感染症対策やインフル対策になるのは枝豆かピーナッツか? 【林修の今でしょ!講座】
「林修の今でしょ!講座」で枝豆やピーナッツが感染症対策や花粉症撃退、そして血管強化までしてくれるという内容でした(2020年2月25日)。
枝豆やピーナッツにそんな効果があるとはとても思えなかったので、どういうことなのかまとめてみました。
ここで学べる4つのポイント
① 感染症対策になるのはピーナッツか枝豆か?
② インフルエンザ対策や花粉症対策になる豆とは?
③ ハーバード大学が発表「ピーナッツを朝30粒程度食べると、生活習慣などの死亡リスクが20%減った!?」その理由は?
④ 体の余分な脂肪を減らす豆は?
この記事のもくじ
① 感染症対策や花粉症対策になるのはピーナッツか枝豆か?
講師:星野泰三 先生(プルミエールクリニック院長)
肝臓強化し感染症を予防するパワーを持つのは「枝豆」です!肝臓は体の毒素やアルコールなどを分解し、健康な体を維持する大切な臓器。肝臓が弱ると疲れが取れなくなり免疫力が低下し感染症にかかりやすくなります。
枝豆の働きで本当に肝臓の働きが良くなるか実験
星野先生:お酒を飲む30分前に枝豆を6粒食べるだけで肝臓の働きが良くなったという結果があります。お酒を飲んだ後だとあまり効果はありません。
だから酒屋に行って枝豆のおつまみからサーブされるのは理にかなっているのです!
“豆”知識
ピーナッツも枝豆と同じくお酒のお供によいです。二日酔いの原因はアルコールがアセトアルデヒドに変わるため。ピーナッツに含まれているナイアシンがアセトアルデヒドを分解し二日酔いを防いでくれるのです。
肝臓が働きが良くなるしくみ
次の二大成分が効果的に働いています。🔵 レシチン – 肝臓の細胞を元気にして肝臓の機能を向上させる
🔵 メチオニン – 肝臓に溜まった老廃物の除去を促す
肝臓強化作用をアップさせる枝豆と組み合わせる食材は?
味噌汁&枝豆で弱った肝臓を回復させてくれます。千葉県では呉汁(ごじる)という郷土料理があります。
これは医学的にも理にかなった食べ方であります。味噌の中には肝臓に良いタンパク質、ビタミンB1が豊富に入ってます。枝豆をすりつぶし、細胞壁が壊れレシチンの吸収率をアップ。
他にも枝豆の卵焼きもオススメ。レシチンはギリシャ語から来ていて卵黄という意味。枝豆のレシチンと卵のレシチンを合わせて取ると「ダブルレシチン」でこれも肝臓強化に良いのです!
枝豆のその他の利点
🔵 カリウムが豊富なので血液中の塩分を排出。そのため血圧上昇を抑制してくれる。(枝豆は血管に良いと言える)
🔵 ポリフェノールはイソフラボン。イソフラボンはがんの予防や美肌に効果が期待されている。(ただし長寿遺伝子を活性化するというデータはない)
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② インフルエンザ対策になる豆とは?
講師:矢澤一良 先生(早稲田大学ヘルスフード科学部門長)
インフルエンザウイルスを減少させる効果
研究結果
ピーナッツに含まれる薄皮のポリフェノールを培地に入れるとインフルエンザウイルスが1000分の1に減少した。
(2015年の研究)
花粉症も撃退してくれる!
花粉症を撃退してくれるのもピーナッツ!薄皮のレスベラトロールが強い抗酸化作用を持ち、アレルギー症状の炎症を抑える効果が期待できます。
ピーナッツにある「おじいさん」を食べるとニキビが増える?
ピーナッツの間にある胚の部分を「おじいさん」と言って食べない女性がいますが、それはビタミンEが多い健康効果の高い部分なので、肌のことは気にせず食べた方が良いです。(矢澤先生)③ハーバード大学研究「ピーナッツを朝30粒食べると、生活習慣などの死亡リスクが20%減った!?」その理由は?
講師:矢澤一良 先生(早稲田大学ヘルスフード科学部門長)
予防医学の権威
日本人の死因で特に多いのが 心疾患 や 脳血管疾患 など血管にまつわる病気。ハーバード大学の研究によると、ピーナッツを食べると心疾患などによる死亡リスクが約20%減ったという結果がでました。
長寿の町で有名な鹿児島県の徳之島(とくのしま;沖縄に近い)にある「伊仙町(いせんちょう)」!(6人に1人が80歳以上なのです)
この地はあの日本最高齢の泉重千代(いずみしげちよ)さん(日本最高齢120歳)や本郷かまとさん(2003年長寿世界一、116歳)などの有名人がいらっしゃるところです。
ピーナッツの脂肪成分はオリーブオイルと同じだった!
ピーナッツの半分(49.6%)は脂質! ピーナッツの油はオリーブ油と同じオレイン酸。オレイン酸は悪玉コレステロールを減らしてくれるので「血管を老けさせない!」効果があり、血管を強くしてくれるのです。ピーナッツの収穫量が8割を占める千葉県のご長寿の血管年齢を測定しみると、毎日ピーナッツを食べている78歳の男性の血管年齢は54歳でした! 75歳の女の血管年齢は44歳。60年以上毎日ピーナッツを食べている79歳の男性の血管年齢は53歳低い26歳。ピーナッツをよく食べている9人全員が実年齢より血管年齢が若かった。
ピーナッツをよく食べる人を調べると、効率よくピーナッツを普段の食事に取り入れていることが分かりました。それが血管年齢が若い秘密でもあったのです。
朝食で糖質の吸収を遅らせる食べ方をしていた!
ピーナッツの収穫量日本一の千葉では、パンにピーナッツバターをたっぷり塗って食べていました。そのピーナッツバターは糖分の少ないタイプでした。20〜30年、朝食にそれを食べていて78歳なのに肌がツルツルでした。体に良い科学的理由:オレイン酸やタンパク質が多いと糖質の吸収を抑えることができます。血管のためには無糖のピーナッツバターがよいです。パンだけだと血糖値は非常に上がりやすいですが、ピーナッツと食べることによって血糖値の上がりは緩やかになります。
揚げ物を食べても血管を傷つけない食べ方とは?
ピーナッツをミキサーにかけて細かくしたものをパン粉代わりにして揚げ物にする。コロッケやから揚げの小麦粉の衣の代わりに、少し粗めのピーナッツで衣を作っていました。この揚げ物を食べた林さんの感想は「から揚げのうま味にピーナッツの香ばしさがさらにプラスされている。ただただ旨味のレベルが上がる」と絶賛。
矢澤先生:揚げ物を「ちょっと気をつけましょう」と言われるのは「油が酸化されやるい」ということがあります。しかしながらピーナッツはオレイン酸なので他の脂肪酸と比べると熱に強いという点があるわけです。つまり酸化されにくいと言うことで血管に非常にいいと言うことになるわけですね。
ピーナッツが血管によいと言っても食べ過ぎはよくないので、目安として、1日20~30粒が良いです。
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千葉県産の完全無添加・お塩も添加してない健康志向のピーナッツ。薄皮つき。
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問題:ピーナッツはどのように実ができるのでしょうか? ヒント:「落花生」と呼ばれる
答え:ピーナッツは根にできるのではなく、花が落ちるとその茎が土の中に潜っていき、そこで実になるのです。それが、呼んで字のごとく落花生となっているわけです。
落花生が土の中で成長すると、土のミネラルが落花生に吸収され、脂質がどんどん増えていき油が多くなるのです。
心配事:ピーナッツを食べすぎると「吹き出物」がでると言われるけど・・・
矢澤先生「それは全く医学的な根拠はないと言われています。カロリーが高いからという相関性から都市伝説的に伝わってきていることで、科学的な根拠は何一つ証明されていないんですよね。」矢澤先生「食べ過ぎると鼻血が出るというのも、全く根拠がありません。別のことで鼻血を出していると思います。」
長寿の町「伊仙町」で食べられているピーナッツ料理の例
🔵 みそピーナッツ(あんばみしゅ):甘辛い味噌とあえてあります🔵 ピーナッツ味噌汁:ピーナッツを砕いて味噌汁に入れます
細胞の老化を遅らせ若さを保つ効果とは?
矢澤先生:これは実験レベルですが、ピーナッツの薄皮のポリフェノールは長寿遺伝子を活性化させる効果があるので、長寿になる可能性があるということで知られております。問題:花粉症撃退パワーを2〜7倍アップするピーナッツの食べ方は?
答え:ご飯を炊くときにピーナッツを入れる(赤飯を炊く容量で)矢澤先生:ピーナッツを皮ごと食べても全ての成分が効率よく吸収されるわけではありません。ところがピーナッツご飯のように熱をかけて茹でると、有効成分を全く逃がさない上に吸収効率は上がる。
ミキサーでピーナッツをバター状にして食べるのも吸収効率が上がるので頭のいいやり方。薄皮がついていれば一番良いです。
④ 体の余分な脂肪を減らす豆は?
講師:星野泰三 先生(プルミエールクリニック院長)
最新研究
世界32ヵ国、約1060万人を調べた大規模な追跡調査で肥満度が高いほど寿命が短くなる傾向が見つかったことが発表されました。心疾患などで死亡のリスクが高まっていくとするデータ。(ハーバード大学&ケンブリッジ大学等の合同調査)
体の余分な脂肪を減らす効果のある豆は・・・「枝豆」なのです!
枝豆は海外でもEDAMAMEと呼ばれヘルシーフードとして大注目の食材!
問題:なぜ枝豆は体の余分な脂肪を減らせる?
答え:それは脂肪を減らす栄養素が他の食材に比べて抜群に多いからなのです。
枝豆には脂肪を減らす成分である鉄分(不足するとやせにくくなる)、食物繊維(脂肪をつけにくくする)、ビタミンC(代謝を上げ脂肪をたまりにくくする)、葉酸(脂肪の燃焼に必要)が多く含まれているのです! しかも代謝をあげてくれるタンパク質も豊富です。
冷凍の枝豆は栄養に差があるの?
星野先生:冷凍の枝豆は旬の時期にとれたものを、今の高い技術で一瞬で冷凍するので、栄養が閉じ込められ逃げないので効率よく栄養がとれます。全く問題ないですし、それ以上を期待できます。枝豆の二大栄養成分とは?
🔵 コリン – 脂肪や糖を分解してくれる
🔵 オルニチン – 脂肪や糖の燃焼を促進してくれる
枝豆を食べる時に普通は茹でますが、これが脂肪を減らすパワーを大幅に減少させてしまっていたのです!
実は枝豆を茹でるとオルニチンとコリンは水に溶けて失っていたのです。
脂肪を減らす成分を逃さない調理法は?
枝豆は、フライパンで皮ごと蒸し焼きが良いです!脂肪を減らす成分を逃さない調理法
■
① 枝豆500g, 水はたったの100ccをフライパンの上へ
⭐️ 水が少ないので栄養成分が流れにくい
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② 中火で5分くらい加熱(フタをしたまま)
⭐️ 水がなくなるくらいまで
枝豆産地の健康長寿を覗いてみると・・・岐阜市民が愛してやまない枝豆料理は「枝豆の炊き込みご飯」でした。
枝豆の炊き込みご飯は、枝豆から出た栄養はご飯が吸収してくれます。
枝豆の炊き込みご飯は糖質による血糖値を急激に上げない!
ご飯の糖質をコリンやオルニチンが吸収を抑えてくれますので、血糖値は急激に上がりませんしダイエットにもよいです。また、枝豆が入っていることでご飯の食べる量を減らすこともできます。Seigoの追記
ピーナッツが若返り効果はないのではと思っていましたが、泉重千代さんがいらっしゃったあの長寿の町「徳之島の伊仙町(いせんちょう)」でピーナッツをガンガンに食べているのを聞いて考え方が変わりました 😅ピーナッツ+味噌のコンビネーションが特に良さそうですね。
それからピーナッツという言葉は、米国ではある意味見下した言い方になってしまうことがあるので、これからはあまり使わないようにしようと思いました。
代わりに生物学的に生活環のステージの一つも表す「落花生」がドンピシャで日本人としてぜひ使っていきたい言葉だと思いました 😀
20余年アメリカで遺伝子治療&幹細胞の研究者をやってきました。
特に遺伝病の間違った遺伝子をピンポイントで修復し、元に戻す技術開発です。
理学博士(Ph.D. )
アメリカ生活で学んだアンチエイジングなど健康に関する知識をシェアしたいと思います。
巷の情報もご紹介、時にはブッた斬ったりしてしまうかもしれません。
またポイントなどの節約術や生活に便利なガジェット(スマホやアプリの紹介)も記事にしますので参考になれば嬉しいです。
皆さん、ご一緒に「究極のヘルシーライフ」を楽しみましょう♪
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