アザラシの歌い方は人間と同じ上喉頭を使っていることが判明! (2019年最新論文)
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このアザラシちゃんは声を出す時に、よく鼻を見ますと閉じてますよね!
つまりこのアザラシは肺からくる空気を鼻から逃げないようにして、人間と同じように口から出して音声を発生しているようにみえます。
これは動物には非常に珍しい出来事なのだそうです。
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その理由で、人間以外の動物のほとんどは口からではなく鼻でしか息が吸えないそうで、そのため鼻がつまると窒息死してしまうこともあるのだそうです。人間の赤ん坊はまだ動物と同じで、口から息ができません。鼻が詰まると吸ってあげますよね。そして話をすることで口で呼吸できるようになります。肺の空気を出しながら話をしますから、そういう練習をしたことから、人は口で呼吸する人が多くなりました。しかし欠点もあって、口から息を吸うようになったので、風邪やインフルエンザにかかりやすくなりました。犬も鼻からでしか息ができなくて、口を開けてハーハー言っているのは息をしているのではなく、浅速(せんそく)呼吸といって走った後、体を冷やすための呼吸です。これも鼻から吸っているそうです。鼻から吸って口から出します。これで汗をかく代わりに体を冷やしています。犬は鼻をキリンようにほじりませんが、クシュンクシュンとすることによって鼻のゴミを出しています。海の動物のクジラやシャチも鼻からしか息ができません。シャチは噴気孔から鼻のゴミを飛ばしています。水族館の小さなプールの壁にはコールタールのようなものがついていますが、それがシャチの鼻から出たゴミです。今泉忠明先生「ざんねんないきもの事典」を監修2019年6月25日「林修の今でしょ!講座」出演時のコメントより
論文からの抜粋
アザラシと人間の発声構造は非常に似ており、通常の声の範囲外の雑音を発生する能力をもっているという。母音を組み合わせて音を発することが可能なのだそうだ。スコットランド海洋研究所(以下SOI)の研究チームは、スコットランドのメイ島で生まれて間もないハイイロアザラシ3頭を施設に連れて行き、12か月間にわたり訓練を行った。
ジャニク氏は次のように話す。
声帯や喉頭、そして口腔など発声のために使用される解剖学的構造においては、アザラシと人間は同じといっていいでしょう。
他の動物たちは音声学習する際に異なる構造を使います。アザラシはフォルマントを生成する能力に非常に長けていることが判明しました。
今後の課題は、アザラシがどのようにして自身のコミュニケーションでこのスキルを利用するのか、ということです。
これまで、アザラシの音声学習能力についての正確な研究は行われていなかったので、このことは今後の新しい研究の理想的な対象となるでしょう
シャチやイルカなど他の海洋生物も、人間のように話すよう訓練され、実際に歌を歌うことができたという事例もあります。
ですが、アザラシが人間と同じ上喉頭(じょうこうとう)構造を使っているという新事実は、アザラシの音声能力がどのように遺伝や学習の影響を受けるのかということを知るだけでなく、最終的には人間の発声障害の新たな研究開発にも役立つと言えるでしょう。
日本語資料 & 原著論文
🔵 日本語レビュー:アザラシも歌うたう~。スターウォーズやキラキラ星のメロディーを「ファーファー」という鳴き声で上手に真似るアザラシ 2019年06月26日🔵 英語レビュー:Scientists Taught Seals to Sing The Star Wars Theme, With Hilarious Results MICHELLE STARR 21 JUN 2019
🔵 原著論文(オープンアクセス;全ての本文を閲覧できます):Formant Modification through Vocal Production Learning in Gray Seals.
Current Biology, Published:June 20, 2019, DOI:https://doi.org/10.1016/j.cub.2019.05.071
Amanda L. Stansbury, Vincent M. Janik, Show footnotes
Seigoの追記
なんとアザラシは動物では珍しい上喉頭(じょうこうとう)構造を使って声を出しているということですね。さらに上記では、ほとんどの動物や人間の赤ん坊までも、口からしか息ができないことも学びました。「話をすることで、口で呼吸ができるようになった」という進化の過程で獲得した特殊な事だったのですね。それを知れただけでも嬉しいですね 😄
オマケ ↓
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アザラシの寝落ちが可愛すぎた pic.twitter.com/bQNoZj3Fum
— タグ(ジョンダ良牙) (@tagchel2011) November 5, 2019
海底まで落ちたときに「ポヨ〜〜〜ン」っと少し跳ね返ってくるのがカワイイ...
20余年アメリカで遺伝子治療&幹細胞の研究者をやってきました。
特に遺伝病の間違った遺伝子をピンポイントで修復し、元に戻す技術開発です。
理学博士(Ph.D. )
アメリカ生活で学んだアンチエイジングなど健康に関する知識をシェアしたいと思います。
巷の情報もご紹介、時にはブッた斬ったりしてしまうかもしれません。
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