突然死を防ぐ3つの症例/これだけは知ってほしい生死の分かれ道

テレビ速報

2020年2月4日の『たけしの家庭の医学』をまとめました。

どんな病にも突然死という最悪の結果を招く前に、生と死を左右する分岐点がいくつかある。その分岐点でどちらに進むかはあなた次第。今回はこれだけは知ってほしい生死の分かれ道スペシャル。

症例① 動機や高血圧を放っておいた場合

64歳の山口道子(仮名)さんは、3歳年上の夫、たかしさんと2人でパン屋を営んでいた。ある日の朝、道子さんは突然、頭に衝撃が走りそのまま死亡した。しかし、道子さんは幾度に渡って突然死を回避できる分岐点(兆候)があったのだ。それを知って対処すれば突然死は防げるのである!

どこが悪かったのか?

突然死の 2年前 、夫とお酒を飲んでいるときに、 ドキドキと胸が高鳴り始めた。 道子さんは動悸をお酒のせいだと考えていた。数日後、仕事中に動悸が起き始めた。1ヵ月後、晩酌の最中に 動悸 が起こった。いつもはすぐに治まるはずが 2時間立っても一向に治まらなかった。

翌日、近所の内科で受診、様々な検査を行ったが、心電図の異常はなく、血圧が少し高めだった。その日から、アルコールを控えるようになり、食事も減塩など気をつけるようになった。道子さんは日々の血圧の変化を記録するようになった。ある程度、続けていたが血圧の変化がないためもう大丈夫と考え、血圧測定をやめてしまった。これこそが生死を分けた1つ目の分岐点。その後も動悸は頻繁に起こり続けていた。半年後、動悸をほとんど感じることはなくなっていた。そのため病院に通うこともやめてしまった。頻繁に起きていた 動悸を感じなくなる 、この症状こそ生死を分けた2つ目の分岐点。この時点なら検査をすれば病を発見できていた。道子さんは止めていた晩酌を復活させてしまった。

最初の症状から1年後 、道子さんに新たな異変が襲いかかった。眠りについてから2時間ほど立った時 強い尿意 目がさめた。この日は、お酒を呑みすぎトイレが近くなったと思っていた。その後も、トイレで目を覚ますことが多くなった。頻尿は歳のせいと考えていた。診察を受けることもなく、なるべく 水分を取らないよう対処した 。この症状こそが生死を分ける3つ目の分岐点だった。ある日の朝、道子さんは自分の視界に異変を感じた。右目が見えにくくなっていた仕事には支障がないため仕事をしていると目のぼやけは消えていた。このぼやけが最後の分岐点となった。タイムリミットは48時間以内。25時間後、道子さんは倒れてしまい意識不明のまま緊急搬送されたが帰らぬ人となってしまった。死因は:

心原性脳梗塞

道子さんの命を奪った病は「心原性脳梗塞」通称ノックアウト型脳梗塞と呼ばれる病で ミニトマト大の血栓が脳につまり突然死をもたらす最悪の脳梗塞 。心原性脳梗塞には生死を分ける4つの分岐点がある。


突然死を導いた4つの分岐点

① 血圧測定を止めたこと
加齢や高血圧によって発生した心臓の異常な電気信号が動悸や不整脈を引き起こす心房細動とよばれるよくある病が原因。心房細動は高血圧によって慢性化し血栓ができやすくなる。
② 動悸を感じなくなること
2つ目の分岐点は動悸を感じなくなること。佐竹修太郎さんは「発作を繰り返すうちに体がなれてしまい変化に気づかなくなってしまう」などと話した。
③ 頻尿
3つ目は頻尿。このとき心臓から利尿を促す成分が分泌されるようになっていた。この段階で道子さんの心臓の中では巨大な血栓が作られ始めたと考えられる。
④ 血圧測定を止めたこと

最終警告は目の違和感。心臓の中にできた巨大な血栓のいち部が剥がれ脳に到達、目の神経に栄養を送る血管を詰まらせ、違和感が発生していた。最終警告は他に手のしびれ、脱力感、ろれつが回らないなどがある。このような事態をさけるためにも症状や高血圧に気をつけ生死を分ける分岐点を見極めることが大切。佐竹修太郎先生によるともう1つ重要なリスクがある。それこそが性格だという。


ノックアウト型脳梗塞になりやすいか性格診断

葉山ハートセンターの佐竹先生がノックアウト型脳梗塞になりやすい人について詳しく解説した。5つの性格診断でチェック。

🔵 1問目、待ち合わせの時、A「約束時間の前につく」。B「ギリギリだったり少し遅れる」。

🔵 2問目、お店を選ぶ時、A「行列には並ばない」。B「行列に並ぶ」。

🔵 3問目、旅行の計画を建てる時、A「事前に綿密な予定を組む」。B「予定は大まかに決める」。

🔵 4問目、アメを舐める時、A「すぐに噛む」。B「最後まで舐める」。

🔵 5問目、エンドロールが流た時、A「すぐに席を立つ」。B「最後まで観る」。

Aが多い人の方がノックアウト型脳梗塞のリスクがある。せっかち、いらいら、几帳面な性格は医学的にはタイプA「アグレッシブタイプ」と呼ばれている。日常的にストレスを受けやすいという。タイプAの人はリラックスを心がけるのがよい。

症例② 心筋梗塞で倒れても生還! 生死を分けた普段の行動とは?

心筋梗塞から生還したのは62歳の高畑真美さん(仮名)。高橋さんは普段しているある事のおかげで一命を取り留めることができた。真美さんは今から3年前、グループホームで介護ヘルパーとして働いていた。真美さんの唯一の楽しみは女手一つで育ててきた娘・かえでさんに肩をもんでもらうことだった。ある日、台所仕事をしているといつもの肩こりとは違う感覚を感じた。首の付け根あたりに痛みを伴うコリを感じた。さらに仕事をしていると右胸に締め付けられるような痛みを感じるようになった。真美さんは実は4年前に乳癌の切除手術を行っていた。その古傷がなにかの原因で傷んだと思い込んでいた。これこそが心筋梗塞が体の中で目覚め始めた警告だった。

真美さんが胸に痛みを感じた矢先のこと、健康診断の結果が届いた。結果は悪玉コレステロール値が基準値を超えていて再検診になっていた。娘に促され内科に行くと医師はコレステロール値を薬でコントロールすることを進めたが、真美さん断ってしまい食事療法でごまかそうとした。コレステロール値を放置したことが生死を分ける分かれ道の1つだった。ある日、仕事で階段を登っていた時、感じたことのない動悸と息切れがした。真美さんは仕事が忙しくなり朝6時から20時頃まで連日働くことになった。すると体は疲れているはずなのに、布団に入ってもなかなか眠れなくなってしまった。仕事のストレス・睡眠不足も心筋梗塞のリスクで分岐点の2つ目。ある日、早番で出勤し朝食を食べていた時、胸に激しい痛みが走った。真美さんは病院には行かず帰宅して休むことにした。これが生死を分ける最後の分岐点だった。家にたどり着き嘔吐と下痢を繰り返しそのまま意識を失った。12時間後、娘が帰宅し異変に気づき、真美さんは救急搬送された。検査の結果、心臓の冠動脈瘤の3本の内、1つが詰まっていたことが判明。こうなると僅か数十分で心臓が壊死し心機能が低下しいつ突然死してもおかしくはない。しかし真美さんの心臓は心筋梗塞を発症してから12時間以上たっても壊死してなかった。真美さんには普通の人にはない側副血行路という予備的な血管があった。この血管が詰まった冠動脈をカバーしていた。マミさんは心臓組織に栄養が運ばれづらい状況が続いていた。すると危機的状況を察知した他の冠動脈が栄養不足を補うため予備の血管が生えてきていたという。真美さんは介護の現場で一日中早足で歩き回っていた、この運動によって予備の血管ができていたと考えられる。

症例③ 死を招く胸の血管のコブ/15秒で診断できるテストを実施

尾崎健介先生と渡邊雄介先生を紹介した。尾崎健介先生は日本が誇る大動脈手術のエキスパート。渡邊雄介先生は声帯の治療の専門家。声帯を動かす神経は大動脈の下をくぐって声帯にくっつということになっている。不都合な構造が幸いして声のカスレで病気を診断できるという。胸部大動脈瘤を早期発見できる15秒の発生テストを行った。

胸部大動脈瘤を早期発見できる15秒の発生テストを行った。やり方はリラックスして椅子に座り、大きく息を吸い「あー」と普段話をするくらいの大きさの声を出す。15秒間声を出し続けられればOK。15秒間声を出し続けられない場合は何らかの原因で声帯が閉じられず隙間が空いている可能性がある。今回スタジオでは4人全員がクリアした。平泉成は昔から声がかすれている。声帯はどうなっているのか調べてみた。声帯はとても綺麗で、かすれの原因は声の出し方の問題だった。俳優らしい独特の発生法が原因だと考えられるという。

参考資料

・たけしの家庭の医学 2020年2月4日
・スマートフォンアプリ「どこでもディーガ」

 

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