最も簡単なオススメダイエットは食事内容を記録するという「行動」だけだった!? (2019年米国研究)
ニュース/レビュー
今回はプチ断食がは炎症性腸疾患(IBD)の治療に効果的であるという基礎研究データの発表がありましたのでご報告いたします。
米国バーモント大学のプレスリリース(英文)を翻訳しましたので、ここでご紹介します。
Obesity に出版された原著論文はオープンアクセスなので全文を読んだりダウンロードできます 😄
(以下にリンクあり)
ニュースタイトル「最も効果的な減量戦略は本当に難しいですか?」
副題:新しいUVMの研究では、食事の自己監視は1日15分以内であることが示されています.食事の自己監視は面倒で時間がかかると考えられていますが、一般的に考えられているよりもはるかに時間がかかりません。最近実施した研究で最も成功した参加者にとっては1日平均14.6分です。
研究結果によりますと、体重を減らそうとする場合、それを成功に導く唯一最良の手段は一日を通してカロリーと脂肪の摂取量をモニターして記録すること ―「食べたら書く」ことです。
しかし、食事の自己監視は、不快で時間のかかるものと広く考えられています。減量する人の多くは、意思決定力をそこに集中することができません。
Obesity (肥満) 誌の3月号に発表される新しい研究は、食事の自己監視は現実的には一般に認識されているものよりはるかに不快感が少ないことを示唆しています。
あるオンライン行動減量プログラムに参加して、6ヵ月間の食事摂取量を監視した後、最も成功した参加者がこの活動に費やしたのは1日平均で14.6分でした。このプログラムは、参加者が消費したすべての食品や飲料のカロリーと脂肪量、それに一人前の分量と調理方法を記録するものでした。
バーモント大学とサウスカロライナ大学の研究者によって実施されたこの研究は、実際に減量に成功した人々が、実際に食事の自己監視に費やした時間を定量化した最初のものです。
「人々はそれを嫌います。彼らはそれが面倒で不愉快だと思っています、しかし聞きたいのは:食事の自己監視は本当にどれくらいの時間がかかるのですか?」ということですが、バーモント大学の栄養食品科学部長で本研究の主幹であるジーンハーヴェイ氏(Jean Harvey)は、「答えは、それほどではありません」と言います。
ハーヴェイ氏とその同僚は、オンラインによる行動的体重管理に介入した142人の食事による自己監視習慣を調べました。24週間にわたり参加者は毎週、訓練を受けた栄養士が率いるオンラインのグループセッションに集まりました。
また、参加者は毎日の食物摂取量をオンラインで記録し、その過程で彼らが活動に費やした時間と彼らがログインした頻度の記録―研究者が新しい研究のために採掘した情報、を残しました。
体重の10%を減量した参加者 ― すなわちコホートで最も成功したメンバーは、プログラム最初の月に1日平均23.2分を自己監視に費やし、6ヶ月目までに、その時間は14.6分に減少しました。
短かく、しかし頻繁に
減量の成功を予測する最たるものは、監視に費やされた時間ではなく ― より多く時間をかけてより詳細に記録した人たちは、より良い結果を得られなかった ― ではなく、ログインの頻度であって、これは前述の研究結果を裏付けるものです。ハーヴェイ氏は、「上自己監視に1日3回以上時間を費やし、一日一日を一貫して続けている人が最も成功しました」として、「この違いを生むのは、自己監視する行為そのものようです。(時間をかけたり記録を詳細にしたりするのではなく)」と語りました。
ハーヴェイ氏は、このような自己監視時間の短縮は、参加者のデータ記録効率の向上と、ほんの数文字入力後に自動的に単語やフレーズを完成させるWebプログラムの進歩的な能力に起因すると考えています。
ハーヴェイ氏によると、この研究の最も重要な役割は、減量を見込む人々がその行動目標を設定するのを支援することにあるとのことです。
「私たちは、人々が正しい期待を持っているとき、人々がより良くなることを知っています」とハーヴェイは言いました。「我々は、彼らが週に200分運動するように彼らに言うことはできました。しかし、彼らにすべての食物を書き留めるように頼んだとき、それにどれほどの時間がかかるかは言えませんでした。
LoseIt、Calorie King、My Fitness Palなどのオンライン食事監視アプリが広く利用可能になったことで、ハーヴェイ氏はこの研究結果が減量戦略としてより多くの人々に食事の自己監視を採用する動機を与えることを期待しています。
彼女は、「それは非常に効果的であり、そして人々が思うほど難しくはない」と述べています。
それは一か八かの賭けです。最新の連邦政府のデータによりますとは、アメリカの成人の34%が2007~2008年に肥満でしたが、2015〜2016年には約40%に上がっています〔連邦政府のデータを見る(英文)〕。2013年の調査によると、肥満は2型糖尿病や高脂血症、高血圧、心血管疾患、そしてがんなどの慢性疾患に関連しており、40〜85歳のアメリカ人の死亡原因の18%を占めています〔2013年のデータを見る(英文)〕。
引用ニュース & 原著論文
🔵 英語ニュース:Is the Most Effective Weight-Loss Strategy Really That Hard?(University of Vermont)2-25-2019🔵 原著論文(論文の全文が閲覧できます):Log Often, Lose More: Electronic Dietary Self‐Monitoring for Weight Loss
Obesity (Silver Spring). 2019 Mar;27(3):380-384. doi: 10.1002/oby.22382.
Harvey J, Krukowski R, Priest J, West D.
Seigoの追記
原著論文のサマリーを見ますと、この調査に参加した人の90.8%は女性だったとありますので、男性の数はとても少ないです。(男性は記録をとるのは途中で断念してしまったのかな?)結局、毎日ログインして3種類の記録(食品や飲料のカロリーと脂肪量、それに一人前の分量と調理方法)をし続けた「マメな人」が減量に成功したようです。
でもこれはコスパ的にはすごくいい方法ですね。薬やサプリをとらないで減量に成功しているわけですから。
ただ記録をつけるだけだそうです。
やはり自分の身体や食事内容(特に脂肪の摂取量)を「気にする」ことが大切な事ことなのかも知れません。
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20余年アメリカで遺伝子治療&幹細胞の研究者をやってきました。
特に遺伝病の間違った遺伝子をピンポイントで修復し、元に戻す技術開発です。
理学博士(Ph.D. )
アメリカ生活で学んだアンチエイジングなど健康に関する知識をシェアしたいと思います。
巷の情報もご紹介、時にはブッた斬ったりしてしまうかもしれません。
またポイントなどの節約術や生活に便利なガジェット(スマホやアプリの紹介)も記事にしますので参考になれば嬉しいです。
皆さん、ご一緒に「究極のヘルシーライフ」を楽しみましょう♪
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