歯石の除去のためのブラッシング法や頻度、米国の最新情報も含めて(その2)

健康情報

前回続き歯を失わないためのブラッシング法を紹介させていただきます。

言葉だけで説明するのが難しいので、今回はイラストを作りました (^^)


歯石のでき方(外から見えないので注意)

イラストはクリック/タップで拡大できます

①の図は歯ブラシで歯茎と歯の間の汚れを落とす時をイラストにしたものです。

歯ブラシの先は緑の線ですね

普通の歯ブラシの場合、毛先は平(たいら)で特に細くなっていないので歯と歯茎の間の奥の方まではあまり入りません。

この場合よく起こるのは、不十分なブラッシングで歯垢(食べ物のカスや菌)が歯の根っのほうに残ってしまうことです(②の図)。

③では磨き残しのカスが歯石(黄色)に変化してしまっている様子を示しています。

④では歯石が大きくなり、歯茎が歯からはがれて炎症を起こしている(歯茎は赤く見える)ところを示しています

もし炎症が進めば歯周病になり、さらに炎症が進めば歯槽膿漏の状態になり、そうなると歯茎は後退し歯を支えられなくなって結局 歯を失ってしまいます。

これが日本人が歯を磨いているにもかかわらず、老人になると歯を失ってしまう原因なのでしょう。

日本人の60歳代で約9割が歯周病になるということは、歯磨きの時に歯石の元になる歯垢が除けていなかったことを意味しています。

それでは次に私が実践している4つの対策をご紹介します。


歯石対策 (1) 毛先の細い歯ブラシで歯周ポケットの歯垢を取り除く(1日1回)

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わかりやすいように細い毛先を青色の線で描きました。ちょっと細かくてすみませんが歯周ポケットの奥まで毛先が入っていることを示しています(下にも図があり)。

歯周ポケットの奥まで届くので歯垢はほとんど残りません。

よって3~4ヵ月たっても歯石は大きくならず(全くできない歯もある)炎症も起こしません。



イラストはクリック/タップで拡大できます

歯ブラシの刃先を拡大したものを並べました ↑


歯石対策 (2) 3~6ヵ月ごとに歯医者を訪れ歯石をとってもらう

米国はクリーニング  虫歯チェックをする習慣があります。

クリーニング料金も6ヵ月に1回分なら100%保険が効くところが多いです。

つまり無料で歯石を取ってもらえるのです。 

これが米国では当たり前の習慣なので保険会社もサポートしないわけにはいきません。

(逆にサポートしてくれなければ顧客は逃げてしまう。)

私も最初にクリーニングしたときは前回に書いたように死ぬほど痛かったですが、4ヵ月に一度クリーニングをするようになってからは麻酔なしでも痛くなくなりました。


日本ではクリーニングを頼んでも歯石はとってくれない

日本では普通にクリーニングをお願いすると奥の方にもある全ての歯石は取ってもらえず、歯の表面と歯茎の周りを軽く掃除して終わりでした。ちゃんとスケーリングやってるの?と疑ってしまうくらいしっかり取ってくれてる感じがしません。でも米国では歯の根っこあたりまでガシガシ取ってくれて、まるでルートプレーニングなのかというくらい深いところまでしっかりとってくれます。そういう歯医者さんは日本で出会ったことがないです。それも保険はきかず5000円以上かかります。

日本で歯周病の疑いがあるということで検査を含めてクリーニングをしてもらうと保険がきくようです(30004000円)。この場合2回以上は歯医者に足を運ぶことになるでしょう。また検査ではレントゲンを含むので、クリーニングのたびに被曝することになりますので嫌な方もいるかもしれません。日本では歯のクリーニングをするにもお金と時間がかかってしまうようです。

もし日本でしっかりと歯石を取りたいなら「歯石をとります」と謳っているところの歯医者さんを見つけ出さなくてはいけないでしょう。しっかりSRP(スケーリング・ルートプレーニング)をやっているところですね。

私は先日 日本で振動で歯石を取る超音波スケーラーを試しましたが、全然痛くなくてよかったのですが、本当に米国レベルまでキレイに歯石が取れているかは疑問です。自分で歯茎をこじ開けて歯石があるかどうかを確かめることが出来ないのでしばらく様子を見てみたいと思います。


歯石対策 (3) 歯の間はフロスでクリーニング(1日1回)

これは米国の歯科衛生士さんにやっていないの?」と白い目で見られたのでやるようになりました 😅

フロスしないとすぐに歯周ポケットのサイズに差が出るのでバレてしまうようです。

フロスは糸のようなもので歯の間に通すのは大変なのですが、米国には便利なフロスが売っているのでそれを手に入れるようになってからはラクにできるようになりました。日本にもありますね。最低でも11度はフロスした方が良いようです。  《 続く ↓ 》

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