病原ウイルスを日本の伝統食で撃退する!【科学的根拠・論文引用あり】
ニュース/レビュー
(写真:天然モズクの味噌汁、出展:by ガイム/写真AC)
執筆日:2020年3月30日、更新日:2020年12月27日
もう新型コロナの話題は飽きた方も多いと思われますが、これからどうなっていくのかよくわかりませんので、ウイルスに負けない体づくりとしておくのが万全と考え、改めてどんなものを食べたらいいか、科学的に証明されているものを中心に紹介させていただきます。
マスクや手洗い、なるべく人の集まるところ狭い空間は避けるなど、ウイルスを取り込まないように普段から気をつけるとともに、体力を落とさないように適切な運動も必要ですし、食事でも良さそうなものは積極的に取り入れることがいいですね。
この記事のもくじ
食事によって期待できるウイルス対策
ウイルスの感染症の対策になる食品は、これを食べたら絶対効くとか防げる(感染しない)というものではありません。
ただ
・ウイルスを直接やっつけてくれたり、侵入を防いでくれる
・ウイルスが異常に増えないように免疫力をアップさせてくれる
・たとえウイルスが身体にいたとしても細胞への侵入を防ぎ 病気をならないようにしてくれる
結局 植物などの生き物は、ウイルスや菌や病気から体を守ろうと抗酸化物質などの有効成分を出し生きており、その恩恵を私たちはいただいています。
ですから海藻やきのこ、緑の葉っぱやカラフルな野菜やフルーツはいつも食べたい食材です。
また 炎症を促す食品 (砂糖、乳製品、油、グルテン(小麦)、食品添加物)を控えることで、さらに体を良いコンディションに保ってくれます。
油の少ない和食は理想的ですね。ゴマや魚から油分は十分に摂れますし、砂糖を減らして新鮮な野菜やフルーツを足せばばっちりです。
では、以下の食材の期待される効果について参考文献も付けて紹介させていただきます。
ウイルス対策に役立つ食材とそれをサポートする科学論文
海藻
海藻は体に必要なビタミンやミネラルが豊富で、ヌメッとした水溶性の食物繊維(多糖)もアルギン酸やフコイダンなどいろいろな種類が含まれています。アカモク
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引用文献1(英文)「ケラチノサイトおよびマクロファージにおける都市エアロゾル誘発炎症反応に対するアカモクからのアルギン酸の抗炎症能力」(2018年)
もずく、めかぶ
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放射線による肺炎など、肺の炎症で発生するサイトカインを抑制することで減らしてくれるという研究があります。(参考文献2 ← オープンアクセス:論文の全文を無料でご覧になれます。)
またTNFαやIL-6、ケモカインを抑制してウイルス感染による肺炎を緩和できるかもしれないそうです。(参考文献3)
フコイダン以外の多糖類もウイルスが細胞に侵入するのを防いだり、免疫の調節に良い作用が報告されています。(参考文献4)
アオサ
食物繊維で腸内環境を整え免疫力をアップしたり、抗炎症や抗ウイルスにもなるので、のり、昆布、ワカメ、もずくなどいろいろな海藻を是非とも摂りたいですね。
ただ食べ過ぎると甲状腺などに問題が起こることもありますので、程よい量がオススメです。
緑茶
参考文献6(英文)「緑茶カテキンの抗ウイルス作用のレビュー」(2017年) [ ← オープンアクセス, 論文の全文が無料で閲覧できます]
きのこ
また干ししいたけはビタミンDも摂れます。
ベータグルカンは大麦やもち麦にも多いです。
参考文献7(英文)「グルカンの補給は、マウスのインフルエンザ攻撃に対する免疫応答を強化します」(2015年) ← オープンアクセス
生姜
生姜はカリウム、マグネシウム、鉄、ナイアシン、ビタミンCなどいろいろなミネラルとビタミンや抗酸化物質が含まれ、胃腸によく、抗炎症作用のある成分も含まれてるので漢方にも使われます。
また生の生姜は呼吸器系のウイルスの付着と侵入を防ぐことで抗ウイルス作用が期待されています。
参考文献8(英文)「新鮮なショウガ(Zingiber officinale)は、ヒト気道細胞株でヒト呼吸器合胞体ウイルスに対して抗ウイルス活性を持っています」(2013年)
ニンニク
ニンニクは、抗菌作用、抗酸化作用が広く知られており、抗ウイルス効果も期待できます。有効成分はアリシンやアリインです。
免疫細胞を刺激して免疫を強化したり、サイトカインを調整して炎症を緩和します。
またインフルエンザウイルスやライノウイルス(風邪)などに抗ウイルス作用があると言われています。
ニンニクを食べると元気になって病気を吹き飛ばす感じですね。(参考文献9, 10, 11 ← オープンアクセス)
ヨーグルト、漬物などの発酵食品
ヨーグルトや漬物の乳酸菌は腸内環境を整え、免疫力をアップしたりウイルスを阻害したりすることで呼吸器のウイルスなどに対して抗ウイルス効果が期待されています。ヨーグルトは無糖のものがオススメです。納豆や味噌、醤油も大豆ペプチドが炎症サイトカインを下げますし善玉菌で腸にも良いので、発酵食品は毎日取り入れたい食材です。(参考文献12)
スプラウト
もやしやブロッコリースプラウトは、ビタミン、ミネラルなどの栄養が豊富です。緑豆もやしは強力な抗酸化作用、抗ウイルス・抗菌作用があるそうで、緑豆の皮のビテキシンはサイトカインを抑える作用があります。(参考文献13)参考文献14(英文)「それは単なる民間伝承ではありません:緑豆コートの水性抽出物は敗血症から保護します」(2012年)
ブロッコリースプラウトはスルフォラファンが多くインフルエンザやピロリ菌などの抑制が期待されています。スルフォラファンは他にもカリフラワーやキャベツなどのアブラナ科にも含まれています。(参考文献 15, 16)
長芋
ナガイモでインフルエンザ予防! (日本語レビュー、参考文献 17)
緑の野菜
ほうれん草はビタミンAとC、抗酸化物質を含み、免疫力をアップすると共に炎症を抑えてくれる効果が期待できます。ほうれん草は葉酸と吸収されにくいですが鉄を含むので、疲労回復効果も期待できます。またブロッコリーもビタミンAとCとEや抗酸化物質も豊富で、抗炎症作用があります。
緑の野菜は必ず取り入れたいものです。
人参、かぼちゃ、赤ピーマン
赤い野菜は免疫力を高めるベータカロチンが豊富です。柑橘類
ブルーベリー
ブルーベリーはアントシアニンなど抗酸化物質が多く、ノロウイルスなどに抗ウイルス作用があることが示されています。(参考文献 18)またフリーラジカルからDNAや細胞を守ってくれます。(参考文献 19)
ハーブ
お料理にも味に変化を与えてくれて楽しめます。
ターメリック(ウコン)
とても強い抗酸化物質で風邪やインフル予防、抗炎症、免疫力アップに用いられます。またサイトカインストームを抑えるという活性が見つかっていて、エボラの治療に役立つのではないかという論文も出ています。
文献「サイトカイン放出とサイトカインストームのクルクミン抑制。 エボラおよびその他の重度のウイルス感染症患者に対する潜在的な治療法」(8 ← オープンアクセス)
ローズマリー
免疫力を高めてくれたり、オレアノール酸というオリーブやニンニクにも含まれる成分は、抗酸化作用と抗菌作用があり、インフルエンザ、ヘルペス、HIVなどのウイルスに対する抗ウイルス効果があります。(参考文献20)オレガノ、タイム
カルバクロールという成分はマウスノロウイルスに対して強力に作用します。(参考文献21)また抗酸化作用、抗炎症作用、腸内細菌のバランスを整えてくれる作用も期待できます。
セージ
ウイルス感染症の民間療法に使用され、サフィシノリドという成分がウイルスの侵入を防ぐことで抗ヘルペスや抗HIVになるそうです。参考文献22 (英文) 「ペパーミント、セージ、レモンバームの葉からの水性抽出物は、ビリオン密度を増加させることにより、強力な抗HIV-1活性を示します」(2008年)
バジル
アピゲニンとウルソール酸がという成分がB型肝炎ウイルス、ヘルペスウイルスなどに効くそうです。(参考文献23)レモンバーム
抗酸化作用や抗炎症、鳥インフルやHIVなどの抗ウイルス効果があるそうです。参考文献22 (英文) 「ペパーミント、セージ、レモンバームの葉からの水性抽出物は、ビリオン密度を増加させることにより、強力な抗HIV-1活性を示します」(2008年)
ダークチョコレート
参考文献24 (英文)「ココアの抗インフルエンザウイルス効果」(2016年)
それではウイルスを吹き飛ばして、この厳しい状況を切り抜けましょう!
20余年アメリカで遺伝子治療&幹細胞の研究者をやってきました。
特に遺伝病の間違った遺伝子をピンポイントで修復し、元に戻す技術開発です。
理学博士(Ph.D. )
アメリカ生活で学んだアンチエイジングなど健康に関する知識をシェアしたいと思います。
巷の情報もご紹介、時にはブッた斬ったりしてしまうかもしれません。
またポイントなどの節約術や生活に便利なガジェット(スマホやアプリの紹介)も記事にしますので参考になれば嬉しいです。
皆さん、ご一緒に「究極のヘルシーライフ」を楽しみましょう♪
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