悪玉コレステロール(LDL)を減らし善玉(HDL)を増やす方法/LDLが増える原因から改善策まで【主治医が見つかる診療所】
主治医が見つかる診療所
コレステロールを改善する2大食材&極意3ヵ条
放送時間:2018年3月15日 夜7時58分~ 2時間番組
ようやくテレビも「食事中のコレステロールを気にする必要はない」と言うようになってきましたので、書き起こしました。
また初心者でも分かるように「コレステロールとは」など基本的なことから書かせていただきました。
そして悪玉コレステロールを減らし善玉コレステロールを増やすいろいろな方法をクイズ形式にしましたので、楽しんでいただけたらと思います。
未だにテレビは触れない「悪玉コレステロールや動脈硬化の原因」や「コレステロール降下剤の害悪」についも故・安保徹先生のご著書から引用しましたので、ご参考になさって下さい。
この記事のもくじ
- 1 コレステロール驚きの最新情報!
- 2 コレステロールとは
- 3 悪玉コレステロールとは?
- 4 悪玉コレステロール値を上げる要因
- 5 悪玉コレステロールを減らす2大食材
- 6 善玉コレステロールとは?
- 7 善玉コレステロールと糖の関係
- 8 質問:善玉コレステロールを上げる効果が期待できる食品や運動はなに?(全部で4つ)
- 9 質問:中性脂肪を下げる効果が期待できる食品(全部で4つ)
- 10 岡部正 医師から善玉コレステロール(HDL)が基準値以下(30台)の人へのアドバイス
- 11 岡部正 医師から木下隆行(TKO)へ:善玉コレステロールを改善する極意3ヵ条
- 12 質問:コレステロールの改善の極意まとめ(悪玉を減らす食品を2つ、善玉を増やす食品を2つ上げよ)
- 13 故・安保徹 先生(医学博士、新潟大学大学院医歯学総合研究所名誉教授)の言葉
- 14 Seigoの追記
コレステロール驚きの最新情報!
- 実は最新の研究によると、健康な人であればコレステロールが多い食べ物を食べても肝臓の働きにより血液中のコレステロール量は増えないということが分かってきました。
- そのため日本動脈硬化学会でも「健常者の場合、コレステロール制限の必要はない」との考えを明らかにしています。
- しかしコレステロールが(血液中に)高い人は制限しなければいけません。(コレステロールの専門家・内分泌内科 岡部 正 医師の言葉)
コレステロールとは
そもそもコレステロールは人間の血液の中にある脂質の一種です。
悪玉コレステロールとか善玉コレステロールとか聞いたことありますよね?
それでは悪玉コレステロールとはどういうコレステロールなのでしょうか?
悪玉コレステロールとは?
悪玉コレステロールというのは全身に運ばれるコレステロール。
「細胞」や「ホルモン」の材料となります(代謝や生命維持に大切な栄養分)。
多すぎると血管の中に入って動脈硬化を起こしてしまいます。
心筋梗塞とか脳梗塞などの命に関わる重大な病気になることがあります。(岡部正 医師)
多すぎると体に悪いことから悪玉コレステロールと呼ばれています。
(しかし生きていくためには絶対に必要なものです。)
悪玉コレステロール値を上げる要因
- 甘いもの
- アルコール
- 脂っこいもの
- たばこ
悪玉コレステロールを減らす2大食材
① 海苔
⭐️ 海苔が悪玉コレステロールを減らす仕組み
海苔のある成分が腸にある胆汁酸を体の外に排出する
↓
胆汁酸の原料は悪玉コレステロールなので、結果的に血液中の悪玉コレステロールは減ることになる。
海苔の特徴
• 食物繊維や豊富
• ビタミンも豊富(ビタミンA、ビタミンB群、抗酸化作用のあるビタミンE)
• 微量元素も豊富(カルシウム、マグネシウム、亜鉛、鉄)
🔵 渡辺光博教授(慶大)は海苔を毎日2~3枚食べることを勧めておりました。
② 杜仲茶(とちゅうちゃ;甘く感じるお茶)
- カフェインがないのでたくさん飲むことができ、子供が飲んでも大丈夫です。
- 脂っこいものを食べた後に飲むと良いです。
マメ知識
杜仲の葉っぱをお茶にして飲む習慣は中国にはない。日本だけ。
善玉コレステロールとは?
善玉コレステロール(HDL)は、細胞で余分なコレステロールを回収して肝臓にもどす役割を担っています。
これが少ないと、コレステロールが体の中であふれ出してしまうのです。
動脈硬化の原因になってしまいます。
秋津壽男 医師(循環器内科)のお話
私が心臓の病気の患者さんを診てて思うことは、悪玉が高いよりも善玉が低い人のほうが重篤な心臓の病気が多い印象があります。
善玉コレステロールと糖の関係
糖(とう)というとケーキや果物など甘いものだけに含まれるイメージですが、「パン」や「麺類」,「お米」にも糖質は入っています。
実はこれらの糖質は体の中で中性脂肪に変わり、そしてこの中性脂肪が増えれば増えるほど善玉コレステロールは減ってしまうのです。
質問:善玉コレステロールを上げる効果が期待できる食品や運動はなに?(全部で4つ)
答え:
- ミニトマト、1日15個(大きいトマトは2個)
- 大豆製品(1日に豆腐半丁か納豆1パック)
- あまに油(英語でフラックスシード・オイル) – 1日大さじ1杯(5g)
- 有酸素運動(ウォーキング、最低30分)
質問:中性脂肪を下げる効果が期待できる食品(全部で4つ)
答え:
- 大豆タンパク質
- あまに油 – オメガ3が中性脂肪を下げる
- 野菜とタンパク質の多い食品(糖質が少ない)は中性脂肪を下げる
- 善玉コレステロールが上がれば、逆に中性脂肪は下がる
岡部正 医師から善玉コレステロール(HDL)が基準値以下(30台)の人へのアドバイス
30台の人は善玉コレステロールが40以上の人よりも3倍心筋梗塞が多いと言われています。30台は非常に低いと考えています。
花田虎上(元横綱)の改善点は甘いものをどれだけ減らすかにかかっていると思います。
岡部正 医師から木下隆行(TKO)へ:善玉コレステロールを改善する極意3ヵ条
- ビール1杯とチューハイ1杯まで
- ご飯の大盛りとおかわり禁止(つまりご飯1杯)
- 1日15個のミニトマト
木下さんは身長 183cm で体重を減らす約束だったが2キロ増え116.9kgになってしまって岡部先生の指導が始まりました。
➡️ しかし上の極意を2週間続け、善玉コレステロール(基準値 40~100mg/gL) 41 → 47 そして中性脂肪(基準値 50~149mg/gL) が 317 → 178 に改善しました!
質問:コレステロールの改善の極意まとめ(悪玉を減らす食品を2つ、善玉を増やす食品を2つ上げよ)
答え:
- 悪玉を減らす:海苔、杜仲茶
- 善玉を増やす:トマト、大豆製品
番組の内容はここまでです。最後まで読んで下さりありがとう!
ここからはちょっと違う角度からの重要な情報になりますので、ご興味のある方はどうぞ。
故・安保徹 先生(医学博士、新潟大学大学院医歯学総合研究所名誉教授)の言葉
番組とは関係ありませんが、私の信頼する安保先生によるコレステロール(脂質)と動脈硬化についての大切なご見解を抜粋させていただきます。
ストレス回避のために体は脂質を必要とする
アルコールを毎日飲まないでいられないほどストレスがある人は脂質が増えます。
危機回避のために増えているのです。
例えば忙しい日々を送っている人はミトコンドリアが脂質からエネルギーを取ろうとするので、わざわざ悪玉コレステロール(LDL)を増やしたり、脂質の多い脂肪肝を生じさせ、ミトコンドリアが脂質を利用できるようにしています。
《安保先生によりますと、肝臓のミトコンドリアがエネルギーを欲しがるために、肝臓をわざわざ脂肪肝にさせてミトコンドリアがエネルギーを得やすいように変化しているそうです》
忙しすぎる生活だとミトコンドリアのエネルギーが足りなくなり、脂質を使えるようにわざわざ悪玉コレステロール(LDL)を増やし、その結果 脂肪肝になってしまうのです。
(普通のお医者さんとは180度違う考え方です。)
悪玉コレステロールや脂肪肝を減らす方法
ストレスを解消することで脂質は自然と低下していきます。
(つまり悪玉コレステロールが高くても、ストレスが減れば脂っこいものを欲しがらなくなり、結果的にコレステロールは正常化するということ)
これをしないで一般のお医者さんはコレステロール降下剤を処方するので、ますます自体は悪くなっていきます(次のセクションへ続く)。
日本人のボケと寝たきり老人を増加させたコレステロール降下剤
悪玉コレステロール(LDL)の多い患者さんに、これまでお医者さんはスタチン系のコレステロール降下剤を勧めてきました。
しかしこの薬によってコレステロールの代謝やLDLの産生を行っているミトコンドリアを多く持つ細胞が機能障害を起こして壊れてしまいます。
特に筋肉にダメージがありますが、副作用は10~15年かけておきるのでお年寄りは「年取ったから歩けなくなったんだ」と勘違いしてしまいます。
またLDL(悪玉コレステロール)は脳の神経細胞を作るのに大切な材料ですが、コレステロール降下剤によって脳に影響がでてボケが進行することをお医者さんはほとんど知りません。
よって病院嫌いのお年寄りがピンピンと生き延びているのです。
動脈硬化の原因は悪玉コレステロールではない
一般のお医者さんは高血圧や高コレステロールの患者さんに「このまま放置しておくと動脈硬化になります」と必ず動脈硬化の話を持ち出します。
しかし動脈硬化の原因は高血圧や高コレステロール(悪玉コレステロール)ではないのです。
本当の原因は血流障害による新陳代謝の低下によります。
忙しさで心臓を働かせて相対的に血流不足が続くと、血管の代謝が十分でなくなり動脈硬化や石灰化がおこります。
石灰化は血管壁の柔軟性と弾力を減少させ、最終的には血管の脆弱性(もろさ)を招き易い状態になります。
血流が良ければ血管内皮細胞の新陳代謝が常に繰り返され、硬化することはありません。
動脈硬化は年齢とともに進みますが、体は基本的に90~100歳までは生きられるようになっています。
この引用は次の書籍のp.100~108にあります。(下の本をクリックすると楽天の商品ページへ行けるようにリンクを貼っておきました)
『安保徹のやさしい解体新書』
免疫学からわかる病気のしくみと謎
Seigoの追記
- 番組では海苔を勧めてましたが、産地が原発の近くだと放射性物質を含むのでどこ由来なのかをチェックしましょう。
- 海苔は日本人しか消化できないことが分かっていて(海苔を分解する酵素は日本人しか持っていないことが近年判明)、外国人は消化不良を起こすかも知れないので注意が必要です。
- 番組でプチトマトをそのまま食べていましたが、農薬特にネオニコチノイド(神経毒)を使っている可能性があるので、見た目がよくても表面をよく洗うか、有機の野菜を選びましょう。そしてRAW(ロー;生)ですから食前に食べるのが酵素が補えて良いです。
- 糖質の多い食品としてパンと麺類を避けるのは賛成です(グルテンが入っているので)。米は玄米だったら大丈夫だと思います。玄米はコレステロールや中性脂肪を下げる成分が含まれています。しかし玄米は貧血や消化不良を起こすと言われるフィチン酸やアブシジン酸が含まれているので、2~3日水に浸してから(発芽玄米と呼ぶこともある)ご飯を炊けば無毒化しさらにミネラルやGABA(ギャバ;脳に良い)がとれるのでオススメです。水に浸せば農薬もある程度取り除けます。(近々、玄米の簡単で美味しい炊き方をご紹介します! 😀)
Seigo
番組に引用されていた渡辺光博教授のネイチャーの論文(12年前)
論文タイトル:Bile acids induce energy expenditure by promoting intracellular thyroid hormone activation.
ジャーナル:Nature. 2006 Jan 26;439(7075):484-9. Epub 2006 Jan 8.
著者:Watanabe M, Houten SM, Mataki C, Christoffolete MA, Kim BW, Sato H, Messaddeq N, Harney JW, Ezaki O, Kodama T, Schoonjans K, Bianco AC, Auwerx J.
タイトル訳「胆汁酸は、細胞内甲状腺ホルモン活性化を促進することによってエネルギー消費を誘発する」
サマリーからの抜粋文章:マウスへの胆汁酸の投与が、褐色脂肪組織におけるエネルギー消費を増加させ、肥満およびインスリン抵抗性を防止することを示す。
20余年アメリカで遺伝子治療&幹細胞の研究者をやってきました。
特に遺伝病の間違った遺伝子をピンポイントで修復し、元に戻す技術開発です。
理学博士(Ph.D. )
アメリカ生活で学んだアンチエイジングなど健康に関する知識をシェアしたいと思います。
巷の情報もご紹介、時にはブッた斬ったりしてしまうかもしれません。
またポイントなどの節約術や生活に便利なガジェット(スマホやアプリの紹介)も記事にしますので参考になれば嬉しいです。
皆さん、ご一緒に「究極のヘルシーライフ」を楽しみましょう♪
《もっとくわしいプロフィールをみる》
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