運動しないで血圧を下げる呼吸法が発見! 6週間で改善される最新手法とは? (コロラド大最新研究)

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今回は5分間エクササイズで血圧の改善と脳の活性化を示した報告です。

コロラド大学が最新研究をプレスリリース(英文)しましたので、その和訳をご紹介します。

ニュースタイトル「新しい5分間エクササイズで血圧の改善と脳の活性化」

 要点  (ページの右側に表示されていた記述)

🔵 吸気筋力トレーニング(Inspiratory Muscle Strength Training/IMST)と呼ばれる5分間のトレーニングには、有酸素運動やある種の薬品と同じように血圧を改善する効果が見られます。

🔵 このエクササイズは筋肉負荷を作ってくれる装置を使って、週に5回、30回ずつ激しく呼吸するものです。

🔵 研究者たちは新設された国立老化研究所の助成金で、このエクササイズの臨床試験を開始しました。予備研究の結果から、それが認知機能と身体機能を向上させることが示唆されています。

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1日のうち5分だけで、バーベルを持ち上げたり一歩もジョギングしないでも、心臓発作のリスクを軽減したり、頭がもっとはっきりさえたり、スポーツの能力を向上させることができるでしょうか?

予備研究の結果はそれが「イエス」とでています。

コロラド大学ボルダー校(CU Boulder)の研究者たちが、国立老化研究所からの新しい助成金で吸気筋力トレーニング(Inspiratory Muscle Strength Training/IMST)として知られている極めて時間効率が良い運動について、より深く知るために臨床試験を始めました。

「それは基本的には、息を吸うための筋肉の強化トレーニングです」と、統合生理学部門のポスドク研究員であるダニエル クレイグヘッド(Daniel Craighead)は説明します。「着替えないでそのまま、自宅や職場ですぐにできます。これまでのところ、血圧を下げ認知機能と身体機能を向上させるのにとても有効であると思われます。」

 


IMSTは重症患者を人工呼吸器から解放する手段として1980年代に開発されたもので、負荷を掛ける手持ち式の装置 — 吸気筋肉鍛錬器 — を通して激しく呼吸して行うトレーニングです。

当初は肺疾患患者は毎日30分の負荷の弱い運動療法トレーニングで肺容量を高めていました。

しかし2016年、アリゾナ大学の研究者たちがより強い負荷で1日当たり30回の息を吸うことが、呼吸筋が弱い傾向がある閉塞性睡眠時無呼吸症の患者を助けるかどうかを調べるために行ったその試験結果を発表しました。

①より安らかな睡眠, ②より強い横隔膜、③他の吸気筋肉の発達に加えて、6週間後被験者に予想外の副次効果が表れました:彼らの収縮期血圧は12mmHg(水銀柱ミリメートル)と大幅に下がりました。それはエアロビクスの場合よりも2倍、様々な薬剤が提供する効果より大きいです。

「私たちが興味を持ったのはそのときです」と、老化研究室の統合生理学の部長であるダグ・シールズ(Doug Seals)教授は言いました。

シールズ教授は心臓の鼓動時の血管内の圧力を示す最高血圧は年齢とともに動脈が硬くなるにつれて自然に高くなり、血液不足の組織の損傷や心臓発作、認知機能低下、そして腎臓損傷のリスクの増加につながることを指摘しています。


一方、エアロビクスでは1日当たり30分で、血圧が低下することは明らかですが、成人の約5%しかその最低限を満たしていないことを政府の推定値が示しています。一方、中年成人の65%が高血圧(収縮時血圧で)です。

「私たちの目標は、多忙な中高年でも実行できる時間効率の良い実証された医療介入を開発することです。」と最近約50人の被験者を含むIMSTの小規模な臨床試験の資金として45万米ドルのNIA助成金を獲得したシールズ教授は述べています。「先行データは非常に刺激的です。」

このテストが約半分まで進行したところで、研究者らはIMSTを実施した人に血圧の大幅な低下大動脈機能の改善を見ましたが、弱負荷を与える疑似呼吸装置を使用した人には変化がなかったことを発見しました。

これまでのところ、IMSTグループは特定の認知テストと記憶テストにおいてもより良い成果を上げています。

それは着替えなくても自宅や職場ですぐできる上に、これまでのところ血圧を下げ、認知機能と身体機能を向上する非常に有効な療法であると思われます。」— ダニエル・クレイグヘッド博士の言葉です。


消耗の激しいエクササイズを求められた時、トレッドミル運動時間を長く留まることができ、またその運動中は心拍数と酸素消費量をより低く保つことが出来ました。

「呼吸筋の機能が上がるほど、血液量はそんなに必要なくなるし、その血液を足にまた配れるのでさらに長く運動出来ると考えられます。」とクレイグヘッドは述べています。

一部のサイクリストやランナーは競争力を得るためにすでに市販の吸気マッスルトレーナーを使い始めています。

しかしシールズ教授とクレイグヘッド博士は、彼らの発見はまだ初期のものであってさらなる研究が必要なので、IMSTを採用するには医師に事前に相談すべきと強調しています。

そうは言っても、このエクササイズはコンプライアンス率が高く(この研究で脱落したのは研究参加者の10%未満)、副作用もないため彼らは楽観的です。

「高血圧は心血管疾患の主要な危険因子であって、アメリカにおける最大の死亡原因です」とクレイグヘッド博士は述べました。「それを防ぐためのツールボックスに別の選択肢を得たことは、真の意味で勝利です。」と。

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引用ニュース & 原著論文

🔵 英語ニュース:Novel 5-minute workout improves blood pressure, may boost your brainUniversity of Colorado at Boulder

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