BCAAは効果なし!? 摂り過ぎるとうつになり短命になることが判明! (2019年最新論文)
健康情報
今回はBCAAの摂りすぎの危険性についてオーストラリアのシドニー大学より研究発表がありました。
その研究結果を論文に発表され、またそのレビュー記事(英文)が大学サイトに紹介されました。今回はそのレビュー記事を翻訳しましたのでご紹介します。(翻訳のプロではないので読みづらかったらすみません m(_ _)m )
この記事のもくじ
ニュースタイトル「プロテインシェイクを置いて、健康に良いさまざまなタンパク質を」
人気のあるタンパク質は筋肉を増やすのに最適ですが、寿命を短くする可能性があります
アミノ酸は筋肉を作るということで、フィットネスやボディービルをする人々の間で長い間もてはやされてきました。ウルトラお徳用のプロテインパウダーからリーンプロテインバーまで、筋肉を増やしたい人々のための製品にあふれています。
しかしタンパク質は人気が高いものの、起こり得る副作用の研究にあまり注目されていません。
Nature Metabolism(ネイチャーメタボリズム)誌に発表された、シドニー大学付属チャ―ルスパーキンスセンター(Charles Perkins Center)のスティーブン・シンプソン(Stephen Simpson)教授とサマンサ・ソロンビート(Samantha Solon-Biet)博士の研究では、アミノ酸は筋肉を作るけれども、分岐鎖アミノ酸(BCAA; branched-chain amino acids)を過剰に摂取するのは寿命を縮めたり気分にネガティブな影響を及ぼしたり、または肥満につながるかもしれないと示唆しています。
BCAAは筋肉量を増やすのに素晴らしいものですが、後で代償を支払うことになると科学的には言います
ソロンビート博士の研究は代謝や生殖、食欲、老化のさまざまな側面に関わる栄養の複雑な役割を調査しました。「タンパク質が多く炭水化物が少ない食事は生殖機能に良いと示されていますが、中年期以降の健康に弊害があり、また寿命をも縮めたりすることもあります。この新しい研究で明らかになったのは、アミノ酸バランスが重要であるということです - ベストなアミノ酸バランスにするには色々なタンパク源を摂ることです。」と彼女は説明しました。
気分に影響を与え、過食につながるBCAA(分岐鎖アミノ酸)
現在の研究で、食べ物のBCAAやトリプトファンなどの必須アミノ酸がマウスの健康状態や体の組成に与える影響を調べました。この研究結果についてアカデミックディレクターで生活環境科学科(School of Life and Environmental Sciences)のスティーブン・シンプソン教授は、「BCAAの補給は、血液中に高レベルのBCAAをもたらし、それが脳への輸送についてトリプトファンと競合しました。」
トリプトファンはセロトニンというホルモンの唯一の前駆物質で、気分を高める効果や睡眠促進をにおける役割から、よく「幸せのケミカル」と呼ばれます。しかしセロトニンはこれ以上のことをしており、そこに問題があります」と彼は言いました。
「トリプトファンは脳でセロトニンを低下させ、食欲を増す強いシグナルになりました。マウスの実験から、BCAA過剰摂取によるセロトニンの減少が過食につながることがわかりました」と述べています。
マウス実験では、それぞれ通常の2倍(200%)、標準(100%)、半分(50%)、5分の1(20%)の量のBCCAを生涯与え続けました。200%のBCAAを与えられたマウスは食事の量が増え、肥満と短命という結果となりました。
健康のためにタンパク質の種類を増やす
栄養士および公衆衛生栄養士のシドニー大学生命環境科学部(University of Sydney’s School of Life and Environmental Sciences)のリベイロ博士(Dr. Rosilene Ribeiro)は、タンパク質の種類を色々と摂るように勧めています。
繊維やビタミン、ミネラルを豊富に含むヘルシーなバランスの取れた食事を通して、さまざまな必須アミノ酸を摂取するためにタンパク源を色々摂ることが重要です。
BCAAはタンパク質含有食品に存在する必須アミノ酸であり、赤身の肉と乳製品に最も豊富にあります。チキンや魚、卵もBCAAが多いです。
ベジタリアンは豆、レンズ豆、ナッツ、大豆タンパク質から BCAAを摂れます。
トリプトファンが豊富な食品は、種子やナッツ、大豆、チーズ、鶏肉、ターキーですが、面白いのはそれらにクロコダイルです。
BCAAについて
BCAAは、ロイシン、イソロイシン、バリンの3つの必須アミノ酸のグループで、最も一般的には赤身の肉や乳製品に含まれています。 ホエイプロテイン( 最も人気のあるフィットネスプロテイン)は乳製品副産物から作られており、高レベルのBCAAを含んでいます。引用ニュース&原著論文
🔵 英語ニュース:Put down the protein shake: variety of protein better for health(University of Sydney)1 May 2019
🔵 原著論文 :Branched-chain amino acids impact health and lifespan indirectly via amino acid balance and appetite control(Nature Metabolism, 2019 )
20余年アメリカで遺伝子治療&幹細胞の研究者をやってきました。
特に遺伝病の間違った遺伝子をピンポイントで修復し、元に戻す技術開発です。
理学博士(Ph.D. )
アメリカ生活で学んだアンチエイジングなど健康に関する知識をシェアしたいと思います。
巷の情報もご紹介、時にはブッた斬ったりしてしまうかもしれません。
またポイントなどの節約術や生活に便利なガジェット(スマホやアプリの紹介)も記事にしますので参考になれば嬉しいです。
皆さん、ご一緒に「究極のヘルシーライフ」を楽しみましょう♪
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