秋ウコン, 春ウコン, 紫ウコンはどう違うの? どんな効能があるの?

健康情報

ウコンと言えば黄褐色の香辛料である「ターメリック」のことを言いまして、それは秋ウコンのことです。その色が、みんな大好きなカレーの風味と色を醸し出しています。

ウコンには他に「春ウコン」があり、クルクミンと精油の含有量が違っていて別の効能を持っています。

さらに「紫ウコン」というものがありますが、実はこの3種類のウコンはかなり成分が異なっていて、効能も違ってくるのでそれらを整理するために、ここではその違いを説明させていただきます。

ウコンの働きとは?

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ウコンは黄色い「ターメリック」という香辛料で、カレー粉に使われている黄色色素として知られています。カレー以外では、たくあんやピクルスなどにも天然の黄色色素として使われています。ウコンは、インドが原産のショウガ科ウコン属の多年草です。古くは紀元前からインドで栽培されています。ウコンの種類は50種類以上ありますが、日本では「秋ウコン」「春ウコン」がよく知られています。

ウコンは、中国や沖縄では消化機能が弱った時に飲む民間薬として利用されてきました。肝臓の働きを助けて消化液をたくさん出させる作用があるからです。カレーの大手メーカーであるハウス食品が、肝臓の機能を高めて二日酔いを軽減するドリンクとして、「秋ウコン」のエキスを原料とした「ウコンの力」を発売しています。年末になると、コンビニのドリンクのコーナーにはウコン系のドリンクが並びます。

ウコンには、肝機能改善消化機能の改善だけでなく、最新の研究ではガンの抑制効果アルツハイマー心臓病うつ病にも効果があるようです。

次に「秋ウコン」や「春ウコン」について、どのような成分が含まれていてどのような作用があるのかを調べてみました。

ウコンの有効成分とは?

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ウコンには多くの種類がありますが、有効成分は精油成分(エッセンシャルオイル)とポリフェノール(黄色色素のクルクミンとその誘導体)です。ウコンの種類によって、クルクミンの含有量と精油成分の種類に違いがあるのです。

精油成分としては、ターメロン胆汁分泌促進)、シネオール胆汁・胃酸の分泌促進)、αクルクメンコレステロールを溶かし、高脂血症に有効)、クルクモール抗ガン作用)などがあります。胆汁は、脂肪を乳化して消化酵素の働きを助ける作用があるので、消化不良を改善してくれます。クルクミンは、変形性関節症での痛みの軽減効果があり、抗腫瘍作用や抗酸化作用、抗炎症作用などの生理作用も報告されているようです。

現在出回っているウコンの種類としては、「秋ウコン」、「春ウコン」、さらに「紫ウコン」の3種類がありますので、この3種類のウコンの違がはっきり分かるように次で説明していきます。

秋ウコン, 春ウコン, 紫ウコンの特徴とは?

ウコンなどのスパイス(出典:nils9threeによるPixabayからの画像)

秋ウコン

「秋ウコン」は7~8月に花を咲かせ、鮮やかな黄色をしていてクルクミンが多いのが特徴です。市場で最も流通しているのが「秋ウコン」で、香辛料や天然の着色料としても使用されています。英語名は「ターメリック」です。クルクミンの含有量は「春ウコン」の約10倍もあります。黄褐色の粉末状になった「秋ウコン」を、日本でも一般的に「ターメリック」と呼んでいます。
抗酸化性が高い秋ウコン
沖縄県工業技術センターの研究報告によりますと、抗酸化性を3種のウコンで比べますと、

秋ウコン > 春ウコン > 紫

という順番になります。抗酸化性の測定法は、活性酸素吸収能力(Oxygen Radical Absorbance Capacity, ORAC値)を測定しました。

春ウコン

「春ウコン」は4~5月に花を咲かせ精油成分とミネラルが豊富なことが特徴です。英語では「ワイルド・ターメリック」と呼びます。「秋ウコン」と比べるとクルクミンの含有量は少ないのですが、ターメロン胆汁の分泌を促進)やシネオール胆汁や胃酸の分泌促進)など100種類以上の精油成分を含んでいます。さらには、カルシウム、カリウム、鉄、マグネシウム、リンなどのミネラルや食物繊維も豊富なのです。

一般的な(秋)ウコンより日本人には(沖縄や屋久島で採取される)「春ウコン」のほうが日本人に合っているのではないかと考える人もいます。その理由は、秋ウコンやクルクミンは肝臓によいと言われつつも、肝臓の弱った方(脂肪肝を患う方)には逆に副作用が出てしまう場合が多いからです。

それに比べて春ウコンはそのような肝臓の副作用が少なく、体に優しい成分が多いのでしょう。

そして春ウコンは秋ウコンにはない「100種類以上の精油成分とミネラルが豊富」に含まれています。この精油成分が、秋ウコンにはない薬膳効果を発揮してくれているのでしょう。私はこのクルクミン以外の精油成分とミネラル成分があるせいで体に優しく作用するのではないかと考えています。

紫ウコン

「白ウコン」とも呼ばれます。夏に花が咲く切り口は紫がかった白色です。クルクミンはほとんど含有されていないが精油成分は「秋ウコン」と同程度含まれています。胃薬の原料として日本医薬方に記載されていますが、一般的には、ほとんど流通していません。

このように、ターメリックと言えば「秋ウコン」ですが、クルクミンと精油の含有量に特徴があります。精油成分が多い「春ウコン」は、動脈硬化予防やコレステロール対策、ガンの抑制の効果も期待できます。また、「春ウコン」の方がミネラルや食物繊維も多いので、健康食品の原料としても利用されているようです。

ウコンは、ターメリックパスタやお米に混ぜて炊飯器で炊き込んだターメリックライスやスープなど、いろんなレシピが公開されています。夏場で冷房に悩まされて胃腸の働きが衰えた人、お酒でのお付き合いが多い人は、日頃から胃腸や肝臓の働きを助けるウコンを召し上がってはいかがでしょうか?

Seigoの追記

私の一番のお気に入りのウコンは「春ウコン」です。ボケ防止やうつ病予防になるのではないかと考えています。

胃にも優しいのでイチオシのウコンです。

私が愛用している有機栽培・春ウコンのリンクを貼っておきます。


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