菌 → 劇症型溶血性レンサ球菌(人食いバクテリア)

人食いバクテリアになると、まるで人間の細胞を食べているかのように猛スピードで体を溶かしていく。2017年埼玉西武ライオンズの森慎二コーチも42歳という若さで、この人食いバクテリアに感染して命を落としたと言われています。

その感染者数は年々増加して2017年には500人を突破。

発症すれば実に約3割の人が死亡すると言われています。

菊池先生「私も何人か見ていますけれども朝見た時に(腫れは)足の先だったのに、昼入ったらヒザまで(菌が進行)の方がいます。そうすると(足を)どこかで切り落とさないと助からない。命が助かるかどうかという判断でやらなくてはいけないケースは多々あります。

60歳の男性は急いで治療を行いましたがすでに手遅れ。細菌が全身に周り多臓器不全で亡くなりました。

わずかな処置の遅れで命を失う「人食いバクテリア」!

しかしなにが原因で感染してしまうのでしょうか?

菊池先生「そのへんはまだ分かっていないことが多いです。はっきりしていることは足の感染が圧倒的に多いです。」

- コタツで低温やけど
– 靴ずれ

足のちょっとした傷から(菌が)入ることがあるのです。

60歳の男性も特定はできませんが、発症前日に深爪をしていたこと。もしも足の些細な異変を1日目で医師に伝えていたら、最悪の事態は免れたかもしれません。

人食いバクテリアに感染したが奇跡的に生還した例

順天堂大学の医学部教授は足に人食いバクテリアが感染し、足が腫れ上がったり細菌がひろがったにもかかわらず命が助かったのにはいくつか重要なポイントがあります。

 人食いバクテリアに感染しても生還するためのポイント 
・できるだけ早い受診
・足のアザを医師に診せる
・通常の血液検査ではなく、細菌が特定できる血液培養を行うこと
・それに伴って早めに点滴静注を始める

中山久徳 医師「10年ほど前に経験しました。上記の例と同じようにその患者さんも2日で亡くなりました。時間の単位でどんどん進行していきます。
ですから早い段階でレンサ球菌がたくさんある足を切り落とさないといけない。
ただその切り落とそうとする判断がなかなかご家族交えてですね、すぐに決断ができないともう手遅れになってしまします。


どこから感染するか?

秋津壽男 医師:本人が意識しないような小さな傷から菌が入ってきます。例えば、

 人食いバクテリアの感染経路 
– 深爪
– ささくれ
– 靴ずれ
– 水虫(から傷ができた場合だったり)
– 低温やけど(水疱が破れた後だったり)

患者さん自信も気づいていない場所から人食いバクテリアが関せんするので注意が必要です。

糖尿病をもっている方は足の痛みを感じづらいので要注意

中山久徳 医師:糖尿病が背景にある方は痛みを感じにくいです。特に足の感染症は起こしやすいです。ですから、症状がないところでも「全身どこか変化ないかな?」と見る。そして怪しいなと思ったら必ず早めに医療機関に行く。

 中山先生からの人食いバクテリアに対処する方法 
足に傷やアザなどがあり、さらに高熱が出ている場合は、ぐに病院へ行き熱だけでなく足のことも伝えることが大切。


人食いバクテリアに関する書籍・テレビドラマ(中央のリンク)


 

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