フッ素過剰で起こる歯のエナメル形質不全(フッ素症)についての最新研究

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執筆日:2020年3月4日、更新日:2021年3月28日

ファーストフードで使われる容器やダイバーが使う潜水具には防水性(または撥水性;はすいせい=水をはじく性質)を高めるために有機フッ素化合物(PFAS)が使われている場合が多いですが、この毒性が米国で問題になっていることが報告されています。またもっと構造が単純であるフッ化物は、歯医者で虫歯予防に歯に塗布されたり、歯磨き粉に添加されているが有名です。

このことは以前から議論がありましたが、最近上記のようなフッ素化合物の危険性が明るみに出始めました。しかし日本ではこのことに関する情報が完全にブロックされているので、今回は以前の記事の復刻版を掲載します。

ーーー 2020年3月4日の記事より ーーー

フッ化物が多すぎると歯のエナメル細胞にどんな変化が起こるか、ニューヨーク大歯学部が解明したことをご紹介します。

フッ素関連の害の記事が多いですがそれだけ研究されているということで、今回は歯に良いはずのフッ素が歯にもよくない面はあったということで、やはりフッ素は厄介なので使わないに越したことはないと思います。

フッ素過剰で歯のエナメルにどんな不具合が起こるか

フッ化物は虫歯を防ぎ歯を強化するので、歯磨き粉やマウスウォッシュに入れたり、アメリカでは水道水に添加されています。

しかし過剰になるとフッ素症(fluorosis)が起こることがあります。

歯のフッ素症(fluorosis)とは

歯磨き粉を飲んだり、水道水などからフッ素が過剰になって歯に茶色いシミや白い点、穴、線ができてしまうこと。

0〜9歳までの歯ができる大切な時期にフッ素過剰だと、ひどい場合は歯がボロボロになるほどのフッ素症になるようです。

6〜49歳のアメリカ人25%がフッ素症だそうです。(CDCの調査)

フッ素過剰だとエナメル細胞に何が起こるか?

(論文が指摘しているポイントをまとめました 👇)

🔴 エナメル細胞の中にある小胞体が蓄えているカルシウムが減る

🔴 小胞体ストレス応答タンパク質をコードする遺伝子の発現が下がる

🔴 小胞体のストレス関連遺伝子発現を上げる

🔴 ミトコンドリアを損傷する(ミトコンドリア呼吸に悪い影響&膜の脱分極など)

おそらくエナメルを作る細胞がフッ素が多過ぎることで、カルシウムが減ったりストレスが強くかかったりミトコンドリアもやられてしまったりで、ちゃんと歯のエナメル質を作れなくなってしまうということではないでしょうか。

この研究はニューヨーク大歯学部研究チーム研究チームによるもので、Science Signaling 誌に掲載されました。

フッ素症は世界中で発生しています

中国でもフッ素の多い地下水や石炭や土からフッ素症が流行し深刻な問題となっています。

日本でもフッ素を水道水に入れた自治体や自然にフッ素濃度の高い飲料水を飲んでいた地域、アルミ精錬工場近くでフッ素症になったことがありました。

フッ素症は治りません 死亡する場合もあり 、予防もとても難しいです。

海や大気など環境中にはフッ素が多く、そのため私たちの体内にはすでにフッ素が多く入っています。

日本人は海藻や緑茶からすでにフッ素をバッチリ摂っているので、あとは必要以上に摂らないように気をつけることが大事かもしれません。

フッ素症やフッ素に関するデータ 

フッ素症が発生する濃度
<0.9ppm ほとんど発生しない
>1.2ppm 軽度が発生し始める
>1.8ppm 中程度が発生し始める(参考資料:e-ヘルスネット

フッ素の水道水に含まれる基準は団体や国によって異なっている
WHO (世界保健機関):<1.5ppm
日本:<0.8ppm
アメリカ:水道水に0.7~1.2ppmを推奨

フッ素含有量
茶:〜0.5~1.0ppm
海水:1.2~1.4ppm
海草:2.3~14.3ppm
小魚:8~19.2ppm
歯磨き粉<1500ppm
歯科のフッ素塗布約9000ppm(歯科医の塗布法によって異なる)
参考資料:APAGARDフッ化物局所応用 実施マニュアル

ーーー 翻訳&まとめ ここまで ーーー


引用ニュース & 原著論文 & 参考資料

🔵 英語ニュース:Study Reveals How Too Much Fluoride Causes Defects in Tooth Enamel ()Feb 18, 2020

🔵 原著論文 : “Fluoride exposure alters Ca2+ signaling and mitochondrial function in enamel cells.”
Science Signaling, 18 Feb 2020 )

🔵 参考資料(日本語):フッ素は毒物である(富山国際大学地域学部紀要 第3巻, 2003年3月)

 

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